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CNP農薬の使用に関する質問主意書
衆議院 第129回 第4号お答えすることは困難 ×2
質問本文
平成五年、新潟大学医学部衛生学教室は、日本疫学学会において、除草剤CNP(クロルニトロフェン)が、胆道癌の発生に関与しているのではないかとの報告を行った。即ち、新潟市等の水道水中に発癌性につながる突然変異原性のあるCNPアミノ体が含まれており、信濃川・阿賀野川流域における胆道癌の発生率は非常に高く、このこととCNPとには地域相関関係があるとの見解を示したのである。
この調査結果は、「安全な水を守る」ことへの重大な警鐘である。
厚生省は、昨年十二月に食品衛生の専門家ら九人で構成する残留農薬安全性評価委員会に対し、CNPの毒性についての再評価を依頼し、来る三月七日に、CNPについて、「地域相関は認められるが、因果関係については特定できない」という灰色の判定を行うのではないかと予測されている。
このような状況を踏まえ、以下の諸点について明らかにされたく質問する。
一 環境庁としては、この厚生省が行った安全性の再評価の結果をもとに、どのような判断をするのか。環境保全の重要性、安全な水を守ることの重要性に鑑み、たとえ「灰色」の結論であっても、「百パーセント安全でなければ使用中止」との立場を明確にし、CNPを要監視項目から、環境基準へ格上げする必要があるのではないか。
二 CNPが大量に用いられている米生産県を中心に精密な疫学調査を長期計画でやる必要があるのではないか。
三 CNPが多用されている稲作地帯は東北地方を中心に他県にも多く、胆嚢癌の集中多発が新潟平野に限られるのかどうか、この際、国費で詳しい疫学調査を実施し、異常状態が明らかになった地域に対しては、そこの健康調査を徹底的に行うべきではないか。
四 CNP製剤の登録のために三井東圧化学によって行われた各種試験のデータを、第一次資料(生データ)も含め、すべての資料を公開すべきではないか。法律に基づく登録のために用意される試験データであり、本来、公開されなければならない性質のものと思われる。
五 都道府県によっては、自主的にCNPの使用を中止するなどの判断を行ったところもある。使用中止を命じた県の名前を明らかにするとともに、農林水産省としては、農薬取締りに関する所管省庁である重責を認識し、CNPに関し、販売禁止等の措置を講じる必要があるのではないか。
六 ことは人命にも関わる重大事である。早場米地帯では、田植えの時期も迫っており、行政が早急に対応する必要があるのではないか。いかなる対策を講ずるのか。
七 CNPについては、既に農家は予約をしており、一部にはもう配布されている。国は、このCNPの使用について、また、配布されたCNPの回収について、何らかの指導を行うべきではないか。いかなる対策を講ずるのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
環境庁としては、厚生省からのCNPに関する安全性評価結果の報告を踏まえ、平成六年三月十日、中央環境審議会に対し、CNPに係る農薬登録保留基準の取扱いについて諮問を行ったところ、厚生省における安全性評価結果は妥当であるとされ、CNPに係る農薬登録保留基準を削除することが適当であるとの答申を得たところである。これを受け、本年四月中旬を目途に必要な告示改正を行うため手続を進めているところである。
また、CNPに係る要監視項目の指針値についても、厚生省からのCNPに関する安全性評価結果の報告を踏まえ、これを設定しないこととするとともに、今後ともCNPを要監視項目として位置付け、公共用水域等の水質測定、関係機関との連絡・連携の強化等の措置を講ずることとしており、現時点においてCNPについて環境基準を設定することは考えていない。
二及び三について
CNPと胆のうがんの関係について、更に疫学調査を行うことは、CNPの過去の暴露状況を把握することが困難であること、胆のうがんの発生率が低いこと等を考慮すると、困難であると考える。
四について
農薬の登録の申請時に提出される試験のデータについては、登録の申請者がその費用負担において作成したものであり、かつ、当該データは経済的な価値を有するものであるため、当該申請者の同意なく、国が当該データを公開した場合には、当該申請者の財産権等を害するおそれがあることから、その公開には慎重な検討を要するものと考える。
しかしながら、農薬の毒性に関する試験については、その主要な知見を専門の学術雑誌等を通じて公表するよう、登録の申請者に対して指導しているところであり、現にCNPの毒性に関する試験の概要についても「農薬時報」(農薬工業会発行)に公表されているところである。
五から七までについて
平成六年三月七日に、CNPを有効成分とする農薬の製造業者から、今回の評価結果を尊重し、自主的判断に立って、当該農薬の出荷を直ちに中止し、あわせて既に市場に出ている製品についても返品に応ずることとした旨の報告を受けている。
農林水産省としても、同日付けで通達を発出し、都道府県に対しては、農家等に対し当該農薬の使用の自粛及び代替剤への転換を指導するよう依頼するとともに、農薬の販売業者の団体に対しては、製造業者が行う返品の受付けが円滑に実施されるよう協力を依頼したところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。