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内閣総理大臣の公的な資格での靖国神社への参拝等に関する質問主意書
衆議院 第151回 第121号お答えすることは困難 ×2検討してまいりたい ×1個別の事案 ×1
質問本文
以下の事項について質問する。
一 政府は「国民や遺族の多くが、靖国神社を我が国における戦没者追悼の中心的施設であるとし、靖国神社において国を代表する立場にあるものが追悼を行うことを望んでいるという事情を踏まえ」、内閣総理大臣が靖国神社に公的な資格で参拝を行うことが、「憲法第二十条第三項の禁じる国の宗教的活動に当たることはない」としている(質問一五一第五八号土井たか子議員提出「小泉内閣発足にあたって国政の基本政策に関する質問主意書」への政府答弁書、平成十三年五月八日)。一方、一宗教法人である靖国神社において戦没者の追悼を行うべきではないとする国民や遺族も少なくないが、政府が「国民や遺族の多くが、靖国神社を我が国における戦没者追悼の中心的施設であるとし」ているとする根拠はなにか。
二 政府自身も「靖国神社を我が国における戦没者追悼の中心的施設」と位置づけているのか。
三 内閣総理大臣の靖国神社への公的資格での参拝は、昭和六十年八月十五日、当時の中曽根内閣総理大臣によって実施されたのみであり、その後は、我が国国民や遺族の方々の思い及び近隣諸国の国民感情など、諸般の事情を総合的に考慮し、慎重かつ自主的に検討した結果、差し控えられてきたとのことである。現在、小泉総理大臣によって、靖国神社に公的な資格で参拝を行うことが検討されているが、我が国遺族の方々の思い及び近隣諸国の国民感情などにどのような変化があったと判断しているのか。その根拠をお示しいただきたい。
四 「日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)」第十一条により、我が国は極東軍事裁判所の裁判を受諾している。政府として、同裁判の結果A級戦犯とされた者は、戦争責任を有する戦争犯罪人であると考えているか。
五 靖国神社はホームページ等で、極東軍事裁判は国際法違反の不当な裁判であり「日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)」第十一条の受諾は敗戦国として刑の執行を約束したに過ぎず極東軍事裁判そのものを認めたものではないと主張しているが、この主張に対する政府の認識はどうか。
六 同じく靖国神社は、「A級戦犯などという忌まわしい呼称は、日本の国内法に基づいて生まれた呼称では」なく、「昭和二十八年当時から政府は戦犯者を国内的には犯罪人と認めていない」と主張しているが、事実か。
七 A級戦犯が合祀されている靖国神社を、内閣総理大臣が公的な資格によって参拝することは、結果的に極東軍事裁判によって戦争責任を有するとされた者の名誉回復、ひいては日本軍国主義の名誉回復にもつながると考えられるが、そのような認識はあるか。
八 政府は、米国のアーリントン墓地等の戦没者追悼施設と、靖国神社を同じ性格のものと認識しているのか。戦没者追悼の施設としては一宗教法人たる靖国神社よりも千鳥ケ淵戦没者墓苑の方が適切であり、諸外国の施設との位置づけも近いと考えられるが、どう考えるか。
九 英国エリザベス女王やニクソン米国大統領が訪日の際、当初予定されていた靖国神社参拝をとりやめたのはA級戦犯合祀や政教分離が理由であると聞いているが、それは事実か。事実とすればその理由について政府はどのように把握しているか。
十 これまで日本を国賓として訪問された諸外国代表が靖国神社を参拝した例はあるのか。具体的な事例を示されたい。
十一 小泉内閣総理大臣が靖国神社への公的資格での参拝を表明していることにたいして、近隣諸国から厳しい批判があるが、政府はこれを内政干渉と認識しているのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の質問主意書に対する答弁書等において「国民や遺族の多くが、靖国神社を我が国における戦没者追悼の中心的施設であるとし」ていると述べたのは、靖国神社に合祀されている先の大戦による戦没者が極めて多数に上っていること、各界・各層にわたる有識者によって構成された「閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇談会」が昭和六十年八月九日に当時の藤波内閣官房長官に対して提出した報告書において「国民や遺族の多くは、戦後四十年に当たる今日まで、靖国神社を、その沿革や規模から見て、依然として我が国における戦没者追悼の中心的施設であるとして」いるとされていること等を踏まえてのものである。
二について
政府としては、靖国神社を「我が国における戦没者追悼の中心的施設」であると位置付けているわけではない。
三について
現在、小泉内閣総理大臣において、公的な資格で靖国神社への参拝を行うか否かについて、お尋ねのような点を含め、諸般の事情を総合的に考慮し慎重に検討しているところであると承知している。
四について
極東国際軍事裁判所において被告人が極東国際軍事裁判所条例第五条第二項(a)に規定する平和に対する罪等を犯したとして有罪判決を受けたことは事実である。そして、政府としては、日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号。以下「平和条約」という。)第十一条により、極東国際軍事裁判所の裁判を受諾している。
五について
平和条約第十一条は、前段の前半部分において、日本国が極東国際軍事裁判所等の裁判を受諾することを規定しており、これを前提として、その余の部分において、日本国において拘禁されている戦争犯罪人について日本国が刑の執行の任に当たること等を規定しているところである。
六について
我が国の法律には「A級戦犯」という用語を用いた規定は存在しない。
なお、昭和二十八年当時、平和条約第十一条による刑の執行及び赦免等に関する法律(昭和二十七年法律第百三号)に基づき、平和条約第十一条による極東国際軍事裁判所及びその他の連合国戦争犯罪法廷が刑を科した者について、その刑の執行が巣鴨刑務所において行われるとともに、当該刑を科せられた者に対する赦免、刑の軽減及び仮出所が行われていた事実はあるが、その刑は、我が国の国内法に基づいて言い渡された刑ではない。
七について
内閣総理大臣の靖国神社への公的な資格での参拝は、専ら戦没者一般への追悼を目的としてそれにふさわしい方式等で行うものであるから、これを行うことが、御指摘のようないわゆるA級戦犯の名誉回復等につながるものではないと認識している。
八について
いわゆる戦没者追悼施設には様々なものがあり、これらを一概に比較することは困難である。例えば、お尋ねのアメリカ合衆国(以下「米国」という。)のアーリントン墓地については戦没者等が埋葬された米国政府の施設であると承知しているところ、靖国神社については戦没者等を祭神として祭る宗教法人に属する施設であり、千鳥ヶ淵戦没者墓苑については遺族に引き渡すことができない戦没者の遺骨を納めるための国の施設であると理解しており、これらは同じ性格のものではないと認識している。
靖国神社及び千鳥ヶ淵戦没者墓苑の性格については、右に述べたとおりであり、いずれもいわゆる戦没者追悼施設として重要なものとされていて、戦没者の追悼を行う上でいずれか一方がより適切なものであるとは言い難いと考えている。
九について
昭和五十年五月のグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国エリザベス女王の来日の際に靖国神社参拝が予定されていた事実はない。
また、米国ニクソン大統領にあっては、米国大統領在任中に訪日している事実はないと承知している。
十について
昭和三十六年十二月にアルゼンティン共和国フロンディシ大統領が訪問している事例がある。
十一について
「内政干渉」という用語は必ずしも一義的ではなく、また、お尋ねの批判の個別具体的な内容も明らかではないので、それが「内部干渉」に当たるか否かを一概に述べることは困難であると考えている。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×2検討してまいりたい ×1個別の事案 ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。