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日本郵便株式会社における郵便物の放棄等の不祥事に関する質問主意書

参議院 第189回 第100号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1

提出者
参議院
提出日
2015年4月7日
内閣転送 2015年4月13日
答弁書受領日
2015年4月17日
提出から10日
答弁の項目数
5
質問 1,112字/答弁 1,663字

質問本文

「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」である信書の送達について、我が国では、郵便事業として長く国家が独占して取り扱ってきた。その後、平成十五年に新たに信書の送達分野に民間事業者の参入を可能とする「民間事業者による信書の送達に関する法律」(平成十四年法律第九十九号)が施行された。

同法においては、手紙などの国民生活に不可欠な基礎的な通信サービスを全国一律に提供する「一般信書便事業」に対して、なるべく安い料金で、あまねく公平な役務の提供を行うとともに、国民の負託に応え、通信の秘密の保護を確保するために、厳しい許可基準が設けられた。その結果、いまだに参入する事業者はなく、実質的に日本郵便株式会社(以下「日本郵便」という。)による独占状態が続いている。

このように一般的な信書の送達については、国民に他の選択肢がない状況にもかかわらず、また、厳しい基準の下に運用されるべき事業であるが、日本郵便職員等による郵便物の放棄・隠匿・窃取・横領・紛失や誤配送等の不祥事(以下「不祥事」という。)が後を絶たない。

実質的な独占事業として国民の負託に応えるべき郵便事業において、不祥事は、憲法に保障する通信の秘密を脅かし、国民の郵便事業に対する信用を失墜させる重大な問題である。そこで以下質問する。

一 日本郵便で不祥事が発生した場合において、政府が当該不祥事の発生を把握する手段を具体的に示されたい。

二 過去五年度について、各年度における日本郵便の不祥事の件数及び該当する郵便の通数を示されたい。また、それらは、各年度における郵便物の引受件数の何パーセントを占めているか、放棄・隠匿・窃取・横領・紛失や誤配送各々について示されたい。

三 過去五年度について、政府が報道を通じて把握した各年度における日本郵便の不祥事の件数を示されたい。

四 日本郵便では不祥事が発生した場合、「お客様へおかけした迷惑の度合い」、「社会的な影響の大きさ」を考慮し報道発表を行っているとされるが、「迷惑の度合い」及び「社会的な影響の大きさ」の具体的な基準を示されたい。また、政府において具体的な基準を把握していない場合には、信書を送達することの重要性に鑑み、具体的基準を把握すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

五 日本郵便における不祥事の発生状況に対する政府の認識を示されたい。また、不祥事の撲滅に向けて政府として何らかの対策を講じる考えがあれば、その具体策を示されたい。

六 信書を送達することの重要性に鑑み、日本郵便を適切に監督するために、政府は不祥事の全件を把握し、公表すべきと考えるがいかがか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「不祥事」の具体的な範囲が必ずしも明らかではないが、郵便物の放棄、隠匿、窃取及び横領並びに記録郵便物(交付時に受領の証印又は署名を受ける郵便物をいう。以下同じ。)の紛失(以下「郵便物の放棄等」という。)については、総務省において、主として日本郵便株式会社の報道発表を通じて把握しているほか、必要に応じ、同省において、日本郵便株式会社法(平成十七年法律第百号)第十六条第一項の規定による検査等を行うことにより把握することとしている。

二について

日本郵便株式会社によれば、平成二十二年度から平成二十六年度までの各年度における①郵便の業務に従事する者による郵便物の放棄等の事案が発覚した件数及び②放棄、隠匿、窃取又は横領された郵便物の通数と紛失した記録郵便物の通数との合計は、次のとおりとのことである。

平成二十二年度 ①百八十四件 ②約六千九百通

平成二十三年度 ①二百三十八件 ②約九千通

平成二十四年度 ①二百八十三件 ②約二万九千七百通

平成二十五年度 ①二百六十八件 ②約一万九百通

平成二十六年度 ①四百二十件 ②約二千五百通

また、同社によれば、郵便物の放棄等に係る事案が発覚した年度に当該事案に係る郵便物が引き受けられたものであると仮定した場合の各年度における①放棄、②隠匿、③窃取若しくは④横領された郵便物の通数又は⑤紛失した記録郵便物の通数の当該年度の郵便物の総引受通数に占める割合(小数点第九位を四捨五入した数字)は、次のとおりとのことである。なお、同社によれば、平成二十六年度については、現時点で郵便物の総引受通数が判明していないためお尋ねの割合を示すことは困難であり、また、お尋ねのうち郵便物の「誤配送」については、郵便物以外のものと区分して把握しておらずお答えすることは困難であるとのことである。

平成二十二年度 ①〇・〇〇〇〇〇二一五パーセント ②〇・〇〇〇〇三一六六パーセント ③〇・〇〇〇〇〇〇一一パーセント ④〇・〇〇〇〇〇〇〇二パーセント ⑤〇・〇〇〇〇〇〇九三パーセント

平成二十三年度 ①〇・〇〇〇〇〇八九八パーセント ②〇・〇〇〇〇三六四五パーセント ③〇・〇〇〇〇〇〇〇四パーセント ④〇・〇〇〇〇〇〇〇六パーセント ⑤〇・〇〇〇〇〇一六一パーセント

平成二十四年度 ①〇・〇〇〇〇六五八九パーセント ②〇・〇〇〇〇八九六八パーセント ③〇・〇〇〇〇〇〇一一パーセント ④〇・〇〇〇〇〇〇〇二パーセント ⑤〇・〇〇〇〇〇一六三パーセント

平成二十五年度 ①〇・〇〇〇〇一〇七四パーセント ②〇・〇〇〇〇四三七五パーセント ③〇・〇〇〇〇〇二八七パーセント ④〇・〇〇〇〇〇〇〇一パーセント ⑤〇・〇〇〇〇〇一四三パーセント

三について

お尋ねの「不祥事」の具体的な範囲が必ずしも明らかではないが、総務省において、日本郵便株式会社又は旧郵便事業株式会社の報道発表を通じて把握した郵便物の放棄等の件数は、平成二十二年度は七件、平成二十三年度は九件、平成二十四年度は十六件、平成二十五年度は十二件、平成二十六年度は五件である。

四について

日本郵便株式会社によれば、郵便物の放棄等に係る個別事案の報道発表は、「お客様へおかけした迷惑の度合い」及び「社会的な影響の大きさ」を考慮して行っているが、お尋ねの「「迷惑の度合い」及び「社会的な影響の大きさ」の具体的な基準」は作成していないとのことである。

五及び六について

郵便物の放棄等については、利用者の信頼を損なうものであり、遺憾であると認識している。総務省としては、事案が重大と認められる場合には、必要に応じて個別に指導し、再発防止策の報告を受けるなど、日本郵便株式会社に対して適切な監督を実施しているところであり、同社において社員教育の強化を始めとした再発防止策に取り組んでいると承知していることから、現時点で同省において「不祥事の全件を把握し、公表」することは考えていないが、今後とも、適切な監督に努めてまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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