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航空自衛隊新田原基地における「米軍再編」に伴う日米共同訓練と施設整備に関する質問主意書
衆議院 第171回 第407号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
新田原基地は、一九五七年に設置され、宮崎県児湯郡新富町に所在する航空自衛隊の基地である。第五航空団や飛行教導隊が配備され、地元自治体と住民は、日常的に自衛隊の戦闘機による爆音と墜落の恐怖に苛まれている。「騒音で子どもが鼻血を出した」など、爆音による健康被害を訴える住民もいる。一九八六年には、基地周辺自治体の一つである西都市で、自衛隊機が墜落し、乗員と住民四人が死傷する事故も発生している。
ところが、日米両政府は、二〇〇六年五月に合意した「再編実施のための日米のロードマップ」に基づき、「沖縄をはじめとする基地負担の軽減」を理由に、本土の自衛隊基地六ヶ所において、「米軍再編」に伴う日米共同訓練(以下「訓練」という)を実施してきた。新田原基地では、二〇〇七年九月以降、すでに過去四回の訓練が行なわれている。
さらに政府は、より大規模な訓練(タイプ�U)の実施に向け、同基地で滑走路の改修をはじめとする施設整備を計画・予算化し、来月にも工事に着手しようとしている。
一方、沖縄の米空軍嘉手納基地では、基地負担が軽減されるどころか、同基地所属機以外の米軍機(以下「外来機」という)の飛来と訓練などにより、負担が増大しているのが実態である。嘉手納町の調査によれば、二〇〇八年度の騒音発生回数は過去五年間で最多を記録しており、地元住民からは「ベトナム戦争の頃のようだ」という声が上がっている。
日米両政府の責任はきわめて重大であり、「米軍再編」計画はただちに中止・撤回すべきである。
以下、質問する。
一 訓練について
1 航空自衛隊新田原基地周辺の騒音発生状況(最大発生測定地点における過去五年間の年間騒音発生回数及び一日平均騒音発生回数)及び地元自治体・住民への影響に関する政府の認識を明らかにされたい。
2 新田原基地においては、二〇〇七年九月以降、過去四回の訓練が行なわれてきているが(二〇〇九年五月十五日現在)、各々の訓練について、期日、演練項目、使用訓練空域、日米双方の参加部隊及び規模を明らかにされたい。各々の訓練に伴う事前の展開及び撤収の日時も明示されたい。
3 右訓練は、米空軍嘉手納基地及び米海兵隊岩国基地所属の米軍機が新田原基地に「移転」して実施されている。嘉手納基地及び岩国基地周辺の騒音発生状況(最大発生測定地点における過去五年間の年間騒音発生回数及び一日平均騒音発生回数)を明らかにされたい。
4 右訓練期間中における嘉手納基地及び岩国基地周辺の騒音発生状況(最大発生測定地点における訓練期日毎の一日騒音発生回数)を明らかにされたい。
5 嘉手納基地における外来機の飛来及び訓練の実施状況について、政府はどのように把握しているか。
6 以上をふまえ、訓練が嘉手納基地周辺における基地負担の軽減をもたらしているかについて、政府の見解及び今後の対応方針を明らかにしていただきたい。
二 施設整備について
1 政府は新田原基地において大規模な訓練(タイプ�U)の実施に向け、既設滑走路及び誘導路、駐機場の改修、隊舎・食堂の新設、管制塔の新設、既設機体用消音装置の改修などを行なうことを明らかにしている。これに伴い、仮設滑走路を新設し、調整池の新設等の基地内排水対策を講じるとしている。各々の具体的な整備内容と経費、目的、施設整備全体の経費総額を示されたい。
2 新田原基地は高台に位置することから、周辺地域ではこれまでも基地から流れ出る雨水による被害が発生し、地元自治体・住民が政府に排水対策を求めてきた経緯があるが、政府はどのように認識し対応してきたか。
3 今回の仮設滑走路の新設に伴い、雨水の流出量が増加することによる被害の拡大が懸念されているが、政府はどのように対応する方針か。
4 政府は、施設整備完了後の仮設滑走路について、二〇〇八年四月十一日の衆議院安全保障委員会での私の質問に対し、「仮滑走路を撤去するといたしますと約二億円ぐらいかかるのではないかと見込まれておりまして、今のところ、これは残置する方向で検討させていただいておるところでございます」(長岡憲宗防衛省経理装備局長)と答弁している。仮設滑走路を残置するという方針は今も同じか。
5 政府は仮設滑走路について、長さ二千七百メートル、幅四十五メートル、オーバーランは東西とも二百五十メートルと説明している。これは環境影響評価法に基づく第一種事業(滑走路長二千五百メートル以上の飛行場及び施設の設置又は変更の事業)に該当すると考えるが、政府の見解と今後の対応方針を明らかにされたい。
