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米軍再編に係わる我が国の対応に関する質問主意書

衆議院 第164回 第128号お答えすることは困難 ×4検討してまいりたい ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2006年3月7日
内閣転送 2006年3月13日
答弁書受領日
2006年3月17日
提出から10日
答弁の項目数
23
質問 2,555字/答弁 3,304字

質問本文

近年行われている米軍のいわゆる世界規模における再編に関連し、我が国のとる様々な対応は、我が国の安全保障環境及び基地周辺自治体と住民に著しい影響を及ぼすものと思われる。しかしながら、米国との交渉経緯等が明らかにされておらず、また関連地元自治体への説明も十分でない現状が見受けられる。

従って、次の事項について質問する。

1 米軍再編の位置づけ

(1) 米軍変革における再編の基本的考え方

�@ 「在日米軍」の役割について、米国はどのように認識していると政府は考えているか。「たまたま日本に駐留しているだけの軍隊」と認識されているのではないか。

�A 米国は、在日米軍にとって沖縄の基地の重要性及び沖縄の基地負担をどのように認識していると政府は考えているか。

�B 我が国政府は、自衛隊がどのような組織であるとの認識に立って、米軍再編の協議に応じてきたのか。

�C 米軍再編に伴って、自衛隊の役割と任務は、どのように変化しようとしているのか。

(2) 憲法第九条との関係

�@ キャンプ座間に陸軍第一軍団司令部が移転してくるのに併せて、陸上自衛隊中央即応集団司令部を設置することが計画されているが、これは集団的自衛権の行使の伏線となっているのではないか。

�A 横田基地に第五空軍司令部が残り、航空自衛隊・航空総隊司令部が横田基地に移設されることが計画されているが、これは集団的自衛権の行使の伏線となっているのではないか。

(3) 日米安保条約との関係

�@ 日本政府は、米陸軍第一軍団司令部の座間移転を何故受け入れたのか。極東条項(日米安保条約第六条)に抵触するのではないか。

�A 日中国交回復後、日中間では、「中国は一つである」と認識され、両国間では台湾は中国の一部であると認識されている。その台湾と日米安保条約上の「極東」地域との関係はどのように整理されているのか。今回の米軍再編では、台湾をどのように位置づけているのか。

�B 中国本土と台湾との関係は国内問題であるので、中国本土と台湾との問題に米国が武力介入する場合、米軍に対して我が国が基地を提供することは、日米安保条約に照らして許されないのではないか。

2 我が国の安保政策との関係(第五空軍司令部の残留)

第五空軍司令部が米国側の「グアム移転」の意向に反して横田基地に止まったのは、次のような事情があるといわれるが、それぞれ事実か。もし事実とすれば、シビリアンコントロールに反するのではないか。

・ 二〇〇四年五月の東京会合の直前、航空幕僚幹部が防衛部の精鋭をワシントンに送り込み、ローレンス国防副次官補と直談判に及び、航空総隊司令部(府中市)を横田基地に移設する案を打診した。

・ 一九九四年に、当時のマイヤーズ在日米軍司令官と石塚勲航空幕僚長が航空総隊司令部の横田基地移転の可能性を調査した共同研究文書に署名した。

3 米軍再編の費用負担の原則

(1) 米軍再編に伴う費用負担は、どの程度見込まれているのか。

(2) 米軍再編に伴う日本と米国の費用負担は、どのような考え方に基づいて、どのように行われることになるのか。

(3) グアムにおける訓練施設の拡張は、どこの国の費用負担で行われることになるのか。日本側が負担するという話もあるが、その場合の法的根拠は何か、また、完成した施設の所有権はどこにあるのか。修理費、運営負担費はどこが負担するのか。

4 地元負担の軽減

(1) 地元負担の評価と軽減策

�@ 米軍再編の基本方針の一つとして、「地元負担の軽減」が言われているが、地元負担としてはどのようなものがあり、その程度はどのように評価されるものと考えているのか。

�A 地元負担の軽減策としてはどのようなものがあると考えているのか。

(2) 地域間格差への対応

�@ 日米両政府は、「米軍再編は、全体として地元に与える負担を軽減するもの」と評価しているが、地域別の負担はどのように評価しているのか。

�A 地元負担が増加していると評価される地域には、どのような対応を考えているのか。

5 取り纏めまでの手順

(1) 地元への事前説明の経緯と今後の方針

�@ 二〇〇四年七月のサンフランシスコで行われた審議官級会合で、詳細な再編スケジュールが示されていたのではないか。

�A 二〇〇四年十月一日に都内で行われた講演において、小泉首相は、「政府は、自治体に事前に相談し、自治体がOKした場合には米国と交渉する」と表明したとの報道があるが、事実か。

