ことばで探す › 衆議院 第200回
大学入試における英語民間試験の受験生で離島等に住む者の経済的負担に関する質問主意書
衆議院 第200回 第31号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
大学入学共通テストに英語民間試験を導入することに対して、全国高等学校長協会が延期を求める要望書を文部科学省に提出するなど教育関係者や当事者である高校生を中心に導入反対の声が大きくなっています。
英語民間試験の導入に反対の理由の一つとして、各民間試験の試験会場が限られているため、離島など交通不便地域に居住している受験生は多額の交通費と場合によっては宿泊費も必要になり、経済的な負担が重い上に、住んでいる地域でその負担の格差が大きくなることが挙げられます。
この対策として文部科学省は来年度予算の概算要求に離島に住む受験生に対して経済的支援をする予算として約千六百万円を計上し、対策を行うと説明しています。
一見、対応しているように見えますが、試験を受けるに当たって宿泊が必要な交通不便地域は離島に限られている訳ではありません。
大学入試英語成績提供システムへの参加要件では、当面の間、全国各地の計十か所以上で試験を実施すればよく、試験実施団体の発表によると四十七都道府県全てに試験会場を設けるのは英検とベネッセコーポレーションの実施する「GTEC」のみしかありません。それ以外の試験を受けるために他県まで行って宿泊が必要な受験生が出ることが予想され、離島のみを対象とするのでは不十分なのは明らかです。
また、文部科学省の説明では、地方公共団体が離島に住む受験生の交通費などを支援する制度を設けた場合に、その費用の二分の一を補助する仕組みとなっており、支援制度を設けない地方公共団体に居住する受験生は支援を受けられないことになるのです。
公平公正であるべき大学入試において、住んでいる地域によって経済的な負担に大きな格差が生じてしまうことを放置してはならないと考えます。
以下、政府の見解を伺います。
一 来年度予算の概算要求において、英語民間試験を受験する際に交通費や宿泊費などの負担が重い離島に住む受験生を支援するための予算を計上していますが、対象を離島に限り、山間部など離島以外の交通不便地域を対象に加えていない理由について説明してください。
二 一の支援について、地方公共団体が離島に住む受験生の交通費などを支援する制度を設けた場合に、その費用の二分の一を補助する仕組みとしていますが、このようなやり方では支援制度を設ける地方公共団体と設けない地方公共団体との間で地域格差が生じてしまいます。住んでいる地域によって支援を受けられる受験生と受けられない受験生が出てしまうことについて公平性を欠くと考えないのか見解を伺います。
三 英語民間試験を大学入試に導入することで、今まで以上に受験にかかる費用が増加します。試験を複数回受験した方が点数を取れるようになることは明らかで、高校三年までの間に複数回受験する事ができる経済的な余裕がある世帯の受験生が有利になり、経済的な格差が学歴の格差につながることを助長する事になりかねません。政府は、経済的な格差が学歴の格差につながるような格差の連鎖を食い止めるのではなく、格差の連鎖はある程度やむを得ないと考えているのでしょうか。見解を伺います。
右質問する。
政府答弁書
一について
民間試験(令和二年度から実施される大学入試英語成績提供システムにおいて活用される民間の英語の資格・検定試験をいう。以下同じ。)については、離島(離島振興法(昭和二十八年法律第七十二号)第二条第一項に規定する離島振興対策実施地域、奄美群島振興開発特別措置法(昭和二十九年法律第百八十九号)第一条に規定する奄美群島、小笠原諸島振興開発特別措置法(昭和四十四年法律第七十九号)第四条第一項に規定する小笠原諸島及び沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第三条第三号に規定する離島をいう。以下同じ。)に居住する高校生等が当該離島外で民間試験を受験する場合には、交通費や宿泊費として、他の地域に比較して特に多額の費用を要することが見込まれることから、文部科学省の令和二年度予算概算要求において、離島に居住する高校生等が当該離島外で民間試験を受験する際に要する交通費及び宿泊費を補助する地方公共団体の事業に対し、これに要する経費の一部を補助するための経費(以下「補助経費」という。)を計上したところである。
二について
補助経費を活用するか否かについては、地方公共団体において、高校生等のための他の施策との関係も考慮しつつ決定されるものと考えているが、政府としては、可能な限り多くの地方公共団体によって補助経費が活用されるよう、補助経費の趣旨等の周知に努めてまいりたい。
三について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、意欲と能力のある高校生等が、家庭の経済事情に左右されることなく、希望する教育を受けられるようにすることが重要であると考えており、文部科学省において、民間試験を実施する団体に対して、経済的に困難な受験生への検定料の配慮を要請する等の措置を講じているところである。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。