三 その他
1 二〇〇九年二月に行なわれた訓練では、米兵約六十人が基地外に宿泊し、さらに政府がその宿泊先さえ明らかにしなかったことに対し、地元自治体・住民から不安と怒りの声が上がっている。政府は今後、米兵の基地外の宿泊についてどのように対応するのか。
2 右訓練では、嘉手納基地から飛来した米軍のF15戦闘機が燃料漏れを起こした。燃料が機体から噴水のように噴出し、辺りに燃料の臭いが漂っていたことが報じられている。今回の燃料漏れの原因と米軍の対応について明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
新田原飛行場周辺で航空機騒音自動測定装置を設置している地点のうち、測定された年間騒音発生回数が最多であったのは、宮崎県児湯郡新富町大字三納代であり、そこでの年度別の年間騒音発生回数及び一日当たりの平均騒音発生回数は、次のとおりである。
平成十六年度 三万三千二十八回 九十回
平成十七年度 二万八千五百十七回 七十九回
平成十八年度 二万三千九百十五回 六十六回
平成十九年度 二万五千八百九十三回 七十一回
平成二十年度 一万八千二百四十一回 五十回
政府としては、新田原飛行場周辺における航空機の騒音については、従来から、飛行場周辺の住民の生活に及ぼす影響をできる限り少なくするよう配慮してきたところであり、今後とも、騒音の影響をできる限り軽減できるよう努力してまいりたい。
一の2について
平成十八年五月一日の日米安全保障協議委員会の際に発表された「再編の実施のための日米ロードマップ」に盛り込まれた訓練移転(以下「米軍再編に係る訓練移転」という。)のうち、新田原飛行場において行われた過去四回の訓練に係る訓練期間、演練項目、使用訓練空域、参加部隊、参加規模、先発隊の到着日時及び後発隊の出発日時については、次のとおりである。
一回目の訓練 平成十九年九月三日から同月四日まで 戦闘機戦闘訓練等 四国沖空域 米空軍第十八航空団、航空自衛隊第五航空団及び西部航空警戒管制団 米側・F−一五戦闘機二機、日本側・F−四戦闘機二機 同月三日十二時二十五分 同月五日十二時四十四分
二回目の訓練 平成二十年二月十二日から同月十五日まで 戦闘機戦闘訓練等 四国沖空域 米海兵第十二飛行大隊、航空自衛隊第五航空団及び西部航空警戒管制団 米側・FA−一八戦闘機二機、日本側・F−四戦闘機四機 同月十二日十四時三十分 同月十五日十時二十三分
三回目の訓練 同年九月二日から同月四日まで 戦闘機戦闘訓練等 九州西方空域及び四国沖空域 米空軍第十八航空団、航空自衛隊第五航空団及び西部航空警戒管制団 米側・F−一五戦闘機二機、日本側・F−四戦闘機四機 同月一日十五時二十五分 同月四日十三時二十五分
四回目の訓練 平成二十一年二月二十三日から同月二十七日まで 戦闘機戦闘訓練等 九州西方空域及び四国沖空域 米空軍第十八航空団、航空自衛隊第五航空団及び西部航空警戒管制団 米側・F−一五戦闘機五機、日本側・F−四戦闘機八機 同月二十日十六時四十分 同月二十八日十五時十分
一の3について
嘉手納飛行場周辺で航空機騒音自動測定装置を設置している地点のうち、測定された年間騒音発生回数が最多であったのは、同飛行場内の滑走路端の西側であり、そこでの年度別の年間騒音発生回数及び一日当たりの平均騒音発生回数は、次のとおりである。
平成十六年度 四万二百九回 百二十八回
平成十七年度 四万千八百十回 百十六回
平成十八年度 三万九千九百四十八回 百九回
平成十九年度 三万七千七百九十四回 百四回
平成二十年度 三万五千二百八十六回 九十七回
岩国飛行場周辺で航空機騒音自動測定装置を設置している地点のうち、測定された年間騒音発生回数が最多であった地点は、年度ごとに異なり、年度別の当該地点、そこでの年間騒音発生回数及び一日当たりの平均騒音発生回数は、次のとおりである。
平成十六年度 同飛行場内の滑走路端の北側 二万六千八百十三回 七十三回
平成十七年度 同飛行場内の滑走路端の北側 二万四千百四十四回 六十六回
平成十八年度 同飛行場内の滑走路端の南側 二万七千五百三十七回 七十五回
平成十九年度 同飛行場内の滑走路端の南側 二万六千三百二十一回 七十二回
平成二十年度 同飛行場内の滑走路端の北側 二万四千二百三十七回 六十七回
一の4について
