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笹川良一氏、陽平氏親子とモーターボート競走業界並びに財団法人日本船舶振興会に関する質問主意書
衆議院 第129回 第5号承知していない ×3
質問本文
マスコミ等で取り沙汰されている笹川親子とモーターボート競走業界並びに財団法人日本船舶振興会に関する問題点を明らかにすることは緊急を要すると考える。
関係監督官庁に対し、次の事項について質問する。
一 笹川陽平氏の(社)全国モーターボート競走会連合会(全モ連)会長就任について
1 公益法人の世襲についてどのように考えるか。
2 運輸大臣が会長就任を認可するに何故一ヶ月をも要したのか。
3 陽平氏の会長就任は、良一氏の健康上の理由によるとのことだが、良一氏は(財)日本船舶振興会ほか兼務する団体の会長も辞任するのか。
4 全モ連と同様に(財)日本船舶振興会も陽平氏が会長を継ぐのか。
二 場外舟券売場(ポートピア)について
1 昨年来、ポートピアに関係する不祥事が相次いでいるが、その原因は何にあったと考えるか。
2 場外売場について、四公営競技それぞれの設置手続きはどのようになっているのか。
3 ポートピア施設会社の資格条件はどのようになっているのか。
4 ポートピア姫路の施設会社「富士レックス」と笹川陽平氏とはどのような関係にあるのか。
5 「富士レックス」は、秋田県河辺町にもポートピアを計画中である。どのような経緯で東京都府中市が施行者として決定したのか。
三 (財)日本海事科学振興財団の「ホテル海洋」建設について
1 「海洋会館」整備の趣旨目的はなにか。
2 何故、「ホテル海洋」として全面建直しをしたのか。
3 「ホテル海洋」の建設業者の決定方法はどのようになされたか。
4 「ホテル海洋」建設の財源はどのようになっているか。
5 (財)日本船舶振興会から交付された補助・助成金の年度別内訳とその一般会計・特別会計別の区分を明らかにされたい。(昭和六十三年度〜平成五年度)
6 (財)日本船舶振興会の施設建設に関する補助・助成事業で、過去に「ホテル海洋」に対する規模で行った事業はあるか。
7 基本財産を減価性のある建物として運用することをどのように考えるか。
8 「ホテル海洋」建設のための借入金の返済計画はどのようになっているのか。
9 月刊「文藝春秋」九月号によると「笹川親子のブルネイのホテル建設に係る仲介料返済のため、ホテル海洋建設が計画されたとの疑いがある。」としているが、このような事実はあったのか。
四 日本船舶振興会関連団体の資産運用について
1 日本船舶振興会の補助団体である「笹川平和財団」の基本財産の運用で二十億円ほどの評価損を出していることが毎日新聞で報道されたが、他の団体でもこのような事実はあったか。
2 あったとしたら、運用を始めた時期・額・運用委託先等の状況を明らかにされたい。
3 基本財産の株運用は、どの程度なら認められるのか。
4 科学技術庁の監督する団体でも同様な問題がおこり、同庁は厳しい改善指導をした。
運輸省では、どのような指導を行ったか。
五 運輸省役人の天下りについて
1 日本船舶振興会から補助・助成を受けている団体への運輸省役人の天下りの状況について明らかにされたい。
2 退官した前運輸省海上技術安全局の戸田局長の天下り先はどこか。
その団体は、日本船舶振興会からどの位の補助・助成を受けているのか。
六 笹川良一氏の関連団体並びに関連企業について
1 笹川良一氏とその親族の務めるモーターボート競走並びに日本船舶振興会関連団体を明らかにされたい。ただし、二・三年前にさかのぼって明らかにされたい。
2 笹川良一氏とその親族が関係するモーターボート競走関連企業を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
先般、社団法人全国モーターボート競走会連合会(以下「連合会」という。)の会長に笹川陽平氏が選任されたが、運輸省としては、一般に、公益法人の会長等は、当該法人の適正かつ効率的な事業運営を指揮監督し、その設立目的を達成するためにふさわしい能力、識見等を有する者であることが必要であるとの考え方に即して検討し、連合会副会長等としての実績等から同氏が会長として適格であると判断して、モーターボート競走法(昭和二十六年法律第二百四十二号)第二十二条第四項において準用する同法第二十一条第三項の規定に基づきその認可を行ったところであり、血縁関係に着目して会長職の承継を認めたものではない。
