ことばで探す › 衆議院 第169回
後期高齢者医療制度の保険料天引きの是非等に関する質問主意書
衆議院 第169回 第306号お答えすることは困難 ×1
質問本文
一 本年四月一日から、七十五歳以上の老人を対象とした後期高齢者医療制度が始まった。新制度開始にあたり、新たな保険証や保険料の天引きによる負担増等をめぐり、様々な混乱が生じていると承知するが、政府はこの度の新制度導入による混乱についてどの様な認識を有しているか。
二 後期高齢者医療制度では、制度対象者の年金から保険料が天引きされることになっているが、なぜ政府は、対象者自身が納付するという方式をとらず、年金からの天引き(以下、「天引き」という。)という方式をとったのか説明されたい。
三 後期高齢者医療制度により、新たな負担を強いられる対象者より不満の声が多く上がっていると承知する。その中でも、「天引き」に対して特に強い不満、憤りの意見が多いと思料するが、政府の見解如何。
四 「天引き」は、ほぼ確実な保険料徴収が見込めるというメリットがあると考えるが、その反面、対象者の目には、「取れるところから取る」という、いわば政府による弱い者いじめの様に映っていると思料するところ、政府は「天引き」というやり方を見直すべきではないか。政府の見解如何。
五 舛添要一厚生労働大臣や町村信孝官房長官は、後期高齢者医療制度により、対象となる人の七割から八割は保険料が下がる旨の発言をしたと承知するが、右の大部分の対象者の保険料は下がるとする発言の根拠を具体的に示されたい。
六 舛添厚労大臣は五の発言をした一方で、「正確な数字は言えない」と、自身の発言を撤回する様な弁明をしているが、右は後期高齢者医療制度を担当する省庁の長の発言としては余りにも軽すぎ、国民にあらぬ誤解を招きかねないものではないか。福田康夫内閣総理大臣の見解如何。
七 後期高齢者医療制度について、政府はこれまで国民に対して丁寧かつ十分な説明をしてきたか。政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
後期高齢者医療制度は、七十五歳以上の高齢者等に対し、これまでの医療に加えて、一人一人の生活面を含めて丁寧に診ていく医療を提供するとともに、長年、社会に貢献してこられたこうした方々の医療費を国民全体でしっかり支えていくものであるが、その施行に際し、被保険者に被保険者証が届いていない事案、保険料の年金からの特別徴収の方法による徴収に係る事務手続に誤りがあった事案等が生じていることについては、遺憾であると考えている。
政府としては、後期高齢者医療の被保険者に被保険者証が届いていない場合であっても、当該被保険者がこれまで加入していた医療保険制度の被保険者証等により後期高齢者医療の被保険者資格の確認を行うことにより、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)に規定する一部負担金を負担することにより医療を受けられるようにする等の配慮を行うよう、都道府県等を通じ保険医療機関等に対しお願いをするとともに、保険料の特別徴収に係る事務処理に誤りがあった場合には、各市町村において適切に事後対応を図るよう指導する等の措置を講じるなど、制度の円滑な施行に向けて努力しているところである。今後とも、後期高齢者医療制度の趣旨について国民に理解を深めていただきながら、制度の定着が図られるよう、取り組んでまいりたい。
二から四までについて
後期高齢者医療の保険料については、被保険者の保険料納付に係る便宜を図るとともに、市町村における事務の効率化を図ることを目的として、原則として年金から特別徴収の方法により徴収することとしたものである。なお、年金額が年額十八万円未満の被保険者又は後期高齢者医療の保険料と介護保険の保険料の合計額が年金額の二分の一を超える被保険者は特別徴収の対象としないなど、一定の配慮をしているところである。
年金からの特別徴収の方法による保険料の徴収については、御批判も含め様々な御意見があることは承知しているが、政府としては、この方法を継続することが後期高齢者医療制度の安定的な運営に極めて重要であると考えており、この方法の目的等について国民に理解を深めていただけるよう、今後とも広報に努めてまいりたい。
五及び六について
お尋ねについては、国民健康保険から後期高齢者医療に移行する場合において、国民健康保険の保険料(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下同じ。)の計算方法や医療費の水準が市町村ごとに異なるため単純な比較は難しいことから、国民健康保険について、約八割の市町村が採用し、最も多くの国民健康保険の被保険者に係る保険料の算定に用いられている方式に着目し、当該方式を採用する市町村における保険料率等の平均値を用いることにより、国民健康保険の保険料から後期高齢者医療の保険料への代表的な変化について、導入前後の傾向を算定したところ、下がる傾向にあったという結果を基に、これらの市町村においては、試算上、保険料負担が下がる傾向にある旨を説明したものである。
なお、従前加入していた医療保険制度の保険料額より後期高齢者医療の保険料額が下がる方の割合を把握するためには、後期高齢者医療の被保険者ごとに、後期高齢者医療制度加入前の医療保険制度の保険料額(後期高齢者医療制度加入前に国民健康保険の被保険者であった者については、国民健康保険の保険料の額に相当する額を含む。)の把握等の調査をする必要があり、当該割合をお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、国民に誤解が生じることのないよう、今後とも丁寧な説明に努めてまいりたい。
七について
後期高齢者医療制度については、これまで、政府、各後期高齢者医療広域連合、各市町村等において、様々な手段による周知のための広報を実施してきたところであるが、この制度の趣旨や現行制度からの変更点について必ずしも十分な御理解を得ていない部分もあると考えており、引き続き、周知のための広報にさらに努めてまいりたい。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。