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平成二十四年度予算案における交付国債等の取り扱いに関する質問主意書
衆議院 第180回 第128号
質問本文
平成二十四年度予算案における交付国債等の取り扱いに関し、以下七項目にわたり質問する。
一 仮に関係法案の不成立等により交付国債が発行されない場合、結果としてGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)等の年金積立金が予定通り積み上がらず、結果として「年金積立金の取り崩し」と同じことになるのではないかと思うが、いかがか。
二 平成二十四年度予算案では、総則に交付国債の発行が規定され、GPIF等から年金特別会計への歳入受入れが規定されているだけで、交付国債に係る全体のスキームが予算書上担保されていないのではないかと思うが、いかがか。
三 これまでの交付国債の交付先を大まかに分類すると戦没者遺族、国際機関、預金保険機構、政策投資銀行、原子力損害賠償支援機構となるが、その償還については、都度都度予算書上に明確に規定されていることを確認する。今回の交付国債とは性格が異なるのではないか。
四 三の事例と今回の交付国債とでは、その償還が予算書上明確か否かの点において取り扱いが異なるのではないかと思うが、いかがか。
五 平成二十五年度も年金財政については、何らかの臨時的手当てが必要となるであろうことを含め、今回の交付国債による取り扱いは、年金積立金の流用や交付国債の安易な発行に結果として道を開くものになるのではないかと危惧するが、内閣の見解を伺う。
六 全国防災対策費四,八二七億円のうち、一般公共事業関係費二,八二二億円は基本的に被災地外で執行されるが、その配分の基本的な考え方を伺う。
七 経済危機対応・地域活性化予備費を九,一〇〇億円(前年度比一,〇〇〇億円の増)、予備費を三,五〇〇億円計上しているが、全体の歳入・歳出が厳しい中、年金財政に少しでも充当して、交付国債の額を減額するなど、予算編成において節約の姿勢を見せる方法もあったのではないかと思うが、内閣の見解を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一について
平成二十四年二月十日に国会に提出した国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案(以下「改正法案」という。)による改正後の国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百四号。以下「平成十六年改正法」という。)附則第十四条の四第二項及び第三十二条の四第二項の規定により発行され、年金積立金管理運用独立行政法人(以下「管理運用法人」という。)に交付される国債(以下「年金交付国債」という。)が発行されない場合は、平成二十四年度における基礎年金の給付に要する費用等の二分の一に相当する額と三分の一に千分の三十二を加えた率を乗じて得た額との差額に相当する額(以下「差額相当額」という。)については、年金積立金を活用して賄うことになる。一方、現行の平成十六年改正法附則第十六条の二第一項及び第三十二条の三においては、同年度の差額相当額については、「必要な税制上の措置を講じた上で国庫の負担とするよう、必要な法制上及び財政上の措置を講ずるものとする。」とされている。
政府としては、社会保障制度を安定的に維持するためには社会保障・税一体改革の実現が不可欠であると考えており、関連法案の成立に全力を尽くしてまいりたい。
二について
平成二十四年度予算においては、年金交付国債の発行及び交付により国庫が負担する差額相当額を一般会計の予算総則で定めるとともに、差額相当額の積立金からの受入見込額を年金特別会計国民年金勘定及び厚生年金勘定(以下「両勘定」という。)の歳入予算に計上している。一方、年金交付国債の償還に要する費用は計上していないが、これは、当該償還については、平成二十六年度以後に二十年をかけて、消費税率引上げによる増収分を充てて行うことを予定していることによるものである。年金交付国債については、こうした償還の財源及びスケジュールをあらかじめ法律上明確化した上で、発行し交付することを予定している。
三及び四について
いわゆる交付国債の償還に要する費用は償還年度の予算に計上しており、年金交付国債についても、二についてで述べたとおり、その償還に要する費用は平成二十六年度以後の予算に計上することを検討していることから、戦没者等の遺族等に交付された国債、預金保険機構に交付された国債、原子力損害賠償支援機構に交付された国債等と同様の取扱いとなるものと考えている。
五について
年金交付国債については、改正法案による改正後の平成十六年改正法第十四条の四第二項及び第三十二条の四第二項の規定により、厚生労働大臣が両勘定の積立金として管理運用法人に寄託したものとみなされる。また、二についてで述べたとおり、償還の財源やスケジュールをあらかじめ法律上明確化した上で発行し交付することを検討している。これらのことから、年金交付国債の発行、交付等を行うことにより、両勘定の積立金の水準が低下するものではなく、また、将来にわたる年金財政の安定が損なわれるものでもないと考えている。
いわゆる交付国債の発行については、国が債務を負担する必要性を見極めて行う必要があり、また、当該交付国債の償還時において償還費用が歳出予算に計上されることを踏まえ、将来にわたる財政規律を損なわないよう留意して行う必要があるものと考えており、年金交付国債の発行についても、同様の考え方の下で行うこととしている。
なお、平成二十五年度の差額相当額の取扱いについては、改正法案による改正後の平成十六年改正法附則第十六条の二第一項及び第三十二条の五において「必要な税制上の措置を講じた上で国庫の負担とするよう、必要な法制上及び財政上の措置を講ずるものとする。」とされており、今後具体案を検討していくこととなる。
六について
お尋ねの経費については、「東日本大震災からの復興の基本方針」(平成二十三年七月二十九日東日本大震災復興対策本部決定)に示したとおり、「東日本大震災を教訓として、全国的に緊急に実施する必要性が高く、即効性のある防災、減災等のための施策」に対して配分することとしている。
七について
予備費は、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十四条の規定に基づき、予見し難い予算の不足に充てるために予算に計上しているものであり、これまでも、予算編成段階では予見が困難であった景気の悪化や災害等が生じた際に、機動的・弾力的に活用してきているところである。平成二十四年度予算においては、一般の予備費を三千五百億円計上するとともに、地域経済の活性化、雇用機会の創出又は国民生活の安定に資するものに使途を限定する経済危機対応・地域活性化予備費を九千百億円計上しており、所要の水準を確保する必要があることから、御指摘のような対応は行わなかったものである。
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