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著作権法上の同一性保持権に関する質問主意書
衆議院 第166回 第119号お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×1
質問本文
我が国の著作権法(昭和四十五年五月六日法律第四十八号。以下「法」という。)における著作者人格権は、平成十六年十二月十六日に開催された知的財産戦略本部第九回会合において中山信弘本部員が「例えば一例を挙げれば、今、すぐ改正することは困難な難しい問題ですけれども、世界で最も強力と言われている我が国の著作者人格権の在り方についても長期的課題として取り組む必要があると考えます」と述べている通り、諸外国と比較しても極めて厳格な運用が為されている。この前提に基づき、法第二十条における同一性保持権に関する問題について質問する。
一 法第二十条は著作者の主観的要件により侵害の成否が定められているが、文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約パリ改正条約(昭和五十年三月六日条約第四号。以下「ベルヌ条約」という。)第六条の二における「自己の名誉又は声望を害するおそれのあるもの」に対して侵害の成否を判断する客観的要件に基づく人格の保護を採用していない理由は何か。詳細な説明を求める。
二 法第二十条は公表を前提としない閉鎖領域内で著作者でない者が行う著作物の改変行為、例えば替え歌の歌唱や蛍光ペンによるマーキング、行間に注釈を加筆する等の改変行為をも禁じる規定なのか。それらの行為が禁じられていると解される場合、当該行為を禁じることによって著作者にいかなる保護法益が生じるのか。詳細な説明を求める。
三 平成十七年一月二十四日に文化審議会著作権分科会が公表した「著作権法に関する今後の検討課題」と題する文書(以下「検討課題」という。)では、備考として「1.著作者人格権に関しては、法制問題小委員会とは別に、外部の専門的な有識者グループに基礎的な研究を委託し、理論的・体系的な整理を、まず行うことが適当である。」と記載されているが、検討課題の公表より二年余を経過した現在における研究の進捗状況について説明を求める。
右質問する。
政府答弁書
一について
文部科学省としては、著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二十条第一項の規定は、著作物が著作者の思想又は感情を表現したものであることから、著作物及びその題号の同一性の有無を判断するに当たっては、著作者の意に反する改変がなされているか否かを判断基準とし、一定程度著作者の主観を考慮することとしているものであると考えている。なお、千八百九十六年五月四日にパリで補足され、千九百八年十一月十三日にベルリンで改正され、千九百十四年三月二十日にベルヌで補足され並びに千九百二十八年六月二日にローマで、千九百四十八年六月二十六日にブラッセルで、千九百六十七年七月十四日にストックホルムで及び千九百七十一年七月二十四日にパリで改正された千八百八十六年九月九日の文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約(昭和五十年条約第四号。以下「条約」という。)第十九条は、条約が定める権利は最低限のものにすぎない旨を規定しているので、各加盟国が国内法において条約第六条の二(1)に規定する以上の権利を著作者に与えても条約上は何ら問題はないものと考えている。
二について
お尋ねの行為が著作権法第二十条第一項に規定する権利を侵害するか否かについては、個々の事案を総合的に勘案して判断されるべきものであり、一概にお答えすることは困難であるが、文部科学省としては、同項の規定は、著作物又はその題号に不本意な改変を加えられることのないという著作者の人格的な利益を保護する趣旨のものであると考えている。
三について
文部科学省としては、著作者人格権に関しては、社団法人著作権情報センター附属著作権研究所に設けられた著作者人格権委員会において、平成十七年六月以後、著作者人格権をめぐる基礎的なテーマについて多角的な検討が行われており、本年六月頃を目途に報告書が取りまとめられる予定であると承知している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。