�B 小泉首相の表明にもかかわらず、昨年十月末の「中間取り纏め」直前まで、地元説明が行われなかったのは何故か。

�C 三月中とも言われる「最終取り纏め」に向けて、地元との協議をどのように進めていくつもりか。

�D 地元との協議が整わない場合には、米軍再編の「中間取り纏め」を見直すことになるのか。

(2) 住民投票の評価

�@ 岩国市では、三月十二日に、厚木基地からの空母艦載機移駐受け入れについての住民投票を行うことにしているが、住民投票が実施されるに至ったことについてどのように受け止めているか。

�A 米国のラムズフェルド国防長官は二〇〇四年九月二十三日、米議会上院軍事委員会で「部隊は、要求され、歓迎され、必要とされるところに配置すべきである」と証言しているが、岩国市の住民投票の結果、厚木基地からの空母艦載機移駐受け入れについて反対が多い場合、国としてはどのように対処することになるのか。

6 岩国基地関係

(1) 岩国市では、自衛隊機の岩国飛行場から厚木基地への移駐について反対の声があるが、見直しは可能なのか。

(2) 中間取り纏めでは、「日本政府は、米海軍航空兵力の空母艦載機離発着訓練のために受け入れ可能な恒常的な訓練施設を提供するとのコミットメントを再確認する。」としているが、どのように見当をつけてこのような発表をしたのか。岩国飛行場を考えているのか。

(3) 中間取り纏めでは、「民間航空の活動を支援するために必要な追加的施設、インフラ及び訓練区域の整備」を提言しているが、整備のための費用負担はどのように考えているのか。国が負担することを考えているのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

1の(1)の�@について

我が国に駐留するアメリカ合衆国軍隊(以下「在日米軍」という。)がその抑止力を通じ我が国及び極東の平和と安全の維持に寄与しているとの認識について、日米両政府は累次の機会に確認してきている。

1の(1)の�Aについて

在日米軍が沖縄に駐留することは在日米軍の抑止力を十分に維持するために必要であること、また、沖縄の負担の軽減が重要であることについて、日米両政府は累次の機会に確認してきている。

1の(1)の�B及び�Cについて

今後の我が国の安全保障及び防衛力の在り方については、例えば、「平成十七年度以降に係る防衛計画の大綱について」(平成十六年十二月十日閣議決定)において示されたとおりであり、在日米軍の兵力態勢の再編(以下「米軍再編」という。)に伴う自衛隊の役割・任務・能力の在り方については、例えば、平成十七年十月二十九日に開催された日米安全保障協議委員会で発表された文書(以下「発表文書」という。)において示されたとおりである。

1の(2)について

発表文書において示された米軍再編に係る諸施策が実施されても、自衛隊の活動が憲法の範囲内で行われることは当然である。

1の(3)の�@について

発表文書においては、我が国に駐留するアメリカ合衆国陸軍の司令部(以下「在日米陸軍司令部」という。)の改編が示されているところ、御指摘のアメリカ合衆国陸軍第一軍団司令部がキャンプ座間に移転することが示されたものではない。

改編後の在日米陸軍司令部による我が国における施設及び区域の使用は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)第六条に規定する目的に即したものとなると認識している。

1の(3)の�Aについて

日米安保条約第六条にいう「極東」の範囲については、昭和三十五年二月二十六日に衆議院日米安全保障条約等特別委員会に提出された政府統一見解のとおりであり(なお、昭和四十七年十一月二日の衆議院予算委員会における当時の田中内閣総理大臣の答弁において、「中華民国の支配下にある地域」は「台湾地域」と読み替えるべきものとしている。)、また、米軍再編は、日米安保条約及び関連取極の範囲内で行われるものであり、同条にいう「極東」の範囲に関する従来からの政府の認識を変えるものではない。

1の(3)の�Bについて

平成十七年二月十九日に開催された日米安全保障協議委員会で発表された文書においても示されているとおり、日米両政府は、「台湾海峡を巡る問題の対話を通じた平和的解決を促す」こととしており、御指摘のような仮定に基づく御質問にお答えすることは差し控えたい。

