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健康日本21の推進および国民の健康づくりを支えた社会保険健康センター等の廃止・売却に関する質問主意書
衆議院 第165回 第236号
質問本文
人口の高齢化が急速に進む中で、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病、歯周病等の生活習慣病が増加しつつある。この生活習慣病は、ある一定の年齢になれば誰でも罹る、避けられない病気と誤解されがちであったが、食生活、運動、休養、喫煙、飲酒といった生活習慣と関係が深く、不適切な生活習慣を改善することにより予防が相当程度可能となることがわかってきた。これを実現するためには、健康づくりは自ら取り組むものであることを本人が自覚するとともに周囲の人がその個人の努力を支えるため、適切な情報を提供することや個人を取り巻く健康づくりのための環境を整備すること等が重要であるとして、平成十二年三月、二十一世紀における国民健康づくり運動、いわゆる「健康日本21」が開始され、さらに、平成十四年八月には、国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の健康の増進を図るための措置を講じ、国民保健の向上を図ることを目的とする健康増進法が公布され、国や地方公共団体、その他関係者の連携のもと、国民一人ひとりが健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めることができるものとして期待された。
しかしながら、本年十月、厚生労働省の公表した国の健康づくり運動「健康日本21」で掲げる目標値に対する「中間実績値」では、「当初策定された目標値に達していないことが判明した」こと、また、地域に根ざしている社会保険健康センターの廃止が進められていることに、国民の健康づくりにおいて、今後の運動の推進が思うように行かないと危惧する。
よって、以下質問する。
一 健康日本21は、平成十二年から十ヵ年計画で、国民の食生活や運動、がんなど九分野の約百十項目について目標値を策定したわけだが、十ヵ年計画の中間評価としてまとめられた項目の内約三十項目が策定当初の数値に達していないという結果であったことについて、いかに評価認識するのか。
二 健康日本21の運動の最終評価は、平成二十二年度に行われるが、この度の結果を考慮すると、今後年度ごとの評価を行い、前記の九分野における当初の目標値を達成するよう、なお一層、運動の推進に取り組むべきと考えるが、どうか。または、項目によっては、目標値の修正を行うことはあるのか。
三 健康日本21の運動の目標に、生活習慣病の発生を予防する効果があり、健康づくりの重要な要素として、身体活動・運動を挙げている。この目標推進のため、運動の主体である地方公共団体や関係機関・関係団体は、厚生労働大臣の認定を得た健康増進施設や指定運動療法施設等を活用することによって、地域住民の健康づくりに取り組んでいる。年金・健康保険の福祉施設である社会保険健康センターのすべてがこうした施設であり、地域によっては社会保険健康センターや社会保険センター等が大半を占めている状況であることをどう考えるか。
四 社会保険健康センターなど地域に根ざした施設の廃止や売却に伴い、身体活動・運動による地域住民の健康づくりが妨げられる事例が発生している。このような事例の発生が、国民の健康づくりの環境整備が促進されるという健康日本21の運動への期待からは程遠く、また国民自らの健康づくりへの取り組みを無にするものと考えるが、政府の見解はいかがか。
五 健康づくりの重要な要素である身体活動・運動のための環境整備には、国の財政的支援は必須である。地方公共団体や関係機関・関係団体への支援はもとより、例えば、語学習得のために民間企業における講座等に参加する場合に授業料の支援が行われているように、国民自らが健康づくりの目的で公営または民営の施設や講座等に参加する際も財政的支援は可能とならないか。
六 文部科学省では、スポーツは体力の向上や精神的なストレスの発散、生活習慣病の予防など心身の両面にわたる健康の増進に資するものであるとして、スポーツ振興基本計画において生涯スポーツ社会の実現を盛り込んでいる。その中の総合型地域スポーツクラブの各市町村への展開などについては、健康日本21における社会の環境整備の充実にとって非常に有用であると思われる。このため、文部科学省のスポーツ振興基本計画と厚生労働省の健康日本21との連携を最大限に行うべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
厚生労働省に設置された「健康日本二十一中間評価作業チーム」が平成十八年八月に取りまとめた「健康日本二十一中間評価報告書案」では、「二十一世紀における国民健康づくり運動(健康日本二十一)」(以下「健康日本二十一」という。)に掲げる百十二の指標のうち重複したものを除く百の指標についてみると三十一の指標が策定時と比べて悪化しているとされているところである。このように、これまでの進捗状況が必ずしも十分ではない点もあることから、健康日本二十一の更なる推進に向けた対策が必要であると認識しており、国民運動の更なる展開などを行うこととしている。
二について
健康日本二十一については、その策定時において、平成十七年度を目途に中間評価を行うとともに、平成二十二年度に最終評価を行い、その評価をその後の運動の推進に反映させることとしているが、そもそもこの種の事案の評価はそれなりの時日を要する性格のものであることから、年度ごとの評価を行うことは考えていない。また、平成二十二年度の最終評価の前の目標値の変更については、施策の実施に混乱をもたらすおそれがあることから、これを行う考えはない。
三及び四について
年金の福祉施設及び政府管掌健康保険の保健・福祉施設(以下「年金・健康保険福祉施設」という。)である社会保険健康センター及び社会保険センターは、運動等を通じて健康づくりを行うことを目的とする健康増進施設として、地域における国民の健康づくりに重要な役割を果たしているものと認識しているが、これらを含む年金・健康保険福祉施設については、近年の年金制度等を取り巻く厳しい財政状況、施設を取り巻く社会環境及び国民のニーズの変化等を踏まえ、年金財政等に資するため、施設の廃止又は民間等への譲渡を進め、これによる財源を年金給付等に充てることとしているところである。健康日本二十一の推進のためには健康増進施設などの健康づくりの環境整備が重要であるが、これについては、年金及び健康保険の被保険者等を含む地域住民の費用負担等についての理解を得ながら地域の実情に応じて適切に行われるべきものであると考える。
五について
健康日本二十一においては、個人の健康づくりを支援する観点からその環境整備を行っているところであるが、健康づくりは基本的には個人が取り組むべき課題であると認識しており、御指摘のような個人に対する直接の財政的支援を行うことは考えていない。
六について
文部科学省のスポーツ振興基本計画に基づく総合型地域スポーツクラブの全国展開等の施策の推進と、厚生労働省の健康日本二十一に基づく施策の推進に当たっては、現在も国民の健康の増進と体力の増強を目的とする「体力つくり国民会議」の場等を通じて、施策の推進状況等について相互に情報交換を行っているところであり、今後とも、両省が適切に連携して、施策を推進してまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。