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黴防止剤オルトフェ二ルフェノール(OPP)及びオルトフェニルフェノールナトリウム(OPPNa)の安全性に関する質問主意書

衆議院 第100回 第18号

提出者
衆議院
提出日
1983年11月8日
内閣転送 1983年11月12日
答弁書受領日
1983年11月18日
提出から10日
答弁の項目数
6
質問 1,604字/答弁 416字

質問本文

衆議院議長 福田 一 殿

黴防止剤オルトフェニルフェノール(OPP)及びオルトフェニルフェノールナトリウム(OPPNa)の安全性に関する質問主意書

OPP、OPPNaについては、一九七七年四月に食品添加物として認可する以前から、それらの遺伝毒性が指摘されていた。その後、一九八〇年七月、東京都立衛生研究所の平賀興吾毒性部長らがOPPNaの発がん性を示す研究データを発表、さらに、本年八月、厚生省のOPPNa追試研究班のメンバーの一人でもある伊東信行名古屋市立大学教授も、この都衛研と同様の研究結果を発表した。

しかるに政府は、こうした指摘にもかかわらず、「OPP、OPPNaの使用を禁止せよ。」という世論を無視し、引き続き今もなお使用を許可している。

しかし、都衛研が発がん性を指摘、政府の追試メンバーさえこれと同様の研究結果を発表したのであり、政府は、国民の食生活の安全性を守る立場に立ち、直ちにOPP、OPPNaの使用を禁止すべきである。

以上の見地から、次の事項について質問する。

一 OPP、OPPNaが食品添加物として認可の決め手となつたのは、残留農薬研究所の毒性試験のデータである。その実験データに対して当時、外村晶東京医歯大教授から実験方法に異論が出され、その後の外村教授の実験でもOPPの遺伝毒性は、微弱ながらあるとの結果が一九七七年九月に発表されている。政府は、これらについてどのように判断したのか。

二 食品衛生調査会がOPP等を認可した昭和五十二年四月二十一日に出した答申では、「厚生省として、今後も遺伝毒性に関する研究の推進に努力すること。」との附帯条件が付けられているが、厚生省は、この附帯条件をどう受けとめ、研究の推進に努力しているのか。

三 二の附帯条件について、食品衛生調査会の小林委員長(当時)が答申直後の記者会見で、「これまでの行政は、添加物などを一度認めると、学問の進歩によつて新しい毒性がみつかつても機敏に対応できなかつた。遺伝毒性は急速に学問が進歩しているので、新しい(毒性ありなどの)データが出た場合は思い切つた措置をとれということだ。」と述べたと答申翌日の四月二十二日付新聞報道で伝えられているが、この委員長の見解についてどう考えているか。

四 一九八〇年八月以来行われている都衛研の実験データに対する五種の追試については、現時点でそれぞれどのような状況にあるのか、また、すべての試験が終了しその結果が発表されるのはいつ頃か。

五 今回の伊東名古屋市立大学教授の実験結果について、政府はどのように考えているのか。

六 去る一九八〇年一月二十八日、北海道の釧路市内の釧路中央青果から収去したサンキストオレンジ二検体から、それぞれ二〇PPM、一九・六PPMと食品衛生の最高基準一〇PPMの約二倍にも当たる濃度が検出された。

1 当時、釧路保健所の担当者が回収に行つたところ、サンキストオレンジは既に消費者の手に渡つており、回収は不可能だつた。政府は、二〇PPMという高濃度のOPPが消費者の口に入つてしまつたという事実について、どう考えるのか。また、今後安全性を高めるためにどのような対策を講じるのか。

2 1の結果からみても、輸入検疫の検疫所における検査の際のサンプルの数、検体の数について安全性を高めるため、もつと増やすべきであると考えるがどうか。

また、輸入検疫体制について、さらに充実を図るべきではないか。

七 現在、OPP、OPPNaを使用して輸入されている果実類の各国別の種類及び数量を明確にされたい。

八 OPP等が認可された際の答申でも、「使用した果実について、消費者が判断しやすいように表示すること。」という附帯条件が付けられているが、その表示についてどう実施され、政府はどう点検しているのか。また、指導をさらに強化すべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

オルトフェニルフェノール及びオルトフェニルフェノールナトリウム(以下「OPP等」という。)を食品添加物として指定するに当たつては、各種試験結果に基づき総合的な検討評価が行われたものである。

二及び三について

遺伝毒性を含め食品添加物の安全性については、科学技術の進歩に応じて試験研究の推進に努めているところである。

四及び五について

名古屋市立大学伊東教授らによるものを含めOPP等の追試験については、関係者に対し、現在、最終報告書の取りまとめ及び提出方を依頼しているところである。

六について

かんきつ類等の輸入監視に当たつては、今後とも、食品衛生の確保に十分配慮してまいりたい。

七について

御質問の件に関する統計資料はない。

八について

OPP等を使用した食品については、従来から、その旨を表示するよう地方公共団体を通じ指導を行つてきているところであり、なおその趣旨の徹底について配慮してまいりたい。

右答弁する。

衆議院の原文

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