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平成二十六年度 国土強靱化関係予算案に関する質問主意書
衆議院 第186回 第76号
質問本文
平成二十六年度 国土強靱化関係予算案に関する質問主意書
二〇一三年十二月決定された「国土強靱化政策大綱」は、「いかなる災害等が発生しようとも、・人命の保護が最大限図られること、・国家及び社会の重要な機能が致命的な障害を受けずに維持されること、・国民の財産及び公共施設に係る被害の最小化、・迅速な復旧・復興、を基本目標として、『強さ』と『しなやかさ』を持った安全・安心な国土・地域・経済社会の構築に向けた『国土の強靱化』(ナショナル・レジリエンス)を推進する」ことを基本理念としている。そのもとで、平成二十六年度の国土強靱化関係予算案(以下、「国土強靱化関係予算案」という)として、十三府省庁で総額三兆三千二百八十三億円を計上している(「平成二十六年度国土強靱化関係予算案の概要(平成二十六年一月 内閣官房国土強靱化推進室)」)。
「国土強靱化関係予算案」の内容を見ると、国土強靱化の施策とどのような関係があるのか、不明な項目が少なからずある。そもそも、どのような検討プロセスを経て、国土強靱化関係の予算項目が選択され、まとめられたのか。脆弱性の評価は行われたのか。また、府省庁ごとに「国土強靱化関係予算案」の合計額は示されているが、個々の事業の予算額は明らかにされていない。
よって、次の事項について質問する。
一 国土強靱化関係予算案の策定プロセスについて
「国土強靱化関係予算案」はどのようなプロセスを経て集められたのか、十三府省庁に対して何らかの指示がされたのか、審査等が行われたのか。その有無、及び内容・基準を示されたい。
二 国土強靱化の進め方の手順と「国土強靱化関係予算案」との関係について
内閣官房国土強靱化推進室は、次のような国土強靱化に向けた「リスクマネジメントのサイクル」を示している。(二〇一四年二月「国土強靱化とは」)。
�@ 強靱化が目指すべき目標を明確にしたうえで、主たるリスクを特定・分析
�A リスクシナリオと影響を分析・評価したうえで、目標に照らして脆弱性を特定
�B 脆弱性を分析・評価し、脆弱性を克服するための課題とリスクに対する対応方策を検討
�C 課題解決のために必要な政策の見直しを行うとともに、対応方策について、重点化、優先順位を付けて計画的に実施
�D その結果を適正に評価し、全体の取組を見直し・改善
そこで、「国土強靱化関係予算案」に示した各事業について、前記�@〜�Dの各段階の作業をどの機関がどのような手法で実施したのか、具体的に示されたい。また、「リスクの特定・分析」「脆弱性の特定、分析・評価」「対応方策の検討」を実施した結果を示したうえで、その妥当性について、政府の見解を問う。
三 十三府省庁の「国土強靱化関係予算案」の事業の内訳とその選定理由
十三府省庁ごとに「国土強靱化関係予算案」の合計額は次の通り示されているが、個々の事業の予算額は明らかにされていない。そこで、府省庁ごとに、「主な実施内容」に記された各事業の予算額と、その選定理由を示したうえで、その妥当性について、政府の見解を問う。
(一) 国土交通省(予算額二兆四千四百二十五億五千二百万円)
(二) 農林水産省(予算額四千四百七十五億八千四百万円)
(三) 防衛省(予算額千七百七十六億二千五百万円)
(四) 文部科学省(予算額千三百八十六億五千六百万円)
(五) 警察庁(予算額二百五十八億千七百万円)
(六) 厚生労働省(予算額二百五十五億千六百万円)
(七) 環境省(予算額二百二十二億七千万円)
(八) 経済産業省(予算額二百九億六千九百万円)
(九) 総務省(予算額百六十四億五千五百万円)
(十) 法務省(予算額六十七億三千八百万円)
(十一) 内閣府(予算額三十九億千八百万円)
(十二) 内閣官房(予算額一億六千三百万円)
(十三) 外務省(予算額六百万円)
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
お尋ねの「国土強靱化関係予算案」については、内閣官房において、関係府省庁と連携しつつ、リスクシナリオの設定並びに脆弱性の分析及び評価を行い、国土強靱化の推進に関する関係府省庁連絡会議において、起こってはならない事態を回避するために必要な関係府省庁の施策のパッケージをプログラムとした上で、今後の対応方針並びに十五の重点化すべきプログラム及び三の分野横断的課題(以下「重点化プログラム等」という。)を決定し、これらに沿って、関係府省庁において概算要求を行ったところであり、平成二十六年度予算における重点化プログラム等の推進のために必要な施策とその予算額を内閣官房において取りまとめたものである。
御指摘の「リスクの特定・分析」、「脆弱性の特定、分析・評価」及び「対応方策の検討」については、国土強靭化担当大臣の下に開催されているナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会等の議論も踏まえて実施しており、これらの結果は妥当なものと考えている。また、当該結果については、内閣官房ホームページにおいて公表している。
三について
お尋ねの「主な実施内容」に記された�@施策名及び�A予算額を府省庁ごとに示すと、次のとおりである。なお、「主な実施内容」に記された施策のうち、予算額が特定できないものについては除いており、また、「主な実施内容」に記された施策に係る予算額を示していることから、その合計額が、府省庁ごとの平成二十六年度の国土強靱化関係予算案の額と一致しない場合がある。