一の2について
連合会会長の選任については、平成六年二月十八日付けで運輸大臣に対し認可申請があったが、その後、運輸省としては、笹川陽平氏が会長として適格であるか、選任に係る連合会の総会の手続が適正であったか等について審査したほか、平成五年十月十二日付けで運輸省海上技術安全局長から連合会会長に発出したモーターボート競走事業の適正な運営に関する通達に基づく改善策が新体制の下で確実に実施されるよう必要な指導等を行い、改善状況等を見極めた上で、平成六年四月六日付けで認可したものである。
一の3について
御指摘の点については、基本的には笹川良一氏の判断に属する問題であり、政府としては承知していない。
一の4について
財団法人日本船舶振興会(以下「振興会」という。)の会長は、振興会の寄附行為の規定に基づき理事会において選任され、当該選任は、モーターボート競走法第二十二条の八において準用する同法第二十一条第三項の規定に基づき、運輸大臣による認可を受けなければその効力を生じないこととされている。会長の交代については、いまだ何らの手続も執られておらず、御指摘の点に関しては、政府としては承知していない。
二の1について
モーターボート競走の専用場外発売場(ポートピア)の設置に関連して、平成五年九月、社団法人山口県モーターボート競走会の役員がモーターボート競走法違反容疑で逮捕される等の事案が発生している。これらは、基本的には各個人の問題であるが、専用場外発売場を設置する際の関係者間の連絡体制等が必ずしも明確でなかったことも一因となっていたものと考えられる。
なお、運輸省においては、これに関連して、平成五年十月十二日付けで海上技術安全局長から連合会の会長等にあててモーターボート競走事業の適正な運営について通達を発出したところであり、これを受けて、関係者において所要の改善措置が講じられているものと認識している。
二の2について
競馬に係る場外設備の設置については、これを設置しようとする日本中央競馬会又は都道府県若しくは指定市町村は、設置場所、設備の概要、当該競馬場との連絡方法及び設置の理由を記載した申請書を農林水産大臣に提出し、その承認を受けなければならないこととされている。
競輪に係る場外車券売場の設置については、これを設置しようとする者は、申請者の名称等、設置を必要とする事由、設置場所、構造及び設備の状況等を記載した申請書を通商産業大臣に提出し、その許可を受けなければならないこととされている。
小型自動車競走に係る場外車券売場の設置については、これを設置しようとする施行者は、申請者の名称等、設置を必要とする事由、設置場所、構造及び設備の状況等を記載した申請書を通商産業大臣に提出し、その承認を受けなければならないこととされている。
モーターボート競走に係る場外発売場の設置については、これを設置しようとする施行者は、申請者の名称等、設置を必要とする事由、位置、構造及び設備の概要等を記載した申請書を運輸大臣に提出し、その確認を受けなければならないこととされている。
二の3について
モーターボート競走の専用場外発売場の用に供する施設の所有者に係る法令上の要件は、ない。
なお、当該施設の所有者の適否については、基本的には施行者が判断すべきものである。
二の4について
富士レックス株式会社は、ポートピア姫路に係る施設の所有者であるが、笹川陽平氏は、昭和四十六年二月から昭和五十九年五月まで富士レックス株式会社の前身である富士観光株式会社の管財人を、昭和四十七年三月から昭和五十五年三月まで同社の代表取締役(管財人を兼任)を、同月から昭和六十一年六月まで同社の代表取締役会長(昭和五十九年五月まで管財人を兼任)を、それぞれ務めていたと承知している。
二の5について
秋田県河辺郡河辺町において、東京都府中市及び相模湖モーターボート競走組合が、専用場外発売場の設置を予定していると聞いているが、これについては、施行者、地元の地方公共団体、当該施設の所有者その他の関係者が協議した結果によるものであると承知している。
三の1について
財団法人日本海事科学振興財団(以下「海事財団」という。)は、「海運、造船その他の海事に関する科学知識について一般国民特に青少年に対しその啓発を図り、もって海事思想の普及及び海事に関する科学技術の振興に資し、あわせて海事産業の発展に寄与する」ことを目的として、昭和四十二年に設立されたものである。
