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北海道の航空運賃是正等に関する質問主意書

衆議院 第109回 第20号

提出者
衆議院
提出日
1987年8月26日
内閣転送 1987年8月29日
答弁書受領日
1987年9月29日
提出から34日
答弁の項目数
4
質問 1,450字/答弁 835字

質問本文

衆議院議長 原 健三郎 殿

北海道の航空運賃是正等に関する質問主意書

遠隔の地にある北海道において、航空輸送への依存度は極めて高く、道民の足として欠かせないものとなつている。また、経済の発展、文化の振興にとつて航空輸送の重要性は年々高まつている。よつて、航空運賃の低廉化は、経済、生活、文化の各方面の伸長にも大きな役割を果たすものである。

現行の北海道路線運賃は、九州路線運賃と比較して一キロメートル当たり平均三円七十銭高くなつている。とりわけ釧路・東京区間、帯広・東京区間、女満別・東京区間は特別に割高となつている。例えば、長崎・東京区間と釧路・東京区間を比べると、利用率の高い釧路の方が賃率で二八・五%も割高である。

国内で最も利用客の多い千歳・東京区間も、賃率において大阪・福岡区間、成田・福岡区間より割高となつている。

こうした割高な北海道路線の運賃は、北海道の観光・レクリエーションの振興、演劇集団等の来道の負担となるなど文化活動発展の上でも支障となつている。

割高な北海道の航空運賃是正は、道民共通の世論となつている「北海道価格」の是正にとつても重要である。

以下、具体的に質問する。

一 割高な現行認可料金について、北海道観光連盟、北海道消費者協会をはじめ道内諸団体から現行の運賃体系と「南北格差」に不満と不信がわき起こつている。運賃格差の存在について政府はどのように認識しているか。

二 日本共産党の小笠原貞子参議院議員の質問(昭和五十九年四月十九日参議院運輸委員会)に対して、当時の細田運輸大臣は「できるだけ是正をしていくという方向でなきやならぬ」と答弁している。すでに三年を経過しているが、どのような是正指導を行つてきたのか具体的に示されたい。

三 航空運賃は、五十七年一月に改定されて以来据え置かれているが、この間東京・北海道間の飛行距離が六・三%短縮され、ジェット燃料価格も三二・五%値下がりしている。六十一年度の燃油費の節減額は、日本航空七百五十億円、全日空二百八十億円にものぼつている。

円高差益の国民への還元という立場からも、北海道の割高運賃是正を早急に実施するよう指導すべきではないか。

四 航空運賃に課せられている通行税は、鉄道、船舶の優等旅客に課税していたものを、当時、特定階層しか使用しなかつた航空旅客にも適用したものである。今日、札幌圏と東京圏の交通移動は航空機利用が九六%を占めるなど、国民の足そのものになつている。

国民の生活や経済活動に根ざした公共交通手段として一般化している航空旅客への通行税の課税は、利用者に高い航空運賃を押しつけている。よつて、航空運賃に課せられている通行税を大幅に軽減すべきであると考えるがどうか。

五 現在、千歳・東京といつた二地点間の割引運賃制度はあるが、東京・函館・千歳・東京といつた三地点を移動する場合は、それぞれの区間運賃が必要である。このような三角ルートに対しても往復割引運賃が適用されるよう制度改善を図るとともに、長期滞在型の観光を振興させるためにも往復割引期間を延長すべきであると考えるがどうか。

六 国際航路は、経済性や時間短縮、国際関係などを要因として変動し、かつての南回りに北回り航路が加わるなど多様化している。現在、福岡、大阪、名古屋、東京の各空港とヨーロッパとの国際線には、コモンレート(共通運賃)が適用されているが、コモンレートの趣旨からして、千歳空港にも直ちに適用を図るべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三までについて

航空運賃については、路線別に設定されており、各路線ごとの運賃設定に当たつては、路線距離、需要規模等路線の特性を勘案し、できる限り各路線の運航に係る経費を反映させ、全体として各航空運送事業者について適正な経費に適正な利潤を含めたものの範囲を超えることとならないようにしてきている。

北海道の主要空港と東京国際空港との間の航空運賃については、需要規模が一般に小さいこと、需要の季節波動が大きいこと等から割高になる傾向にあることはやむを得ないものと考えられる。ただ、前回の運賃設定後飛行ルートが短縮されたことにより割高感を増していることもあるので、この点にかんがみ、航空運送事業者の収支に与える影響等も勘案して、可能な範囲内において速やかにその見直しを検討するよう航空運送事業者に対して指導することといたしたい。

四について

通行税は、通常より質の高い輸送サービスの消費に着目して負担を求める租税であり、我が国の消費税体系の中で他の同種の消費税との間でバランスのとれた合理的なものである。

したがつて、通行税を大幅に軽減することは、これらの点に加え現下の厳しい財政事情等からみても、適当でない。

五について

往復割引運賃等の営業割引運賃については、従来から、航空運送事業者から申請があればできる限り弾力的にこれを認めてきているところであり、今後も各航空運送事業者の創意工夫を奨励してまいりたい。

六について

国際航空運賃のうち、現在、欧州線等に関しては、大阪、名古屋、福岡等の都市からの運賃は東京発運賃と同額(コモンレート)となつているが、札幌発運賃についてはそのような扱いとはなつていない。これは、目的地への運航経路、当該空港発着国際線の規模等に由来するものであり、また、コモンレートの適用は国際的な調整を要する問題であるが、札幌発運賃についてコモンレートを適用することについて更に検討を行うよう航空運送事業者に対して指導してまいりたい。

右答弁する。

衆議院の原文

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