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国際平和活動と安保理決議に関する質問主意書
衆議院 第168回 第354号お答えすることは困難 ×1
質問本文
インド洋での補給支援活動を継続するか否かは、今国会の最重要課題である。この問題を論ずる際の最大の焦点は、我が国の防衛を超えて自衛隊を海外に派遣する正当性の根拠をどこに求めるかである。自衛隊の海外派遣をめぐっては、これを恒久的に規定する一般法は存在しない。したがって、アフガニスタン戦争の際にもイラク戦争の際にも、時限的な特別措置法を制定して緊急対処した。その際、つねに争点となってきたのが国連の決議である。一概に国連決議といっても、総会で採択されるものや安全保障理事会で採択されるもの、法的拘束力のあるものから政治的な宣言に過ぎないものまでその形態は一様でなく、これまでの我が国の国会において、国連決議について実質的な議論が深められたとは言いがたい。にもかかわらず、政府提出の新テロ法案でも、民主党提出の法案でも、自衛隊派遣に係る正当性の根拠を国連決議に求めている。今後、与野党間で行われる法案審議の過程で国連決議が主要な論点の一つとなることは間違いなく、この際、これまでの国会審議においてなされた国際平和活動と国連決議との関係をめぐる政府見解を改めて整理しておく意義は大きいと考える。
従って、次の事項について質問する。
一 民主党小沢代表が自由民主党幹事長だった時代に策定に心血を注いだとされる『国際連合平和協力法案』は、審議の末廃案となったが、第百十九回国会では同法案について活発な議論がなされた。同法案は「国際の平和及び安全の維持のために国際連合が行う決議を受けて行われる国際連合平和維持活動その他の活動に適切かつ迅速な協力を行うため」の法案である旨規定されているが、政府は、国際連合平和維持活動その他の活動が国際連合が行う決議を「受けて」行われるとはどのような意味であると整理していたか。
二 今国会に提出された『補給支援特措法案』第一条において、「国際的なテロリズムの防止及び根絶のための取組」及びその一環としての「テロ攻撃による脅威の除去に努めることにより国際連合憲章の目的の達成に寄与する活動」が「同理事会決議第千三百六十八号、第千三百七十三号その他の同理事会決議が国際連合のすべての加盟国に対し国際的なテロリズムの行為の防止等のために適切な措置をとることを求めていること」を「受けて」行われるとはどのような意味であると政府は解釈しているか。
三 一及び二の法案における「受けて」の意味は基本的に同様の意味であると解されるのか。
四 平成二年十月十九日の衆議院予算委員会において、政府は、当時サウジアラビアに駐留していた多国籍軍は安保理決議第六百六十号の実効性確保のための役割を果たしている旨の統一見解を示したが、同活動は『国際連合平和協力法案』第三条第一号に規定されている、国連決議の実効性を確保するために国連加盟国等が行う活動(以下、「国連決議の実効性を確保するための活動」)に該当すると解していたのか。
五 平成二年十月二十六日の衆議院国際連合平和協力に関する特別委員会において、柳井条約局長は、「国連決議の実効性を確保するための活動」は、国連決議に示された「国連の意思」ないしは「国際社会の一つの統一された意思」の達成のために加盟国が判断して、協力してとる措置である旨の解釈を示した。四の政府統一見解の関連で、安保理決議第六百六十号に示され、サウジアラビア駐留の多国籍軍が達成しようとした「国連の意思」ないしは「国際社会の一つの統一された意思」とは何であると解していたか。
六 平成十九年十一月八日の衆議院テロ・イラク特別委員会において、高村外務大臣は、不朽の自由作戦の海上阻止活動は、「安保理決議による呼びかけという、国連の意思を反映した」活動である旨答弁した。ここにいう「安保理決議による呼びかけ」や「国連の意思」とは、具体的にはどのようなものを念頭に置いていたのか。
七 政府は、不朽の自由作戦の下での活動は、六の「安保理決議による呼びかけ」や「国連の意思」の達成に寄与するものであると考えているか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、平成二年十月十九日の衆議院予算委員会において中山外務大臣(当時)が「国連平和協力法に基づいて行われることになる我が国の協力としては、同法案第三条に規定するとおり、大別して次の二種類の活動に対する協力が想定されています。これら二種類の活動は、双方とも国際の平和及び安全の維持のために国際連合が行う決議を前提としているという意味で、同法案第一条に規定するとおり「国際連合が行う決議を受けて」行われる活動である。第一の種類の活動は、国連決議に基づき国際連合等が行う活動であり、・・・第二の種類の活動は、国連決議の実効性を確保するため国際連合加盟国等が行う「その他の活動」であり」と答弁したとおりである。
二について
お尋ねのテロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案(以下「補給支援特措法案」という。)第一条の文言については、御指摘の取組及び活動が国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)決議第千三百六十八号、第千三百七十三号その他の安保理決議により明確に示された「国際連合のすべての加盟国に対し国際的なテロリズムの行為の防止等のために適切な措置をとることを求め」るという国際連合の意思を反映したものであるという意味で用いている。
三について
国際連合平和協力法案第一条の「受けて」という文言及び補給支援特措法案第一条の「受けて」という文言の意味については、両者を単純に比較し、その関係についてお答えすることは困難である。
四について
御指摘のとおりである。
五について
安保理決議第六百六十号は、イラクによるクウェート侵攻を国際の平和及び安全の破壊であると認定し、イラク軍の即時無条件撤退を求める等したものであり、安保理は、同決議の採択等を通じこのような国際連合の意思を示したものと理解している。
六について
平成十三年九月十一日に米国においてテロリストによる攻撃が発生したことを受けて翌十二日に採択された安保理決議第千三百六十八号は、「テロ活動によって引き起こされた国際の平和及び安全に対する脅威に対してあらゆる手段を用いて闘う」決意を明確に示した上で、「テロ行為を防止し抑止するため一層の努力をするよう国際社会に求める」としており、また、安保理決議第千三百七十三号は、同様の決意を再確認した上で、すべての国に対し、協力を強化し、安保理決議第千三百六十八号を完全に実施することを求めている。御指摘の答弁は、安保理が、これらの決議の採択等を通じ、国際的なテロリズムを防止し抑止するという目的を達成するため、すべての国際連合加盟国は自ら適切と認める措置を積極的にとるべきであるという国際連合の意思を明確に示したことを念頭に置いて行われたものである。
七について
「不朽の自由」作戦下で諸外国の軍隊等が行っている活動は、国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組の一環であり、二について及び六についてで述べた明確に示された「国際連合の意思」を反映したテロ行為を防止し抑止するための努力であると考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。