海事財団では、この目的を達成するため、昭和四十九年七月に船の科学館を開設し、海事に関する資料の展示等により海事に関する科学知識の普及及び啓発活動等を行っている。
東京海洋会館は、船の科学館の付属研修施設として、修学旅行生、各種研修団体等に対して研修、宿泊等の場を提供するため、昭和五十年十月に開設されたものである。
三の2について
ホテル海洋の前身である東京海洋会館は、昭和二十五年に建築された施設を昭和四十九年に譲り受け、以後、逐次改修を施しながら使用してきたが、電気設備、機械設備等の改修には限度があることから、年々老朽化し、事業経営に支障を来すこととなったため、平成元年度に当該施設を解体した上、全面的に建て直したものである。
三の3について
ホテル海洋の建設業者の選定に当たり、海事財団は、その事務処理に係る規定に基づき、見積書を提出した六社のうち最低価格の見積書を提出した建設業者と交渉した結果、契約するに至ったと聞いている。
三の4について
ホテル海洋の建設に係る財源は、振興会からの助成金百十億二千五百万円、財団法人シップ・アンド・オーシャン財団からの借入金五十九億円、銀行からの借入金三十億円及び自己資金五十四億六千五百万円、合計二百五十三億九千万円となっている。
なお、このうち銀行からの借入金三十億円については、海事財団の内部的な資金処理として、平成三年度及び四年度に船の科学館等に係る一般会計の余裕金を一時的にホテル海洋に係る特別会計に繰り入れてホテル海洋の建設資金に充当したものを、平成五年度において一般会計に繰り戻した際、借り入れたものである。
三の5について
振興会から海事財団に交付された補助金及び助成金は、別表第一のとおりである。
三の6について
過去、振興会が施設の建設に対し行った補助又は助成で、ホテル海洋の建設に対するものと同等の規模のものはない。
三の7について
公益法人の基本財産の管理運用については、昭和六十一年七月に関係省庁により構成される「公益法人指導監督連絡会議」で決定された「公益法人の運営に関する指導監督基準」において、「安全確実な方法で行う必要があり、特に、価値の変動が著しい財産及び客観的評価が困難な財産で管理運用することは適当でない」という一般的な基準が示されている。さらに、その後、平成五年六月に関係省庁により構成される「公益法人等指導監督連絡会議幹事会」で申し合わせられた「公益法人の設立及び指導監督基準の運用について」において、具体的な考え方として、一般には建築物等減価する財産により基本財産の管理運用を行ってはならないが、個別には当該法人の公益目的から基本財産としての適否を判断する必要があるとされている。
海事財団については、船の科学館の付属研修施設であるホテル海洋の設置及び運営が主要な事業の一つとなっており、公益目的の達成のためにもこの事業が必要不可欠であることから、基本財産をこのような施設で運用することは許容されるものと考えている。
三の8について
財団法人シップ・アンド・オーシャン財団からの借入金五十九億円については十年間で、銀行からの借入金三十億円については二十五年間で、それぞれ返済する予定であると聞いている。
三の9について
御指摘のような事実は、承知していない。
四の1及び2について
海事財団が、昭和六十一年度から、一般会計の基本財産のうち二十億円を住友信託銀行に委託し、特定金銭信託により運用しており、いわゆる含み損が生じている。
四の3について
一般に、公益法人については、三の7についてにおいて述べた昭和六十一年七月の「公益法人の運営に関する指導監督基準」において基本財産の管理運用を行うことが適当でないとされている「価値の変動が著しい財産」の内容が、平成五年六月の「公益法人の設立及び指導監督基準の運用について」において「株式(寄附されたものを除く)、株式投資信託、金等」として具体的に例示され、株式による運用は適当でないことが明確にされている。
四の4について
海事財団は昭和六十一年度から、笹川平和財団は昭和六十二年度から、それぞれ基本財産の一部を特定
金銭信託で運用しているが、これらについては、当該運用を開始した際には、四の3についてにおいて述べた「価値の変動が著しい財産」による運用に該当するか否か明確ではなかった。その後、四の3についてにおいて述べたように、当該運用が適当でないことが平成五年六月に明確にされたが、当該契約を直ちに解約するといわゆる含み損が顕在化することとなるため、時期を見極めて速やかに解約し、元本が回収できる方法で運用するよう指導した。また、今後積み増す基本財産については、定期預金、国債等で運用するよう指導した。
