ことばで探す › 衆議院 第168回
北方領土におけるロシアの実効支配強化に対する政府の対応に関する第三回質問主意書
衆議院 第168回 第390号
質問本文
「前回答弁書」(内閣衆質一六八第三四五号)を踏まえ、再度質問する。
一 二〇〇七年十二月十五日付の新聞による、北海道内の水産業者の投資・技術援助を前提に、国後島の水産会社ボズロジジェニエ社がナマコ養殖事業を計画(以下、「養殖事業計画」という。)しているとの報道につき、「前回答弁書」では、「お尋ねの事実関係については、現在、外務省において調査を行っているところである。」との答弁がなされているが、「養殖事業計画」についての外務省による調査の進捗状況並びにこれまで得られた情報につき、説明されたい。
二 「政府答弁書」(内閣衆質一六八第八五号)で触れている、ロシアが発給するビザを受けて北朝鮮をはじめとする外国人労働者が北方領土に入り、国後島古釜布の裁判所の建設現場で働いている問題(以下、「外国人労働者問題」という。)について、「前回答弁書」では、「お尋ねの関連の情報については、報道等により、北方四島において第三国の国民等の労働者が建設作業に従事している等の情報を入手している。お尋ねの事実関係については、ロシア連邦外務省に対する申入れ等により確認に努めたが、公式に確認するに至っていない。」との答弁がなされているが、右答弁でいう「報道等」とは、新聞やテレビ等のマスメディアによる報道以外に何を指しているのか説明されたい。
三 「前々回答弁書」(内閣衆質一六八第三一六号)では、「外国人労働者問題」について「外務省として、外交経路を通じた申入れ等によりお尋ねの事実関係の確認に努め、関連の情報を入手してきているが、これまでに公式に確認するに至っていない。」と、あたかも外務省自らの手足により関連情報を入手すべく活動しているかのような答弁をしていたが、二の答弁からすると、「外国人労働者問題」の事実関係についての確認は、報道が主たる情報の調達源であり、結局外務省としては自ら確認する手立てはないということか。
四 「外国人労働者問題」について、外務省は「前回答弁書」及び「前々回答弁書」等で繰り返し「公式に確認するに至っていない」と述べているが、何をもって「公式な確認」とするのか説明されたい。
五 北方領土問題の原点の地である根室市が二〇〇六年二月、「北方領土問題の解決に向けた取り組み 再構築提言書」を作成し、その中で北方領土隣接地域の復興対策の一つとして自由貿易ゾーン(経済特区)の形成を提言している。二〇〇七年十二月十日の質問主意書(第三一六号)でも触れたが、根室市による右提言に対する外務省の評価如何。
六 前回質問主意書でも触れたが、我が国固有の領土である北方領土へのロシアの実効支配が強まっている現実を前に、北方領土問題が解決するまでの間、北方領土への入域を行わない旨日本国民に対して要請している閣議了解の見直しを検討すべきではないかとの問いに対し、「前回答弁書」でも「政府としては、あたかも北方四島に対するロシア連邦の管轄権を前提にしたかのごとき形で我が国国民が北方四島に入域することは、北方領土問題に関する我が国の立場とは相容れないと考える。」と答弁しているが、最終的には歯舞、色丹、国後、択捉の四島の我が国への返還を目指し、いずれ北方四島が我が国に戻ってくるのならば、我が国としても、我が国の高い技術を活かし、返還が実現する前に先行して北方四島に投資することは、我が国の国益を損ねることにはならず、ロシアの不法占拠、実効支配を牽制する上でも効果的であると考えるが、外務省の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
政府としては、我が国の企業が北方四島において何らかの業務に従事することは、当該業務の具体的内容、態様等があたかも北方四島に対するロシア連邦の管轄権を前提としたかのごときものであれば、北方領土問題に関する我が国の立場及び北方領土問題の解決を願う国民の総意と相容れないと考えており、外務省より御指摘の企業に対し、事実関係を照会するとともに、上記の政府の立場を説明した上で、御指摘のような事業への関与を差し控えるよう強く申し入れた。これに対し、当該企業より、当該事業に関与するかについては何も決めていない旨の回答があった。
二及び三について
御指摘の情報収集は報道に限らず、外務省としてその他の方法により情報収集を行っているが、外務省が行っている情報収集の方法等について具体的に述べることは、対外的な関係において我が国が不利益を被るおそれがあるため、答弁を差し控えたい。
四について
外務省としては、例えば、事実関係を確認することが可能な文書等によって公式に確認することを意味するものと認識している。
五について
外務省としては、御指摘の提案の下で構築される制度や実施される事業の具体的内容、態様等があたかも北方四島に対するロシア連邦の管轄権を前提としたかのごときものであれば、北方領土問題に関する我が国の立場とは相容れないと考えており、御指摘の提案については、ロシア連邦との間の平和条約の締結に関する交渉との関係を含め、慎重な対応が必要と考える。
六について
外務省としては、ロシア連邦が北方四島を不法に占拠している現状において我が国の国民が北方四島において投資を行うことは、その具体的内容、態様等があたかも北方四島に対するロシア連邦の管轄権を前提としたかのごときものであれば、北方領土問題に関する我が国の立場とは相容れないと考える。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。