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チェルノブイリ原子力発電所事故における放射線障害救援に関する質問主意書

衆議院 第119回 第4号

提出者
衆議院
提出日
1990年10月24日
内閣転送 1990年10月29日
答弁書受領日
1990年11月6日
提出から13日
答弁の項目数
5
質問 896字/答弁 718字

質問本文

衆議院議長 櫻内義雄 殿

チェルノブイリ原子力発電所事故における放射線障害救援に関する質問主意書

チェルノブイリ原子力発電所事故による被害は、四年経過した現在でも拡大傾向が見られ、国際的にもその実態が憂慮されている。そのため、政府は現状の正確な把握と情報収集に努めるべきである。

国連においては、放射線障害者に関する決議等が進められており、すでに世界数力国は放射線障害者を受け入れ、治療や費用負担などの救援を実施している。

このような状況に鑑み、我が国も九月六日、シェワルナゼ、中山両外務大臣の覚書を踏まえ、人道的見地から被爆国の経験を生かし、放射線障害者の受入れを始め資金援助、医療協力、情報提供など積極的な協力を進めることが重要かつ緊急を要すると考える。

従って、次の事項について質問する。

一 政府は、ソ連からの正式要請があれば、医療面の協力を進める用意があるとしているが、被爆国日本の経験を生かし人道的立場から、待ちの姿勢でなく積極的に救援の手を差し伸べるべきだと思うが、政府の見解を明示されたい。

二 被害実態の調査協力や放射線障害者などの治療のため、医師、薬剤師、放射線技師等各種専門家の派遣や機器、医薬品等の提供について、一層積極的に講ずる必要があると思うが、政府の見解を明示されたい。

三 我が国の放射線医学総合研究所の研究蓄積・データやIAEA(国際原子力機関)が指摘する放射線影響研究所の治療・研究を役立たせるためには、積極的な医療情報を提供する必要があると思うが、政府の見解を明示されたい。

四 放射線障害者や付添人の受入れ、治療など放射線障害者救援のための体制を積極的に進める必要があると思うが、政府の見解を明示されたい。

五 IAEAにおいて計画されている「チェルノブイリ国際研究センター」に対する資金・技術協力など我が国の対応について政府の見解を明示されたい。

六 ソ連政府は、チェルノブイリ事故対策費として多額の財政負担があったことを公表しているが、我が国は国際救援の観点から何らかの資金援助を実施する必要があると思うが、政府の見解を明示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

政府としては、被爆国として、また、原子力平和利用を進める国として、我が国が有する経験と知識を活用することが有益であるとの認識に基づき、先般ソヴィエト連邦シェヴァルナッゼ外務大臣が来日した際に、両国外務大臣間でチェルノブイリ原子力発電所事故の結果生じた事態を克服するための日ソ二国間の協力に関する平成二年九月六日付覚書に署名したところである。今後とも同覚書に述べられている日ソ双方の専門家の相互訪問等の結果を踏まえ、被災地の状況及びソヴィエト連邦側の必要を勘案しつつ、可能かつ適切な協力を行っていく考えである。

三について

科学技術庁放射線医学総合研究所、財団法人放射線影響研究所においては、これまでも科学技術協力に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定に基づく二国間協力によるほか、国際原子力機関(IAEA)を始めとする国際機関等を通じて、放射線被ばくに関する科学的知見の提供、技術協力を行ってきたところであり、今後ともこれらの協力を積極的に進めてまいる所存である。

四について

ソヴィエト連邦側から具体的要請があれば、いかなる協力が可能か検討してまいる所存である。

五について

政府としては、基本的にチェルノブイリ国際研究センターでの研究の円滑な実施に向け可能な範囲内で協力してまいる所存であるが、協力の具体的な態様については、今後検討することとなる。

六について

政府としては、今後日ソ双方の専門家の相互訪問等の結果を踏まえ、可能かつ適切な協力を行っていく考えであるが、これまでソヴィエト連邦側から資金援助の要請はなされておらず、ソヴィエト連邦に対し資金援助を行っていくことは考えていない。

衆議院の原文

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