五の1について
平成六年度において振興会から補助又は助成を受けている運輸省関係団体に御指摘のような再就職を行っている運輸省出身の常勤役員数は、平成六年一月一日現在、四十七名である。
五の2について
運輸省海上技術安全局の戸田邦司前局長の運輸省退職後の勤務先は、造船業基盤整備事業協会である。
振興会から造船業基盤整備事業協会に対しては、補助金及び助成金は、交付されていない。
六の1について
モーターボート競走会及び連合会並びに振興会の補助金又は助成金を交付されている団体であって、笹川良一氏及びその親族が役員を努めていると承知されるものは、平成三年四月一日以降、別表第二のとおりである。
六の2について
いわゆるモーターボート競走関連企業の中に、笹川良一氏の親族が勤務するものがあることは承知しているが、それ自体は、モーターボート競走事業の適切な運営を確保する観点からは特段の問題がないと認識しており、個人のプライバシー尊重の観点からも、御指摘の点については、政府としてお答えする立場にはない。
別表第一(三の5についての関係)
別表第二(六の1についての関係)
一 笹川良一氏
イ
社団法人滋賀県モーターボート競走会
ロ
社団法人大阪府モーターボート競走会
ハ
社団法人全国モーターボート競走会連合会
ニ
財団法人日本海事科学振興財団
ホ
財団法人日本吟剣詩舞振興会
ヘ
財団法人全日本空手道連盟
ト
財団法人日本顕彰会
チ
財団法人癌研究会
リ
財団法人ライフ・プランニング・センター
ヌ
財団法人笹川記念保健協力財団
ル
財団法人日本防火協会
ヲ
財団法人シップ・アンド・オーシャン財団
ワ
財団法人日本消防協会
カ
財団法人日本ゲートボール連合
ヨ
財団法人笹川医学医療研究財団
二 笹川陽平氏
イ
社団法人東京都モーターボート競走会
ロ
社団法人全国モーターボート競走会連合会
ハ
財団法人ライフ・プランニング・センター
ニ
財団法人笹川医学医療研究財団
ホ
財団法人日本海事科学振興財団
ヘ
財団法人全日本剣道道場連盟
ト
財団法人日本顕彰会
チ
財団法人日本科学協会
リ
財団法人日本ゲートボール連合
ヌ
笹川平和財団
ル
財団法人笹川記念保健協力財団
ヲ
財団法人日本舟艇利用振興センター(平成三年六月三十日に解散した。)
ワ
財団法人マリンスポーツ財団
カ
財団法人マラッカ海峡協議会
ヨ
社団法人日本舶用機械貿易振興会(平成三年五月三十一日に解散した。)
タ
財団法人運輸経済研究センター
レ
財団法人航空振興財団
ソ
財団法人航空保安協会
ツ
財団法人日本防火協会
ネ
社団法人日本観光協会
ナ
社団法人海外鉄道技術協力協会
ラ
財団法人シップ・アンド・オーシャン財団
ム
財団法人船舶解撤事業促進協会
ウ
財団法人国際臨海開発研究センター
ヰ
財団法人日本観光開発財団(平成四年五月三十一日に解散した。)
ノ
財団法人沿岸開発技術研究センター
オ
社団法人日本造船研究協会
ク
財団法人日本舶用機器開発協会(平成六年三月三十一日に解散した。)
ヤ
財団法人モーターボート競走近代化研究センター
マ
財団法人港湾空間高度化センター
ケ
財団法人笹川スポーツ財団
フ
財団法人日本レクリエーション協会
コ
財団法人日本国民音楽振興財団
エ
財団法人日本海洋レジャー安全・振興協会
テ
財団法人地域伝統芸能活用センター
ア
財団法人日本品質システム審査登録認定協会
三 笹川堯氏
イ
社団法人群馬県モーターボート競走会
ロ
財団法人日本水難救済会
ハ
財団法人笹川記念保健協力財団
ニ
財団法人全日本空手道連盟
ホ
財団法人マリンスポーツ財団
ヘ
財団法人シップ・アンド・オーシャン財団
四 笹川勝正氏
社団法人群馬県モーターボート競走会
五 笹川泰弘氏
財団法人マリンスポーツ財団
六 笹川鎮江氏
財団法人日本吟剣詩舞振興会
(注一)笹川良一氏は、第一号ハに掲げる法人に対して、平成六年二月十八日付けで役員の辞任届を提出した。
(注二)笹川陽平氏は、第二号ハからルまで、ワ、カ、タからウまで及びノからテまでに掲げる法人に対しては平成五年十月十四日付けで、同号アに掲げる法人に対しては平成五年十一月十五日付けで、それぞれ役員の辞任届を提出した。
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