ことばで探す › 衆議院 第169回
防衛省における上官による自衛隊新入隊員の給料のかすめ取りに関する質問主意書
衆議院 第169回 第25号お答えすることは困難 ×2承知していない ×2
質問本文
「政府答弁書」(内閣衆質一六八第三八八号)を踏まえ、以下質問する。
一 「政府答弁書」では、講談社発行の「現代」二〇〇〇年九月号に掲載されている、ノンフィクションライター飯田守氏の論文(以下、「飯田論文」という。)で触れている海上自衛隊佐世保教育隊における上官による新入隊員の給料のかすめ取りについて、「お尋ねの班長は、業務上預かり保管中の分隊費、旅行積立金等の現金を横領したとの業務上横領の容疑で平成十二年五月二十四日に逮捕された黒瀬茂育海曹長である。」との答弁がなされている。更に、黒瀬氏によりかすめ取られた金額については「防衛省としては、御指摘の件について、一及び三についてで述べた業務上横領の事実以外は把握しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、平成十二年五月二十四日に逮捕された御指摘の班長は、一及び三についてで述べた現金約二十五万円を自己の用途に費消する目的で横領したものと把握している。」との答弁がなされているが、黒瀬氏によるかすめ取りが発覚した際、防衛省として誰を責任者としてどの様な調査を行ったのか説明されたい。
二 「政府答弁書」によると、黒瀬氏は一の答弁にある「分隊費、旅行積立金等の現金を横領した」とのことであるが、「分隊費、旅行積立金等の現金」とは何か、全て明らかにされたい。
三 「飯田論文」によると、佐世保教育隊では七十人の新入隊員から給料のかすめ取りがあり、ある新入隊員がかすめ取られた金額は約六十四万円であったとのことであるが、右は事実か。
四 「政府答弁書」では、黒瀬氏がかすめ取った金額は約二十五万円であるとのことであり、三の「飯田論文」にある記述とは異なるが、右はなぜか。
五 「政府答弁書」では、黒瀬氏以外のケースとして、「現在、防衛省として把握している限りでは、平成五年に海上自衛隊、平成十六年に陸上自衛隊において、いわゆる新入隊員のキャッシュカードを保管していた上官が現金を引き出し横領した事案がある。」との答弁がなされているが、右の上官の官職氏名を明らかにされたい。
六 五の上官は防衛省においてどの様な処分を受けたか。また、現在も防衛省に在職しているか。既に退職しているのなら、退職した日にち及び退職金が支払われたか否か明らかにされたい。
七 平成九年四月から九月までの時点の佐世保教育隊第二十二期曹候基礎課程(第六分隊)に、北村武郎司令一等海佐、重住岳宏副長二等海佐、古賀勝彦教育部長二等海佐、田原征美教務幹事三等海佐、林田素第六分隊分隊長一等海尉、上田隆徳分隊士二等海尉、牧瀬廣分隊士三等海尉、黒瀬茂育先任班長曹長、渡邉弘一班長二等海曹、中原修一二班長三等海曹、辻岡健治三班長三等海曹、矢野聡四班長三等海曹、橋口正信五班長二等海曹の十三名の幹部職員(以下、「幹部職員」という。)が所属していたと承知するが、確認を求める。
八 平成九年四月から九月の間に佐世保教育隊第二十二期曹候基礎課程(第六分隊)に所属していた新入隊員の一人(以下、「新入隊員」という。)が、自身の預金通帳から平成九年四月二十四日に五万円、五月八日に一万円、十六日に八万五千円、二十二日、二十九日それぞれに一万五千円、六月五日、十二日にそれぞれ一万五千円、十八日に四万三千円、二十七日に一万五千円、七月四日に三万二千円、十八日に八万六千円、二十五日に一万五千円、八月一日に一万五千円、五日に十万円、十八日に五万一千円、二十一日に一万五千円、二十七日に五万円、九月三日に十五万円の計十八回に渡り、合計七十七万七千円の金額を、「新入隊員」の直筆ではなく、佐世保教育隊の所在地と「新入隊員」の氏名を掘った印により引き落とし依頼書に署名がなされ、「新入隊員」自身の身に覚えがない中で口座から引き落とされていた事実があると承知するが、防衛省は右の事実を承知しているか。
九 八も黒瀬氏による着服の一つか。
十 九で、黒瀬氏による着服ではないのなら、誰による行為か。「新入隊員」も自身の預金通帳及び印鑑を上官に預けることを義務付けられていたと聞いているが、八は「幹部職員」の中の誰かによる行為か。
右質問する。
政府答弁書
一について
当時、黒瀬茂育海曹長に対する懲戒処分の権限を有する者であった護衛艦はるゆき艦長及び海上自衛隊佐世保基地業務隊司令が業務上横領に係る規律違反の事実について調査を行った。
二について
黒瀬茂育海曹長が業務上横領した分隊費、旅行積立金等の現金は、分隊員の荷物取次の手数料として運送会社の従業員から受領した現金、及び分隊員から旅行積立金等徴収金として徴収していた現金のうち、同分隊員の研修旅行代等として支出した残余の現金であると承知している。
三及び四について
防衛省として把握している限りでは、御指摘のような事実があったとは承知しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。
五及び六について
平成五年の海上自衛隊の事案については、海上自衛隊横須賀教育隊所属の三等海曹を平成五年六月二十九日に懲戒免職、平成十六年の陸上自衛隊の事案については、陸上自衛隊第一地対艦ミサイル連隊所属の三等陸曹を平成十六年八月六日に懲戒免職とし、両者に対しては、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第八条第一項第一号の規定に基づき、退職手当は支給しなかった。
氏名については、防衛庁(当時)として公表しておらず、個人の権利利益を害することとなるおそれがあることから防衛省としてお答えは差し控えたい。
七について
平成九年四月から九月までの期間内に、北村武郎一等海佐、重住岳宏二等海佐、古賀勝彦二等海佐、田原征美三等海佐、林田素一等海尉、上田隆徳二等海尉、牧瀬廣三等海尉、黒瀬茂育海曹長、渡邉弘二等海曹、中原修一三等海曹、辻岡健治三等海曹、矢野聡三等海曹及び橋口正信二等海曹は、佐世保教育隊に勤務していた。
八から十までについて
防衛省として、調査の結果、把握している限りでは、御指摘の「「新入隊員」自身の身に覚えがない中で口座から引き落とされていた事実」については承知しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。