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酪農業の現状及び乳価の適正な水準等に対する政府の認識に関する質問主意書

衆議院 第177回 第128号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2011年3月7日
内閣転送 2011年3月9日
答弁書受領日
2011年3月15日
提出から8日
答弁の項目数
7
質問 1,154字/答弁 1,163字

質問本文

一 鈴木宗男前衆議院議員が提出した質問主意書に対する政府答弁書(内閣衆質一七〇第一四七号)では、我が国の酪農業が果たしている役割、価値等について、「我が国の酪農業は、生乳生産を通じて、国民の食生活に不可欠なカルシウム等の供給源である牛乳及び乳製品の安定供給に寄与するとともに、農山村地域の活性化等の地域経済への波及効果を有するほか、自給飼料生産を通じた自然環境の保全等の多面的機能も有しているものと認識している。」との政府の認識が示されている。酪農業は、生乳を生産することで、国民の食生活の充実、多様化、そして国民の健康増進に大きな貢献をしており、我が国にとって非常に重要な意義を持つ産業であると考えるが、改めて菅直人内閣としての酪農業に対する認識を示されたい。

二 酪農業は、逼迫する食料需要や中東諸国の政情不安等、政界情勢に起因する飼料価格や原油価格高騰により生産諸費用が上昇する一方で、需要量の低迷等に起因する乳価及び限度数量の低下等により、酪農家個々人の経営は、現在も極めて厳しい状況にあると考える。右に対する政府の認識を示されたい。

三 乳価は、乳業メーカーと農林水産大臣または知事から指定を受ける指定生乳生産者団体により決められるものであり、現在、両者による交渉が進められているものと承知するが、政府として、右の交渉及び平成二十三年度乳価の趨勢について、どのような見解を有しているか。

四 加工原料乳生産者補給金等暫定措置法に基づき、平成二十二年度は一リットル当たり一一.八五円の補給金が支給されている。右の補給金単価は、生産費の変動等に基づく一定のルールにより算定されるものと承知するが、近年及び今後の酪農家の生産費の変動について、政府としてどのような見通しを有しているか説明されたい。

五 政府として、平成二十三年度補給金単価について、二で指摘した生産諸資材の価格高騰等の諸情勢を勘案し、酪農家個々人が今後の経営に希望を持てる適正な水準とするべきであり、単価を引き上げることはあっても引き下げる、または現状水準の維持という決定が下されることがあってはならないと考えるが、政府の見解如何。

六 平成二十二年度の加工原料乳限度数量は一八五万トンとされている。現在並びに今後の乳製品の在庫量及び需給について、政府としてどのような見通しを有しているか説明されたい。

七 平成二十三年度の加工原料乳限度数量についても、五で触れた補給金単価同様、政府は在庫量や需給の変化を適正に見通した上で、酪農家個々人が今後の経営に希望を持てる適正な水準とするべきであり、数量を引き上げることはあっても引き下げる、または現状水準の維持という決定が下されることがあってはならないと考えるが、政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の答弁書(平成二十年十月三十一日内閣衆質一七〇第一四七号)一についてでお答えしたとおりである。

二について

酪農家の経営については、平成二十一年度においては、農林水産省の「農業経営統計調査」によれば、搾乳牛通年換算一頭当たりの酪農家の所得は、配合飼料価格が低下したこと等により前年度に比べて増加している。平成二十二年度においては、猛暑の影響による生乳生産量の低下、平成二十三年一−三月期の配合飼料価格の引上げ、北海道における一部の乳製品向け生乳の乳業メーカーによる買取価格の引下げ等が酪農家の経営に影響を与えていると認識している。

三について

平成二十三年度の乳価については、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号。以下「暫定措置法」という。)第五条に規定する指定生乳生産者団体と乳業メーカーとの間でそれぞれ交渉が進められていることは承知しているが、国は当該交渉の当事者ではないことから、その内容についてお答えすることは差し控えたい。

四について

農林水産省の「農業経営統計調査」によれば、北海道における搾乳牛通年換算一頭当たりの牛乳生産費は、近年は配合飼料価格の高騰等を背景に増加傾向にあったが、平成二十一年度においては前年度より減少している。今後の牛乳生産費の変動を予断することはできないが、特に大きく影響を与える要素である配合飼料価格等の動向を引き続き注視していく考えである。

五について

暫定措置法第十一条第一項に規定する補給金単価については、同条第二項の規定に基づき、生乳の生産費その他の生産条件、生乳及び乳製品の需給事情並びに物価その他の経済事情を考慮し、生産される生乳の相当部分が加工原料乳であると認められる地域における生乳の再生産を確保することを旨として、同条第六項の規定に基づき、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴いた上で定めることとなる。

六について

農林水産省の「牛乳乳製品統計」によれば、平成二十二年度においては、猛暑の影響等により生乳生産量が低下し、年度当初は高水準であったバター及び脱脂粉乳の在庫量が、平成二十三年一月末には前年同月に比べてそれぞれ約三十・九パーセント、約六・八パーセントの減少となっている。平成二十三年度においては、生乳生産量について平成二十二年度の猛暑の影響が残るものと見込んでいるが、生乳の生産並びに飲用牛乳及び乳製品の消費の動向を引き続き注視していく考えである。

七について

暫定措置法第十一条第一項に規定する農林水産大臣が定める数量については、同条第三項の規定に基づき、生乳の生産事情、飲用牛乳及び乳製品の需給事情その他の経済事情を考慮して、同条第六項の規定に基づき、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴いた上で定めることとなる。

衆議院の原文

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