(一)国土交通省
�@治水対策、河川管理施設の耐震・液状化対策の実施、海岸保全施設の整備等 �A五千百五十三億五千五百万円
�@代替性確保ネットワーク整備等の道路の防災・震災対策、道路の老朽化対策等 �A六千六百四十六億四千二百万円
�@港湾の耐震化・耐波性能の確保・老朽化対策、コンビナート港湾の強靱化の推進、空港・鉄道施設の耐震化・老朽化対策等 �A九百八十六億五千九百万円
�@住宅・建築物の耐震化、避難路沿道の建築物の改修・建替え等の推進等 �A三百四十二億二千六百万円
�@公園緑地の防災・減災機能の向上等 �A四十七億四千二百万円
�@地域における総合的な事前防災・減災対策や老朽化対策等に対する集中的支援(防災・安全交付金) �A一兆八百四十億五千七百万円
�@老朽化マンションの建替え等の促進(マンション管理適正化・再生推進事業関係) �A一億五千四百万円
�@地震・津波防災対策のための津波防災情報図・海底地形データの整備 �A一億五千三百万円
�@気象・地震・津波・火山に対する防災気象情報の高度化と適時・的確な発表 �A八十九億五千二百万円
�@津波予報等に貢献するGNSS情報提供システムの開発・構築 �A七億二千二百万円
�@災害対応能力を備えた巡視船の整備 �A二十六億三千三百万円
(二)農林水産省
�@農業水利施設等の耐震化・老朽化対策、農山漁村における排水対策やハザードマップの作成等の防災・減災対策、海岸保全施設の整備、農道・林道等の老朽化対策等の推進 �A二千五百二十三億三千八百万円
�@山地防災力の強化のための総合的な治山対策、海岸防災林の整備 �A五百五十六億六千二百万円
�@漁港施設の耐震化・耐波性能の確保・老朽化対策 �A四百六十四億五百万円
�@農地・森林の国土保全機能の維持・発揮のための共同活動等に対する支援 �A九百四億九千四百万円
�@サプライチェーンの機能維持に向けた事業者間の連携・協力体制の構築 �A二千五百万円
�@農山漁村における再生可能エネルギーの導入推進 �A二十六億六千万円
(三)防衛省
�@情報収集・伝達態勢の維持・整備、救出・救難態勢の整備、人員、物資の輸送態勢の維持、特殊災害への対応態勢の充実、災害派遣時の対処能力を高める措置 �A千三百二十七億五千六百万円
(四)文部科学省
�@学校施設の耐震化・防災機能強化 �A千三百二十一億千八百万円
�@海底地震・津波観測網の整備 �A二十億七千三百万円
�@地球観測衛星の開発 �A三十億七千五百万円
�@災害発生時の通信手段確保等に資する通信衛星の開発 �A十二億六千八百万円
�@学校教育における防災教育の充実 �A一億二千二百万円
(五)警察庁
�@警察情報通信基盤の耐災害性の向上 �A十六億九千五百万円
�@プローブ情報の活用による災害時の交通情報サービス環境の整備 �A千七百万円
�@警察施設の耐災害性の強化 �A百四十七億三千二百万円
�@警察用航空機・船舶・車両の整備 �A九十一億三千二百万円
�@装備資機材・災害警備訓練施設の充実強化・整備 �A二億四千百万円
(六)厚生労働省
�@水道施設の耐震化 �A二百五十四億四千九百万円
�@災害派遣医療チーム(DMAT)の養成 �A六千七百万円
(七)環境省
�@防災拠点への再生可能エネルギー等の導入支援 �A二百二十億円
�@森林や干潟等の自然生態系の有する防災・減災機能の評価・検証 �A千万円
�@森林等の荒廃の拡大防止対策の推進 �A二億六千万円
(八)経済産業省
�@製油所における非常用発電等の導入 �A五十一億円
�@東アジア及び我が国の知見を活用した災害に強いインフラ整備等に向けた調査・研究等 �A七千万円
�@石油製品国家備蓄を貯蔵するためのタンクの導入・改修 �A七億五千万円
�@再生可能エネルギー発電設備の補強 �A一億三千万円
�@国家備蓄の石油製品に係るタンク借上げ経費 �A五十二億三千五百万円
�@LPガス販売事業者に対して防災訓練等への支援 �A七千七百万円
(九)総務省
�@放送ネットワークの強靱化(民放ラジオの難聴地域の解消の支援) �A十一億八千万円
�@地理空間情報(G空間情報)の利活用の推進 �A十四億円
�@防災行政無線等のデジタル化 �A三十三億五千二百万円
�@消防団等地域の総合防災力の充実強化 �A六億四千万円
�@緊急消防援助隊におけるエネルギー・産業基盤災害即応部隊(ドラゴンハイパー・コマンドユニット)の新設・車両等の研究開発 �A六億六千五百万円
�@迅速・確実な災害情報の住民への伝達等ICTやG空間情報を活用した災害対応力の強化 �A十五億二千五百万円
(十)法務省
�@法務省施設の耐震化 �A六十六億四千六百万円
(十一)内閣府
�@社会全体としての事業継続体制の構築 �A六千二百万円
�@中央防災無線網、総合防災情報システムの整備 �A十六億九千八百万円
(十二)内閣官房
�@国土強靱化基本計画の策定、施策推進方策の検討 �A一億六千三百万円
(十三)外務省
�@緊急備蓄品購入 �A六百万円
これらの施策については、いずれも重点化プログラム等の推進という観点から必要なものを選定したものである。また、いずれの施策についても、「国土強靱化政策大綱」(平成二十五年十二月十七日国土強靱化推進本部決定)に基づくものであることから、妥当なものと考えている。
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