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郵便輸送における安全問題に関する質問主意書
衆議院 第154回 第62号
質問本文
郵政事業の逓送部門は、一九四二(昭和一七)年の旧逓信省決定により、その年の一二月に発足した「日本郵便逓送株式会社」(以下「日逓」とする)と、その関連会社によって、現在まで担われてきた。
その逓送業務において、安全管理上の重大な問題が放置されていると考えられる。従って次の事項について質問する。
一 現金輸送の問題に関して
現在、特定郵便局(以下「特定局」とする)で取り扱う現金について、各々決められている運転資金以上に必要となった場合の額は、「資金」という名称で呼ばれ、管轄の普通郵便局(以下「普通局」とする)から特定局に供給されている。その運送は郵政事業庁が運送委託契約をしている日逓及び関連会社によって行われるが、運転手一人のみの乗務で、三ないし四局の特定局とポストからの郵便取集めを行うコースまわりの際、同時にその運送を行っている。
逆に、特定局での取扱いで一定額以上超過した額については「過超金」と呼ばれ、特定局から普通局に運送される。この現金の運送も一名で行っているのが実態である。「資金」「過超金」ともに、時として数億円に達する場合がある。郵便局で扱われるこうした現金は言うまでもなく、国民の財産であり、それがこのような無防備な状態にさらされていることは看過しえない。同時にそれは運送業務にたずさわる運転者が過重の危険に日々直面していることに他ならない。
一九八四(昭和五九)年の郵政省(当時)による、いわゆる「五九・二合理化」が実施されるまで、こうした運送業務は、運転者としての日逓社員と、郵便や現金等を扱う郵便局員の二人乗務で行われていたと聞いている。また現在、現金輸送を行う他の民間会社では二人以上の乗務は常識となっている。
早急な措置を講じて、二人乗務とする必要があるのではないか、責任ある見解を求めたい。
二 車輌保管に関する問題について
日逓及びその関連会社は、郵便逓送の車輌に関して、普通郵便局構内に夜間も常駐させ、局敷地をガレージがわりに使用しているケースが見られる。この行為は「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」に触れる行為ではないか。
また、局に車輌が置かれていることで、運行管理者や整備士の点検に影響が生じ、運転手による始業点検も不十分になる。安全上にも重大な問題である。
本来の車輌保管場所ではない局構内を使用しているケースについて早急な是正を行うべきと考えるがどうか。
三 労災隠しの問題について
業務上の交通事故について、労働災害(業務上災害)とせず、健康保険で治療を受けることを日逓がすすめる実態がある。
労働省(当時)は一九九一(平成三)年「労災隠しの排除について」の通達を出し、各労働基準監督署などで事業主に対する指導を行った。しかしその後の事態が芳しい改善を見せないことから昨年の二〇〇一(平成一三)年、行政・事業主・労働者の各代表者で構成する三者協議機関の設置を決定した。
このような趨勢にありながら、極めて公共性の高い郵便逓送部門において、労災隠しの実態が放置されていることは重大である。どのように実状を把握されているのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
郵便局で取り扱っている現金の輸送に係る情報については、これを明らかにすることにより、防犯上の問題が生ずることから、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)に基づく開示請求に対しても不開示情報としているところであり、答弁を差し控えたい。
なお、郵便物の取集業務については、郵便事業の経済的経営の観点からその効率化を図るとともに、業務の円滑化と安全性にも十分配意し実施しているところである。
二について
郵政事業庁と郵便物に係る運送委託契約(以下「契約」という。)を締結している者(以下「受託者」という。)は、契約に基づき、郵政事業庁が郵便物運送業務の円滑な運行を図るために必要であると認める場合には、郵便局の管理する一定の場所に自動車を待機させることができる。
受託者は、郵便局の管理する場所以外の場所にその保有するすべての自動車の保管場所を確保していると承知しており、自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)第三条の規定に違反していないものと考える。
また、受託者であって、契約に基づき郵便局の管理する一定の場所に自動車を待機させているものからは、運行管理者による自動車の運行の安全の確保に関する業務、運転者及び整備管理者による自動車の点検及び整備等についても、貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)その他の関係法令に従って行っていると聴いており、これらの法令上の問題はないものと考える。
三について
日本郵便逓送株式会社(以下「日逓」という。)からは、次のように聴いている。
日逓においては、交通事故報告書の保存期間を十年間、労働者災害補償保険に関する書類の保存期間を五年間としている。これらの書類によって事実関係を確認できる五年間(平成九年度から平成十三年度までの間)の業務上の交通事故について、当該書類の調査及び被災労働者からの聴取調査を行った結果、当該交通事故により負傷したすべての労働者に対し、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)による保険給付又は当該交通事故を起こした第三者からの損害賠償が行われている。また、業務上の交通事故について、健康保険法(大正十一年法律第七十号)による保険給付を受けることを勧めたことはない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。