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外国政府による土地取得の実態等に関する質問主意書
衆議院 第180回 第218号
質問本文
在京中国大使館は、平成二十三年四月、国家公務員共済組合連合会が所有していた南麻布の土地(約五千平米)を購入した。また、在新潟中国総領事館は、新潟市内にある小学校跡地の購入を市に申し入れたが、地元住民の反対もあり同跡地の購入を断念し、平成二十三年十二月、同市内の民有地(約一万五千平米)を購入した。さらに、在名古屋中国総領事館も、国家公務員宿舎の跡地である国有地(約八千平米)等の取得を目指しているとされる。このような、中国政府による広大な土地の取得に対しては、地元住民による反対運動も起き、我が国国民は懸念を抱いている。
本年三月十五日の参議院予算委員会において、玄葉外務大臣は、外国政府等による我が国の土地の取得に関し、「公館の土地の取得の話、そしてまた、(中略)外国人の土地の取得の問題、これを併せて広く検討したらいいと思うし、検討すべきだと私も思います」と述べている。右を踏まえ、以下質問する。
一 外国政府が過去十年間に取得した我が国の土地に関し、その所在地、面積、用途及び取得価額を国別に全て明らかにされたい。ただし、中国に関しては、一九七二年の国交正常化から現在までの期間について、右の事項を全て明らかにされたい。
二 外国政府による我が国の土地の取得に関して、国有地、公有地、民有地に区分して、次の点を明らかにされたい。
1 外務省は、外国政府による土地取得の意向を、当該土地の取得以前に把握しているか。また、いかなる経路を通じ、いかなる過程を経て把握することとなるか。
2 外務省は、当該土地の所有者との間でいかなる役割を果たすか。
三 外交関係に関するウィーン条約第二十一条第一項は、「接受国は、派遣国が自国の使節団のために必要な公館を接受国の法令に従って接受国の領域内で取得することを容易にし、又は派遣国が取得以外の方法で施設を入手することを助けなければならない」と規定し、同条第二項は、「接受国は、また、必要な場合には、使節団が使節団の構成員のための適当な施設を入手することを助けなければならない」と規定している。また、領事関係に関するウィーン条約第三十条第一項は、「接受国は、派遣国が自国の領事機関のために必要な公館を接受国の法令の定めるところにより接受国の領域内で取得することを容易にし、又は派遣国が取得以外の方法で施設を入手することを助ける」と規定し、同条第二項は、「接受国は、また、必要な場合には、領事機関がその構成員のための適当な施設を入手することを助ける」と規定している。両条約の趣旨を踏まえ、外国政府による公館等用地の取得に関し、通常、外務省はいかなる便宜を図っているか、具体的に明らかにされたい。
四 外国政府による我が国の土地の取得に関しては、用途や公館の職員数等に応じ、適正な規模を算定した基準を設け、当該基準に照らして適当でない場合には、土地の取得を制限することも必要だと考える。我が国政府は、そのような基準を設けているか明らかにされたい。また、基準を設けていない場合には、策定すべきと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
中華人民共和国については国交正常化が行われた昭和四十七年以降に、その他の国については平成十四年以降に、外国政府が大使館又は総領事館の事務所又は公邸若しくは館員宿舎に使用するために取得した我が国の土地のうち、外務省に当該土地に関する免税の申請があったために外務省が把握しているものについて、国ごとに、�@公館の種類、�A所在地、�B面積及び�C用途は次のとおりである。
なお、取得価格については、第三者の契約に関わる情報を含むものであることから、回答することは差し控えたい。
(一)スリランカ
�@大使館 �A東京都港区高輪二丁目 �B約三百平方メートル �C事務所
(二)大韓民国
�@大使館 �A東京都新宿区四谷四丁目 �B約千百平方メートル �C事務所
�@大使館 �A東京都新宿区大京町 �B約千百平方メートル �C事務所
�@大使館 �A東京都港区高輪一丁目 �B約四十平方メートル �C館員宿舎
�@総領事館 �A北海道札幌市中央区北二条西十二丁目 �B約二千平方メートル �C事務所及び公邸
�@総領事館 �A宮城県仙台市青葉区上杉一丁目 �B約八百平方メートル �C事務所
�@総領事館 �A宮城県仙台市青葉区東照宮一丁目 �B約百平方メートル �C公邸
(三)中華人民共和国
�@大使館 �A東京都港区元麻布三丁目 �B約一万二千二百平方メートル �C事務所及び館員宿舎
�@大使館 �A東京都港区南麻布四丁目 �B約七千三百平方メートル �C公邸及び館員宿舎
�@大使館 �A東京都港区南麻布五丁目 �B約千六百平方メートル �C事務所
�@大使館 �A東京都江東区平野二丁目及び三丁目 �B約千二百平方メートル �C事務所及び館員宿舎
�@大使館 �A東京都渋谷区恵比寿三丁目 �B約二千四百平方メートル �C事務所
�@大使館 �A東京都目黒区碑文谷五丁目 �B約五百平方メートル �C館員宿舎
�@総領事館 �A北海道札幌市中央区南十三条西二十三丁目 �B約六千三百平方メートル �C事務所及び館員宿舎
�@総領事館 �A北海道札幌市中央区旭ヶ丘 �B約三百平方メートル �C事務所及び館員宿舎
�@総領事館 �A大阪府吹田市江坂町五丁目 �B約四百平方メートル �C事務所
�@総領事館 �A大阪府大阪市中央区法円坂一丁目 �B約五百平方メートル �C館員宿舎
�@総領事館 �A福岡県福岡市中央区地行浜一丁目 �B約五千平方メートル �C事務所
�@総領事館 �A長崎県長崎市橋口町 �B約三千三百平方メートル �C事務所
�@総領事館 �A新潟県新潟市中央区新光町 �B約一万五千平方メートル �C照会中のため未確定
