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初動捜査のミスと狭山事件に関する質問主意書
衆議院 第125回 第17号
質問本文
初動捜査ミスと狭山事件に関する質問主意書
国民の注目する今般の佐川疑惑をめぐる不信のひとつは、検察の捜査の過程が国民に見えないこと、捜査に不明な点が多すぎることがあげられる。
刑事事件における警察の捜査についても同じような感じをもつことが多い。そこでつぎのとおり質問する。
一 いわゆる誘拐事件、殺人事件などでは初動捜査が重要だと言われるが、一般論として初動捜査というのは何をさすのか。また、どのような捜査がされるのか。
二 捜査段階で集められた証拠のうち、被疑者の取り調べ過程で、いわゆるクロの証拠に対立・矛盾する証拠が明らかになることも当然考えられるが、警察では、このような証拠をふくめてすべて検察庁へ送るのか。それとも、自分たちに都合の悪い証拠は破棄するということはないのか。
三 狭山事件にかかわる初動捜査について伺いたい。
一九六三年五月六日の『朝日新聞(夕刊)』には、『善枝さん事件で対策を協議』という見出しで、『国家公安委員会は、六日午前十時から臨時委員会を開き、中田善枝さん殺害事件のくわしい報告を求め、今後の対策を協議した。席上、宮地(警察庁)刑事局長は「初動捜査に重大なミスがあった」と報告した。』とある。
1 この宮地警察庁刑事局長の『初動捜査に重大なミスがあった』とは具体的に何をさしているのか。
2 また、同年五月十日付の『朝日新聞』には、警察庁が、十日に全国刑事課長会議を開き、吉展ちゃん事件、善枝さん事件での警察のミスの原因を協議したとあり、その中で、初動捜査の体制を強化することを討議したとなっている。ここでいう警察のミスとは何をさすのか。
初動捜査の体制強化とは具体的にはどのようなことであったのか。
3 犯人を取り逃がした五月三日の早朝より山狩り捜査がおこなわれている。また、五月四日には、特別捜査本部が設置され、『県下各署のベテラン刑事約百人を動員して、地取り捜査に全力をあげた。県警がこれだけの大捜査網を張ったのはニセ札事件を除いてはこれがはじめてのこと』(五月五日付『朝日新聞』埼玉版)といわれる徹底した捜査がおこなわれていると思われる。どのような人員の配置、指揮命令などの体制で捜索がなされたのか。
4 事件当時、「トラック一台もある報告書や捜査書類」(『毎日新聞』一九六三年七月十日付)があったと報じられている。
これらの証拠のなかには、公判に提出されていない、いわゆる未提出記録が数多く存在すると考えられるが、どのような基準で証拠の提出、未提出の区分をされたのか。
また、これらの未提出証拠は現在、どのように保管されているか。
右質問する。
政府答弁書
一について
いわゆる初動捜査とは、事件の発生を認知した段階における捜査活動一般を指称し、具体的には、犯人の発見及び保全並びに証拠の収集及び保全のために行う事件現場等における犯人の捜索、目撃者の確保、遺留品の発見等の活動をいう。
二について
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第二百四十六条において、「司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない」と規定されており、この規定に基づき、検察官に書類及び証拠物を確実に送致しているところである。
三の1について
当時の警察庁刑事局長の発言内容については確認することができないが、御指摘の狭山事件については、現金持参指定場所において被疑者を逮捕できなかったことが初動捜査上の大きな問題とされたことは承知している。
三の2について
当時、前記事件について、現金持参指定場所において被疑者を逮捕できなかったことが初動捜査上の大きな問題とされ、警察においては、同事件等を契機として、刑事警察の体制を強化するため、人員の充実、捜査指揮能力の向上、装備の充実等について所要の対策を講じたところである。
三の3について
埼玉県警察においては、前記事件の捜査に当たり、刑事部長を本部長とする特別捜査本部を設置し、相当数の捜査員を投入して、被疑者の捜索を含む所要の捜査活動を行ったものと承知している。
三の4について
証拠調の請求に関し、一般論として述べると、検察官は、冒頭陳述で述べた事項の立証に必要と認められる証拠について、その取調べを請求するものであるが、前記事件については、現在、東京高等裁判所に再審請求事件が係属中であるので、答弁は差し控えたい。
未提出証拠については、浦和地方検察庁の検察官が保管している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。