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取調べの全面可視化実現に向けた法務大臣並びに国家公安委員会委員長の見解等に関する質問主意書
衆議院 第177回 第42号個別の事案 ×2
質問本文
本年一月十四日、菅直人第二次改造内閣が発足し、法務大臣に江田五月前参議院議長が、国家公安委員会委員長に中野寛成氏が就任した。右を踏まえ、質問する。
一 検察官、警察官による被疑者への取調べを録音、録画する、いわゆる取調べを可視化することについて、その意義、必要性等、江田五月法務大臣、中野寛成国家公安委員会委員長として、それぞれどのような見解を有しているか。
二 昨年十月、大阪府警東署の警察官が、遺失物横領事件の捜査で同府内の三十代男性を任意で取り調べた際、男性に対し「このまま知らん言うたら会社も令状とって捜索するぞ」、「手出さへんと思ったら大間違いやぞ、こら」等の暴言を吐き、肩や太ももを叩く等の暴行を加え、自白を強要したことが明らかになった。中野委員長として、右の詳細を把握しているか。
三 二の警察官の所業に対し、中野委員長としてどのような見解を有しているか。
四 昨年五月、石川知裕衆議院議員が東京地検特捜部から再聴取を受けた際、担当検事から「勾留中と違う供述をすると、検察審査会の印象が悪くなる」等、捜査段階と同じ供述を続けるよう迫られたことが明らかになった。江田大臣として、右の詳細を把握しているか。
五 四の検察官の所業につき、江田大臣としてどのような見解を有しているか。
六 二と四の件は、いずれも取調べ、聴取を受けた者が自身で用意した録音機で様子を録音していたことで、広く白日の下にさらされることとなったものである。現時点でも、警察庁、検察庁において取調べの可視化は行われているが、それも裁判員裁判事件の取調べのみ、しかも一部の様子のみに限定されているものでしかない。警察官、検察官の暴言、暴行等により自白を強要させられる、または都合の良い調書を作られてしまうことを防ぎ、何より取調べ、聴取が適正に行われ、我が国社会の治安を維持し、社会正義を実現するためにも、そして警察、検察に対する国民の信頼を回復するためにも、一刻も早く取調べ可視化の対象を全事件、全過程へと拡大することが求められると考えるが、江田大臣、中野委員長の見解をそれぞれ示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び六について
被疑者の取調べを録音・録画の方法により可視化することについては、その実現に向けて取り組むこととしており、法務省内の勉強会、国家公安委員会委員長の研究会等において、幅広い観点から着実に検討を進めている段階である。法務省内の勉強会においては、昨年六月に、可視化の意義等を含むそれまでの検討状況及び今後の検討方針について取りまとめた「被疑者取調べの録音・録画の在り方について〜これまでの検討状況と今後の取組方針〜」の内容を踏まえて、国内外の調査を実施するとともに、可視化の具体的な在り方等について検討を行っているところである。また、国家公安委員会委員長の研究会においても、治安水準の維持という観点も踏まえて、取調べの高度化と可視化、捜査手法の高度化等について幅広く検討することとしており、諸外国の取調べ、捜査手法等について調査を行うとともに、我が国の取調べの機能等について順次検討を進めているところである。
二について
大阪府警察の警察官が、昨年九月、取調べの相手方に対し、必要以上に厳しい言葉で追及するなどしたことから警察の信用を失墜させた事案に関し、懲戒処分が行われたことは、承知している。
それ以上の詳細については、個別具体的な事件における捜査機関の活動内容に関わる事柄であるため、答弁を差し控えたい。
三について
国家公安委員会委員長としては、このような事案が発生したことは遺憾である。
四及び五について
個別具体的な事件における捜査機関の活動内容に関わる事柄については、答弁を差し控えたい。
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