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国連の先住民族権利宣言を受けての我が国政府の取り組みに関する第三回質問主意書

衆議院 第169回 第106号お答えすることは困難 ×2

提出者
無所属
提出日
2008年2月21日
内閣転送 2008年2月25日
答弁書受領日
2008年2月29日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 1,677字/答弁 1,069字

質問本文

「前回答弁書」(内閣衆質一六九第六三号)を踏まえ、再度質問する。

一 前回質問主意書で、アイヌ民族が「先住民族」であるかどうかについて、政府は「先住民族」の国際的定義が確立されていないことを理由に判断できないとしているが、国際的に「先住民族」の定義を確立すべく、国連本会議や種々の国際会議等の場で、世界各国でいわゆる先住民族と見なされている人々や専門家・学者等を呼び寄せて、協議の場をつくることを呼びかける等、政府が積極的、主導的な役割を果たすべきではないのかと問うたところ、「前回答弁書」では「『先住民族』の定義については、長年にわたる国際連合での議論が収れんしておらず、政府としては、将来『先住民族』の定義について国際的な議論がなされる機会があれば、議論に参加していきたいと考えている。」との答弁がなされているが、右の答弁は質問の趣旨を理解したものではない。こちらが問うているのは、その様な機会があれば参加していきたいと政府が答えている「先住民族」の定義についての国際的な議論の場をつくるべく、また政府が収れんしていないと考えている「先住民族」の定義についての国際連合での議論を収れんさせるべく、政府が積極的、主導的な役割を果たすべきではないのか、その様な考えはないのかということである。右の質問の趣旨を正確に理解された上で、政府が「先住民族」の定義を国際的に確立すべく積極的な役割を果たす考えはあるか否か、再度答弁を求める。

二 二〇〇七年十月九日提出の質問主意書(質問第一〇二号)でも触れたが、「先住民族」という言葉の意味について国連内では�@植民地支配を受けた、�A先祖伝来の土地や領土に住む、�B固有の言語を持っている等の要素を盛り込んだ定義が使われていると承知するが、右三点はアイヌ民族に当てはまると政府は認識しているか。

三 一九九二年十二月、社団法人北海道ウタリ協会の野村義一理事長(当時)が、「世界の先住民の国際年開幕記念式典」において十八名の世界の先住民族の代表の一人として国連総会議場で記念スピーチを行ったと承知するが、当時の野村理事長が十八名の世界の先住民族の代表の一人として記念スピーチを行ったことに対する政府の評価如何。

四 現在国連職員の先住民族に関する研修用視聴覚資料にアイヌ民族の映像が載せられていると承知するが、右に対する政府の評価如何。

五 国際人権規約の社会権規約や自由権規約、人種差別撤廃条約の各々の条約審査委員会では、アイヌ民族を先住民族であるとの前提でその権利の促進を日本政府に勧告(以下、「勧告」という。)していると承知するが、「勧告」に対して、政府においていつどの様な連絡が取り合われ、どの様な回答、対応がなされているのか明らかにされたい。

六 外務省から昨年九月十三日に国連総会の本会議で採択された先住民族の権利に関する国連宣言(以下、「先住民族宣言」という。)についての連絡を受けた内閣府官房副長官補付、内閣府大臣官房、総務省大臣官房、法務省大臣官房、文部科学省大臣官房、厚生労働省大臣官房及び国土交通省北海道局においても、「勧告」に対する連絡は取り合われているか。

七 二〇〇八年二月十三日、オーストラリア連邦議会下院において、親子強制隔離政策により被害を受けたアボリジニに対して初めて公式に謝罪する動議を全会一致で採択し、ラッド首相はその日の議会で公式に謝罪をしたと承知するが、右のオーストラリア連邦議会下院における動議及びラッド首相によるアボリジニの人々への公式謝罪(以下、「公式謝罪」という。)に対する政府の評価如何。

八 在オーストラリア日本大使館より外務本省に対して、「公式謝罪」についての報告はなされたか。

九 八の報告がなされたのなら、それを受けて政府においてどの様な連絡が取り合われたのか説明されたい。

十 一により政府が「先住民族」の定義の確立に向けて積極的な役割を果たし、その上でアイヌ民族の先住民族としての権利の確立を図るべきであると考えるが、政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

先の答弁書(平成二十年二月十九日内閣衆質一六九第六三号)四についてで述べたように、「先住民族」の定義については、長年にわたる国際連合(以下「国連」という。)での議論が収れんしておらず、政府としては、将来「先住民族」の定義について国際的な議論がなされる機会があれば、議論に参加していきたいと考えているが、現在のところそのような機会が生じるかどうかは予断できない。

二から四までについて

国連において「先住民族」の確立した定義はないことからも、御指摘の記念スピーチや研修用視聴覚資料等で用いられた「先住民族」の意味について、政府として論評することは困難である。

五及び六について

国連の国際人権条約に関連する委員会が我が国の政府報告に対して提示した最終見解において、アイヌの人々への言及があることは承知している。個人資格の専門家から構成されるこうした委員会の見解はいずれも法的拘束力を有するものではないが、その内容等を十分に検討した上で、政府として適切に対処していきたいと考えている。

外務省は、御指摘の委員会から最終見解が出された後に、関係省庁に最終見解を周知した。

七について

御指摘のオーストラリア政府のアボリジニに対する謝罪については、オーストラリアの内政に関する事項であり、政府としての評価は差し控えたい。

八及び九について

御指摘については、在オーストラリア日本国大使館より外務本省に対し報告され、政府部内で情報を共有した。

十について

「先住民族」については、現在のところ、国際的に確立した定義がなく、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」(以下「宣言」という。)においても、「先住民族」の定義についての記述はないことから、宣言において述べられた権利をアイヌの人々に適用すべきかについて、お答えすることは困難である。

政府としては、北海道が実施している「アイヌの人たちの生活向上に関する推進方策」に協力しており、また、平成七年三月に内閣官房長官の下に設置された「ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会」において具体的施策の在り方等について総合的な検討が行われ、平成八年四月に報告書が提出され、この報告書の提言を受け、内閣が提出し、成立したアイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(平成九年法律第五十二号)に基づき、国土交通省及び文部科学省においてアイヌ文化振興等に関する施策を推進しているところであり、このような施策への協力又は施策の推進を着実に実施していくことが肝要と考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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