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野菜の硝酸塩汚染に関する質問主意書
衆議院 第142回 第8号承知していない ×2
質問本文
硝酸・亜硝酸性窒素による健康影響として、メトヘモグロビン血症が知られているが、亜硝酸塩が胃内容物と反応して発ガン物質であるN ― ニトロソ化合物を生成させることが知られており、十分な疫学的な証拠は得られていないものの、その可能性を鑑みると、慎重な対応が必要と考えられる。この硝酸・亜硝酸性窒素については我国では水道水の水質基準として一〇日mg/lと定められている。しかし、我国においては、硝酸・亜硝酸性窒素の摂取は大半が野菜の摂取によることが知られている。また、野菜については窒素肥料の使用とも関連して極めて高濃度の硝酸塩が含まれていることが指摘されている。これは一九七六年に東京都公害研究所が初めて調査結果を発表し、大きな波紋を呼び、以後、中央卸売市場に入荷する野菜類が毎年、四回検査される事となった。さらに、オランダ・ロシア・オーストラリア等の諸国では、水に関してだけでなく野菜に関しても硝酸塩濃度について上限が定められている。
また、WHOでは、硝酸塩の摂取量の上限を一週間に一、五四〇mgと定めているが、水質基準を満たしている水道水からの硝酸塩の摂取は一〇〇mg程度と考えられており、WHOの基準を満たすためには、野菜からの摂取を低減させる必要があると考えられる。
以上から、次の事項について質問する。
一 野菜を介した硝酸塩の摂取について
1 国民の野菜を介した硝酸塩の摂取状況について政府は調査しているか。
2 硝酸塩の摂取状況とその健康に対する影響について調査すべきと考えるがどうか。
二 野菜の硝酸塩汚染の改善について
1 野菜の硝酸塩濃度の現状について調査しているか。
2 健康に対する影響、水質汚染の原因とも成りうることを鑑みれば、少しでも硝酸塩摂取を低減させるために、窒素肥料の使用等について検討し、一定の指針を設けるべきと考えるがどうか。
3 諸外国のようにWHOの摂取基準をふまえ制限値を設けるべきと考えるがどうか。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
野菜からの硝酸塩の摂取状況については、昭和六十一年度、平成二年度及び平成八年度の厚生科学研究における食品添加物の一日摂取量に関する研究の中で、野菜その他の生鮮食品について、自然に含まれる硝酸塩及び加工した場合に添加物として含まれる硝酸塩の摂取量の把握等を行ったところである。
一の2について
御指摘の硝酸塩の摂取状況については、一の1についてで述べたとおり、これまでの研究において摂取量を把握しているところである。野菜からの硝酸塩の摂取による健康に対する影響に関する調査については、硝酸塩はそもそも野菜中の成分として含まれており、通常の食生活において野菜中の硝酸塩が人体に有害な作用を引き起こすことはないと考えられること、我が国において野菜からの硝酸塩の摂取によって具体的な健康に対する影響が生じたという事例は承知していないこと、海外において昭和三十年代から四十年代にかけて生後三か月以下の乳児が野菜を摂取したことによりメトヘモグロビン血症を発症した事例があったことは承知しているが、我が国においては離乳がおおよそ生後五か月から開始されている実情からこのような事例が生じるおそれは極めて少ないと考えられること及び千九百九十五年に開催された第四十四回の国連食糧農業機関(以下「FAO」という。)及び世界保健機関(以下「WHO」という。)の合同食品添加物専門家会議(以下「FAO及びWHO専門家会議」という。)の報告において、硝酸塩の一日摂取許容量(以下「ADI」という。)を基に野菜の硝酸塩の含有量の限界値を設けることは適当でない旨の指摘が行われていることから、現段階において実施する必要性はないと考えている。
二の1について
野菜の硝酸塩濃度については、昭和六十三年度に、厚生省において野菜を含めた生鮮食品における硝酸塩及び亜硝酸塩の含有量の調査として実施したところである。
二の2について
窒素肥料の使用等については、農林水産省において、平成九年三月十日に農業技術に関する指導事項を取りまとめ公表した「農業生産の技術指針」(以下「技術指針」という。)の中で、農業者に対して土壌及び生育診断に基づく施肥設計、緩効性肥料の利用等に努めること、都道府県に対して施肥基準を環境への負荷に対する配慮の観点から見直すこと等を求め、窒素肥料等が過剰に施用されることのないよう指導に努めているところである。また、地力の増進を図る観点から、農林水産大臣は地力増進法(昭和五十九年法律第三十四号)第三条第一項に基づき地力増進基本指針(以下「基本指針」という。)を定めており、平成九年五月二十九日に同条第三項に基づき公表した変更後の基本指針において、農業者に対し、環境への負荷にも留意しつつ適正な施肥に努めるよう求めているところである。
今後、野菜に含まれる硝酸塩の健康に対する影響や窒素肥料の使用と水質汚染との関係についての新たな知見が得られた場合には、必要に応じ、窒素肥料等の適正な使用を図る観点から、技術指針及び基本指針の見直し等の措置を行う考えである。
二の3について
FAO及びWHO専門家会議の報告においては、硝酸塩のADIを示す一方で、野菜は硝酸塩の主な摂取源となりうるが、野菜が食品として有用であることはよく知られていること及び硝酸塩が野菜の基質の中にあることにより人における硝酸塩の吸収や代謝が影響を受ける可能性があることを考慮すると、野菜からの硝酸塩摂取をこのADIと比較すること又はこのADIを基に野菜の硝酸塩の含有量の限界値を設けることは適当でない旨が指摘されており、食品に関する国際基準を作成するFAO及びWHOの合同食品規格委員会においては、野菜に含まれる硝酸塩について、これまでのところ基準が作成されていない。また、硝酸塩はそもそも野菜中の成分として含まれており、厚生省において、我が国において野菜からの硝酸塩の摂取によって具体的な健康に対する影響が生じたという事例は承知していないところである。このため、現段階において、食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第七条第一項に基づき野菜に含まれる硝酸塩に係る規格基準を定める必要はないと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。