(四)パキスタン
�@大使館 �A東京都港区南麻布四丁目 �B約二千四百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(五)バングラデシュ
�@大使館 �A東京都千代田区紀尾井町 �B約七百平方メートル �C事務所及び公邸
(六)ベトナム
�@大使館 �A東京都渋谷区初台一丁目 �B約千六百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
�@総領事館 �A大阪府堺市堺区市之町東四丁 �B約七百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(七)モンゴル
�@大使館 �A東京都渋谷区神山町 �B約百平方メートル �C事務所
(八)パプアニューギニア
�@大使館 �A東京都目黒区下目黒五丁目 �B約三百平方メートル �C事務所
(九)キューバ
�@大使館 �A東京都港区東麻布一丁目 �B約二百平方メートル �C事務所
(十)ベリーズ
�@大使館 �A東京都新宿区西新宿四丁目 �B約二百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(十一)ペルー
�@大使館 �A東京都渋谷区広尾二丁目 �B約千七百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(十二)メキシコ
�@大使館 �A東京都千代田区永田町二丁目 �B約五千平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(十三)オランダ
�@大使館 �A東京都港区芝公園三丁目 �B約一万百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(十四)サンマリノ
�@大使館 �A東京都港区元麻布三丁目 �B約百平方メートル �C事務所及び公邸
(十五)ドイツ
�@大使館 �A東京都港区南麻布四丁目 �B約七百平方メートル �C事務所
(十六)フランス
�@大使館 �A東京都渋谷区鉢山町 �B約四十平方メートル �C館員宿舎
�@大使館 �A東京都渋谷区代官山町 �B約四十平方メートル �C館員宿舎
�@大使館 �A東京都港区南麻布四丁目 �B約三百平方メートル �C事務所
(十七)ルクセンブルク
�@大使館 �A東京都千代田区四番町 �B約三百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(十八)アフガニスタン
�@大使館 �A東京都港区麻布台二丁目 �B約二千九百平方メートル �C事務所及び公邸
(十九)アラブ首長国連邦
�@大使館 �A東京都目黒区中目黒三丁目 �B約四百平方メートル �C館員宿舎
(二十)イラク
�@大使館 �A東京都新宿区四谷四丁目 �B約千九百平方メートル �C事務所及び公邸
(二十一)オマーン
�@大使館 �A東京都渋谷区広尾四丁目 �B約二千四百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
(二十二)クウェート
�@大使館 �A東京都目黒区青葉台二丁目 �B約千五百平方メートル �C館員宿舎
�@大使館 �A東京都大田区田園調布五丁目 �B約四千九百平方メートル �C公邸
(二十三)アルジェリア
�@大使館 �A東京都港区南麻布四丁目 �B約八百平方メートル �C公邸
(二十四)ガーナ
�@大使館 �A東京都世田谷区下馬三丁目 �B約五百平方メートル �C公邸
(二十五)ケニア
�@大使館 �A東京都目黒区八雲三丁目 �B約千四百平方メートル �C事務所及び公邸
(二十六)コンゴ民主共和国
�@大使館 �A東京都台東区浅草橋五丁目 �B約二百平方メートル �C事務所及び公邸
(二十七)セネガル
�@大使館 �A東京都目黒区青葉台一丁目 �B約四百平方メートル �C事務所
(二十八)ナイジェリア
�@大使館 �A東京都大田区田園調布三丁目 �B約九百平方メートル �C公邸
(二十九)欧州連合
�@代表部 �A東京都港区南麻布四丁目 �B約三千三百平方メートル �C事務所、公邸及び館員宿舎
二について
外国政府が取得を希望する土地が国有地である場合には、外務省は、当該国の公館から希望する内容についての口上書を受領することにより、当該土地の取得以前に、土地取得についての外国政府の意向を把握することとなる。この場合、口上書の内容について、外務省から財務省に通知している。
外国政府が取得を希望する土地が国有地以外の土地である場合には、外務省は、当該土地の取得以前には、土地取得についての外国政府の意向を把握することとはしておらず、また、当該土地の所有者と外国公館との間での交渉には関与していない。
三について
一般に、大使館又は総領事館の事務所又は公邸若しくは館員宿舎に使用するための土地の取得に関し外国政府から相談がある場合に応じているほか、二についてで述べたとおり、国有地の取得に関する希望がある場合には、外務省から財務省にその旨を通知している。また、外国政府から、これらの施設に使用するために取得した我が国の土地又は建物に係る免税の申請が行われた場合には、外務省から財務省又は総務省にその旨を通知している。
四について
外国政府が大使館又は総領事館の事務所又は公邸若しくは館員宿舎に使用するために取得する土地の規模については、各国一律に適用する基準は設けていない。また、そのような基準を設けることについては、取得を希望する外国政府との関係、土地の用途、当該国の大使館又は総領事館の職員数等を勘案する必要があることから、慎重に検討する必要がある。
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