2について

アメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)との協議の具体的な内容にかかわるお尋ねの点については、合衆国との信頼関係が損なわれるおそれがあること等から、お答えすることは差し控えたい。

いずれにせよ、米軍再編に関する協議については、文民たる内閣総理大臣及び国務大臣の責任の下で政府が一体として取り組んできており、シビリアン・コントロール上の問題はない。

3の(1)及び(2)について

米軍再編については、現在、具体案の最終的な取りまとめに向け、日米間で協議しているところであり、米軍再編に伴う費用負担に係るお尋ねの点についてお答えすることは困難である。

3の(3)について

政府としては、在日米軍の抑止力維持と地元の負担軽減の観点から、第三海兵機動展開部隊司令部のグアムへの移転等をなるべく早期に実現するため、合衆国と協力して、資金的その他の措置を検討していきたいと考えているが、現時点では、具体的な措置について何ら決定されておらず、お尋ねの点についてお答えすることは困難である。

4の(1)の�@について

在日米軍の使用する施設及び区域が所在する地方公共団体及びその住民の負担としては、在日米軍の使用する施設及び区域の設置、在日米軍の航空機の離着陸の実施等による生活上又は事業活動上の支障及び周辺地域の開発に及ぼす影響というようなものが挙げられるところ、こうした負担の程度については、様々な要素を総合的に勘案して評価されるべきものと考えており、一概にお答えすることは困難である。

4の(1)の�Aについて

政府としては、発表文書において示された「普天間飛行場移設の加速」、「兵力削減」、「土地の返還及び施設の共同使用」、「空母艦載機の厚木飛行場から岩国飛行場への移駐」、「訓練の移転」及び「在日米軍施設の収容能力の効率的使用」というような諸施策を実施することによって、我が国全体として負担の軽減が図られるものと考えている。

4の(2)の�@について

お尋ねの「地域別の負担」については、様々な要素を総合的に勘案して評価されるべきものと考えており、一概にお答えすることは困難であるが、発表文書において示された米軍再編に係る諸施策の実施により、地域によっては負担の内容及び程度が異なってくるものと認識している。

4の(2)の�Aについて

政府としては、「平成十七年十月二十九日に実施された日米安全保障協議委員会において承認された事項に関する当面の政府の取組について」(平成十七年十一月十一日閣議決定)を踏まえ、具体的な措置の的確かつ迅速な実施を確保するための方策に関し、総合的な観点から必要な措置を講ずることについて検討していくこととしているが、具体的にどのような措置を講ずるかについてはお答えすることができる段階にない。

5の(1)の�@について

合衆国との協議の具体的な内容にかかわるものであり、これを公にすると合衆国との信頼関係が損なわれるおそれがあること等から、お答えすることは差し控えたい。

5の(1)の�Aについて

小泉内閣総理大臣は、御指摘の講演において、沖縄の負担の軽減を是非実現したいという考えを強調しつつ、米軍再編について合衆国との協議を進めるに当たっても、関係する地方公共団体等の理解と協力が得られるよう努めていかなくてはならないとの趣旨を表明したものと承知している。

5の(1)の�Bについて

米軍再編に関しては、発表直前まで合衆国と協議していたところであり、その内容について関係する地方公共団体等に説明することができなかったものである。

5の(1)の�C及び�Dについて

政府としては、米軍再編について、その着実かつ早期の実現を図るため、具体案の最終的な取りまとめに向け、合衆国との協議を進めつつ、関係する地方公共団体等に対して説明し、その理解と協力が得られるよう努めていく考えである。

5の(2)の�@について

御指摘の住民投票は、岩国市住民投票条例(平成十六年岩国市条例第二号)に基づき、岩国市長が発議して行われたものと承知しており、政府としてお答えすることは差し控えたい。

5の(2)の�A及び6の(1)について

御指摘の住民投票の結果及び「反対の声」については承知しているが、政府としては、米軍再編について、その着実かつ早期の実現を図るため、具体案の最終的な取りまとめに向け、合衆国との協議を進めつつ、関係する地方公共団体等の理解と協力が得られるよう努めていく考えである。

6の(2)について

政府としては、「恒常的な訓練施設」を整備する場所について、現時点において特定しているわけではなく、今後検討していく考えである。

6の(3)について

発表文書において示された岩国飛行場における「民間航空の活動を支援するために必要な追加的施設」等の整備については、現在、日米間でその具体的な内容を検討しているところであり、お尋ねの点についてお答えする段階にない。

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衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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