新田原飛行場において行われた米軍再編に係る訓練移転の実施期間中における、嘉手納飛行場周辺及び岩国飛行場周辺でそれぞれ航空機騒音自動測定装置を設置している地点のうち、測定された一日当たりの騒音発生回数が最多であった地点、そこでの当該訓練日別の騒音発生回数は、次のとおりである。
嘉手納飛行場 同飛行場内の滑走路端の西側 平成十九年九月三日 三十五回、同月四日 百七十九回、平成二十年九月二日 百三十五回、同月三日 百四十四回、同月四日 二百十一回、平成二十一年二月二十三日 百八回、同月二十四日 百二十一回、同月二十五日 百六十八回、同月二十六日 百九十五回、同月二十七日 七十二回
岩国飛行場 同飛行場内の滑走路端の南側 平成二十年二月十二日 百六十八回、同月十三日 九十七回、同月十四日 百三十二回、同月十五日 百八回
一の5について
政府としては、合衆国軍隊は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)の目的達成のため、嘉手納飛行場において、御指摘の外来機を含め各種航空機部隊の運用を行っていると承知しているが、その詳細については把握していない。
一の6について
米軍再編に係る訓練移転の実施により、嘉手納飛行場周辺の住民に対する騒音の影響がどの程度軽減されたかについては、現時点で確たることを申し上げることは困難であるが、従来、嘉手納飛行場において実施されていた訓練の一部が他の自衛隊施設に移転されたことから、少なくとも当該訓練に伴う住民に対する騒音の影響は軽減されたものと考えている。
いずれにせよ、政府としては、嘉手納飛行場周辺の住民に対する騒音の影響を更に軽減するため、今後とも、米軍再編に係る訓練移転を着実に実施していく考えである。
二の1について
新田原飛行場における米軍再編に係る訓練移転のための施設整備の内容等及び経費は、次のとおりである。
滑走路等の測量、土質等調査及び設計 約三億円
滑走路の改修工事期間中一時的に航空機が離着陸できる仮設滑走路の整備 約二十三億円
仮設滑走路の整備に伴う排水対策としての調整池の整備 約十一億円
大型輸送機が離着陸できるようにするための滑走路等の嵩上げ工事 約四十五億円
訓練時に最大で二百人の米軍人の滞在を可能にするための食堂を含む隊舎の整備 約六億円
これらの施設整備に係る経費の合計は、約八十八億円である。
また、お尋ねの管制塔の整備に係る経費は約二億円、消音装置の整備に係る経費は約一億円であるが、いずれの整備も自衛隊の老朽化した施設の建て替え等を行うものであり、米軍再編に係る訓練移転のためのものではない。
二の2について
新田原飛行場においては、同飛行場外への雨水排水量を抑制するため、同飛行場内において調整池の整備をするなどの必要な対策を講じてきたところである。
二の3について
新田原飛行場における仮設滑走路の整備に伴う雨水排水対策については、同飛行場内に八か所、総容量約十万立方メートルの調整池を整備し、同飛行場外への単位時間当たりの放流量を仮設滑走路整備以前の放流量以下となるようにすることとしている。
二の4について
新田原飛行場における米軍再編に係る訓練移転のための施設整備完了後の仮設滑走路の取扱いについては、残置を含め、検討しているところである。
二の5について
お尋ねの仮設滑走路の整備については、現滑走路の改修工事期間中一時的に航空機が離着陸できる仮設滑走路を現着陸帯内に整備するものであることから、環境影響評価法施行令(平成九年政令第三百四十六号)別表第一に規定する滑走路の新設や延長を伴う飛行場及びその施設の変更に該当せず、環境影響評価法(平成九年法律第八十一号)に基づく手続を要しない。
今後、同施設の整備を実施するに当たっては、周辺地域の環境に十分配慮して行うこととしている。
三の1について
本年二月に行われた新田原飛行場における米軍再編に係る訓練移転の実施に当たっては、米側に対し、当該訓練期間中における服務規律の保持について申し入れるとともに、九州防衛局の職員が同飛行場外にある米軍人の宿泊施設周辺を巡回する等の措置を講じてきたところであり、今後とも、米軍人が同飛行場外に宿泊する場合には、周辺住民の不安を解消するため、適切に対応してまいりたい。
三の2について
本年二月に行われた新田原飛行場における米軍再編に係る訓練移転に参加したF−一五戦闘機による燃料漏れの原因については、同機の部品の不具合によるものであり、不具合のあった部品を交換し、機体の安全を確認した上で、訓練を再開したものと承知している。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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