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草の根無償資金援助を巡る債務についての外務省の対応に関する質問主意書

衆議院 第169回 第95号お答えすることは困難 ×1

提出者
無所属
提出日
2008年2月18日
内閣転送 2008年2月20日
答弁書受領日
2008年2月26日
提出から8日
答弁の項目数
8
質問 1,663字/答弁 1,422字

質問本文

一 草の根無償資金援助の趣旨について説明されたい。

二 草の根無償資金援助の資金は海外においてのみ使用できるものか。それとも、国内において、例えば宿泊費や飲食費に充てることも可能か。確認を求める。

三 週刊金曜日二〇〇八年二月八日号に、「消えた『草の根資金』 一二〇〇万円をあっさり“放棄”した外務省」との見出しで、東京に本部を構える幼少児国際教育交流協会(以下、「協会」という。)に、一九九六年にネパールにおける草の根無償資金援助の事業を行うべく外務省から約千六百万円の援助がなされたが、一部未実施が発覚し、外務省から「協会」に対して、援助した資金のうち未実施分の千二百万円の返還請求がなされた。しかし、「協会」の解散に伴う混乱の中、千二百万円の返還はなされず、そのまま消えてしまった旨の記事(以下、「記事」という。)があるが、「記事」の内容を外務省は承知しているか。

四 「記事」によると、外務省が草の根無償資金援助で行う予定であったネパールでの事業は、ラリトプール山岳地帯小規模灌漑施設計画とカトマンズ職業訓練支援計画の二つがあり、それぞれに対して約七百万円と約八百九十万円が「協会」に供与されたとのことであるが、右二つの事業の内容及び目的につき説明されたい。

五 在ネパール大使館の執行状況等の調査では、ラリトプール山岳地帯小規模灌漑施設計画については「三本の農業用水路を設置する計画であったが、施工が非常に雑で投入金額に見合った工事内容となっておらず、用水路としての機能を果たしていない」と、また、カトマンズ職業訓練支援計画については「新設するとされていた施設は、以前縫製工場であったものを改修しただけ。椅子、作業台、陳列棚等の備品も一切なし。訓練の形跡もなく、注文家具の製造を行っている」と、「協会」による極めて杜撰な事業の実施ぶりが「記事」に書かれているが、右は事実か。

六 五が事実ならば、右の二つの事業計画がなぜ「協会」によってこの様に極めていい加減な形で行われたのか、その理由を明らかにされたい。外務省として然るべき監視体制を敷いていなかったのか。

七 外務省において草の根無償資金援助及び「協会」による一部未実施の問題を担当している部局並びに担当責任者の官職氏名を明らかにされたい。

八 外務省は「協会」による右の二つの事業の一部未実施をいつ察知したか。また、それを察知してから、「協会」に対していつどの様な通告を行い、処置を下したのか説明されたい。

九 「記事」によると、「協会」は「元理事長の個人的な判断に基づいて発生した問題であり、協会として責任を負っているとは認識しておらず、協会の清算時の財産目録に負債として計上しなかった」と、千二百万円の返還には応じない旨主張しているとのことであるが、右「協会」の主張に対する外務省の見解如何。

十 「記事」によると、「その手続きが全て完了してから当該協会の監事により当方に事後報告がなされたため、当方は解散及び清算に対して申し立て等を行う機会はなかった」と、外務省として「協会」に千二百万円の返還を主張することは出来なかった旨のコメントが掲載されているが、右コメントをした外務省の部局はどこか。七の部局か。

十一 「記事」によると、以前「協会」の会長を務めていた久野登久子氏が、週刊金曜日の取材に対して、「外務省と連絡をとりながら理事会で清算手続きを進め、〇三年一月に結了の届出を提出しています」との回答をしたとのことであるが、「協会」の解散にあたって外務省が「協会」と連絡をとり、清算手続きを共に進めたという事実があるか。

十二 「協会」の外務省への千二百万円の返還は、現在どの様な形で進められているのか説明されたい。

十三 今回の草の根無償資金援助にまつわる「協会」の対応を受け、外務省は「協会」を提訴する等、法的手段をとったか。

十四 十三で、外務省が「協会」を提訴せず、何の法的手段もとっていないのならば、その理由を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

草の根・人間の安全保障無償資金協力(平成十五年に、従来の「草の根無償資金協力」から「草の根・人間の安全保障無償資金協力」に改称した。)は、開発途上国の非政府団体(NGO)、地方公共団体等が実施する草の根レベルに裨益する比較的小規模な社会経済開発事業に対し資金協力を行うものである。

二について

草の根・人間の安全保障無償資金協力の資金は、開発途上国における社会経済開発事業の実施に対し供与されるものであり、我が国国内における宿泊費や飲食費に充てることは認めていない。

三について

外務省として、御指摘の記事が掲載されたことは承知している。

四について

ラリトプール郡南部山岳地帯小規模灌漑施設建設計画については、ネパール・ラリトプール郡南部地域での農業生産性・生産量を向上させる目的で、小規模の灌漑施設を建設するものである。カトマンズ職業訓練支援計画については、家具製造等の木工技術訓練を行う目的で、カトマンズに職業訓練施設を設立するものである。

五、六及び八について

御指摘の記事にある幼少児国際教育交流協会(以下「協会」という。)が実施した二件の事業の状況については事実である。

外務省が保管している文書によれば、以下のとおりである。

本件事業の実施に際し、協会から平成九年二月末の期限までに報告がなされず、それ以降も在ネパール日本国大使館より再三の催促を行ったにもかかわらず報告が行われなかったため、同大使館は平成十年一月から二月にかけて調査を実施した。当該調査の結果、本件事業が完了していないことが判明したため、外務本省及び同大使館は協会より事業の進捗状況につき再三にわたり説明を求めた。協会から事業の進捗状況についての説明を受けたものの、その内容が十分でなかったことを踏まえ、同大使館は平成十一年三月から十月にかけて追加的な調査を行ったところ、事業が完了していないことが認められたため、平成十二年一月に改めて協会に事業の進捗につき説明を求めた。協会は、従来から自らの努力により事業を完成させたいとの意思を示していたが、平成十二年四月、協会より本件事業の完了が困難であるとの説明があったため、平成十二年五月、外務省より協会に対し、資金の返還を求めた。

七及び十について

お尋ねの担当部局は外務省国際協力局無償資金・技術協力課である。同課の職員が草の根・人間の安全保障無償資金協力に係る業務を担当している。また、お尋ねのコメントを行った部局も同課である。

九について

外務省の協会に対する資金返還請求に対し、協会は返済義務のあることを認めていた。

十一から十四までについて

外務省が協会の解散を知ったのは、平成十五年一月に協会の監事から、平成十四年十一月に協会の解散手続が終了した旨事後的に連絡を受けたことによるものである。外務省としては、平成十四年中も引き続き資金返還の催促を行っていたが、その間も協会から解散手続を行っている旨の連絡は受けていなかった。外務省としては、資金の回収のためあらゆる方策について検討を行ったが、返還させられるべき財産が相手方にないこと等から、当時、法的手段をとらなかったものである。結果として、今般のような事態になったことは遺憾であって、外務省としては、こうした事例を踏まえ、草の根・人間の安全保障無償資金協力の制度の改善を図ってきたところであり、今後も適正な事業の実施の確保に努めてまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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