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「建屋の止水」と「凍土壁の解凍」「対策の見直し」の相関性等に関する質問主意書

衆議院 第186回 第268号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2014年6月18日
内閣転送 2014年6月20日
答弁書受領日
2014年6月27日
提出から9日
答弁の項目数
2
質問 2,135字/答弁 680字

質問本文

六月二日に提出した「福島第一原子力発電所における「凍土壁」の解凍要件及び撤退要件に関する質問主意書」(六月二日質問主意書)について、六月十日に答弁書(六月十日答弁書)が閣議決定されたが、いくつかの点について政府への確認と再質問が必要と考える。

そこで、以下のとおり質問する。

一 「建屋の止水」と「凍土壁の解凍」「対策の見直し」の相関性について

1 六月十日答弁書には「原子炉建屋等の隙間等を塞ぐこと(以下「建屋の止水」という。)等の凍土壁以外の対策により、原子炉建屋等への地下水の流入(以下「建屋への流入」という。)が防止され、凍土壁が不要と認められるまでの間、(略)凍土壁を維持する」「このため、建屋への流入が予想される状況において凍土壁を解凍することは考えておらず」とある。これは、政府は「建屋の止水」が完了しなければ「凍土壁の解凍」は行われないという認識であると考えてよいか。

2 六月十日答弁書には「地下水流入が抑制されない場合等、凍土壁の効果が現れないと認められる場合に備え(略)重層的な対策を講ずることとしているが、必要に応じ、政府の判断において、対策の見直しを検討する」とあるが、「凍土壁の効果が現れないと認められる場合」に、見直しを行うという趣旨か。その場合、「建屋の止水」が完了しなければ、「地下水流入が抑制されない」と政府は想定しているか。

3 六月十日答弁書には、「『建屋の止水』等の凍土壁以外の対策により、『建屋への流入』が防止され、凍土壁が不要であると認められるまでの間」とある。ここに、「建屋への流入」が防止される対策については「建屋の止水等」とあるが、「凍土壁以外の」「建屋の止水」以外の対策とはどのような対策か、具体的に明らかにされたい。それは、いつ、どの機関・委員会で、どのように検討されてきたのか、あるいは、される予定であるのかを明らかにされたい。

4 凍土壁以外の「建屋の止水」以外の対策が具体的に検討されていないというのであれば、「建屋の止水」が完了しなければ、「凍土壁の効果が現れないと認められる」のか。また、「建屋の止水」と「凍土壁の維持」とは密接不可分の関係にあると考えるか、その理解でよいか、政府の認識を明らかにされたい。

5 六月十日答弁書には「『ドライアップ』については現時点で具体的な予定は決まっておらず」とある。また、平成二十五年九月三日原子力災害対策本部の「汚染水問題に関する基本方針」によれば「建屋地下に滞留する汚染水を完全に除去(ドライアップ)するため、建屋の止水(地下水が流入する建屋の隙間等を塞ぐこと)等、地下水が建屋に流入しないようにする」とある。他方、汚染水が建屋内に残留している状態では、建屋内からの「建屋の止水」は不可能であると思われる。また、地下構造物である建屋の建屋外からの「建屋の止水」も極めて困難であると思われる。政府の汚染水問題に関する基本方針においては「建屋の止水」を行なってから「ドライアップ」するという趣旨か。または、「ドライアップ」してから「建屋の止水」をするという趣旨か。明らかにされたい。

6 「建屋の止水」を行うために「ドライアップ」するとした場合、「平成二十六年から七年程度」すなわち平成三十二年までに「建屋の止水」が完了するのであれば、その前には「ドライアップ」が完了していなければいけないことになるが、右建屋の止水の予定は、「ドライアップ」の具体的な予定が決まっていないことと矛盾するのではないか。さらに、「ドライアップ」が「建屋の止水」に不可欠な工程であるとすれば、「ドライアップ」が完了しなければ「凍土壁の解凍」はできないことになる。従って「ドライアップ」が「現時点で具体的な予定は決まっておらず」というのであれば、「凍土壁の解凍」時期も「現時点で」確定的ではないという認識で間違いないか。今後「ドライアップ」の具体的な予定は、どの機関・委員会で、いつ、どのように検討される予定なのか。あるいは、建屋内を「ドライアップ」することなく「建屋の止水」を行うというのであれば、その方法及びその検討が、どの機関・委員会で、いつ、どのように行われたのかを明らかにされたい。

二 「内部の正確な状況」について

1 六月十日答弁では「原子炉圧力容器、原子炉格納容器、原子炉建屋、廃棄物処理建屋及びタービン建屋のいずれについても、内部の正確な状況は把握できていない」としているが、「『ドライアップ』や建屋の止水」といった「凍土壁とは別の工程」を設計するにあたり、「内部の正確な状況」は必要ではないのか。「内部の正確な状況は把握できていない」にも関わらず、「建屋の止水」の所要期間を「七年程度」とした根拠を問う。

2 「ロボットによる遠隔作業に係る研究開発」にあたり、「内部の正確な状況」は必要ではないのか。「経済産業省の補助事業」では、「内部の正確な状況は把握できていない」状況で、どのように研究開発を進めることになっているのか。

3 「内部の正確な状況」を把握するための工程はどうなっているのか。今後、どの機関・委員会で、いつ、どのように検討される予定なのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1から4までについて

東京電力株式会社の福島第一原子力発電所におけるいわゆる汚染水への対応に関し、原子炉建屋等の隙間等を塞ぐこと(以下「建屋の止水」という。)及び凍土方式の陸側遮水壁(以下「凍土壁」という。)以外の対策としては、東京電力福島第一原子力発電所廃炉対策推進会議(当時)の下に設置された汚染水処理対策委員会における検討等を踏まえ、平成二十六年五月に開始した原子炉建屋等の山側における地下水のくみ上げ及び放出、平成二十六年度中の概成を目指している発電所の敷地内の舗装等、重層的な対策を講じているところであり、これにより、原子炉建屋等への地下水の流入がなくなった場合には、建屋の止水の完了を待たずに凍土壁を解凍する可能性は否定されない。また、御指摘の対策の見直しについては、凍土壁の効果が現れないと認められる場合に限らず、必要に応じ検討することとしている。

一の5及び6並びに二について

原子炉建屋等の内部の状況(以下「内部状況」という。)について正確に把握できていないこと等から、内部状況の把握を目的として、例えば、経済産業省の補助事業によりロボットを開発し、順次調査を行っている。現時点において、御指摘の「ドライアップ」と建屋の止水に係る具体的な手順、順序及び凍土壁の解凍時期については決まっていないが、建屋の止水については、技術的に非常に難易度が高いこと等を踏まえ、所要期間について七年程度を目安としているところ、現在、可能なものから対応を行っており、例えば、経済産業省の補助事業によりロボットによる遠隔作業に係る研究開発を行うこととしている。

衆議院の原文

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