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島しょ部における医療格差是正に関する質問主意書
衆議院 第203回 第54号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
日本が抱える最重要課題の一つである、少子高齢化は、島しょ部においてより急速に進展している。
島しょ部の人口減少の背景には、医療や介護体制が本土の水準に遠く及ばない現状がある。例えば、妊娠から出産に至る妊婦及び新生児に関わる周産期医療を島で受けることが困難なため、定期検診や出産のために、妊婦が時間と費用を掛けて本土に行かざるを得ないケースが多数見受けられる。このような状況では、必然的に、妊娠適齢期にある女性は、島しょ部から離れることを考えざるを得ない。
また、高齢者に対する介護の体制についても、島内に介護施設すらなく、介護が必要になった高齢者は島に住み続けることが難しいという現状も見受けられる。島しょ部の住民がライフサイクルの重要な局面において、島外に出ないと医療保険や介護保険を使えないという現状は、保険料を負担しながら、保険の恩恵を受けられないということであり、受益と負担のバランスの点で公平性を欠くと評価せざるを得ない。
一方、5G等の最新の情報通信技術とAI(人工知能)等の先端技術の導入は、医療分野において遠隔診療やリハビリ指導、電子カルテ、あるいはドローンによる薬剤の配送等により、島にいながらにして本土並の医療サービスを受けられることを可能にしつつある。
そこで、次のとおり質問する。
一 高度技術の先行投資について
1 島しょ部における5G等の最新の情報通信技術の先行投資が、医療分野における本土との格差是正にも資すると考えるが、政府として、島しょ部における5G等の最新の情報通信技術の先行投資を財政的に支援していくことを検討するか。
2 長崎県の五島列島で行われている小型無人機ドローンとアバターを使った処方薬輸送を組み合わせたオンライン遠隔医療の実証実験は、島しょ部に住む患者が処方薬の継続的購入のために郷里の島しょ部から移住せざるを得ない状況を回避する現状の打破に資すると考えるが、政府として、同様の実証実験が他の島しょ部でも行われるよう支援することを検討するか。
二 医療介護体制の支援について
1 島しょ部の人口減少の原因の一つといえる周産期医療体制の脆弱性を改善するために、産婦人科医や助産師を島しょ部の離島に一人はいる医療体制を整備するべく、政府として、財政的支援を行うことを検討するか。
2 島しょ部の離島内に介護施設すらなく、介護が必要になった高齢者がそのような島に住み続けることが難しいという現状は早期に是正されるべきと考えるが、政府として、少なくとも、各離島に一介護施設が整備されるために、財政的支援を実施していくことを検討するか。
3 前項の島しょ部の離島内における介護施設の整備が困難な場合、離島においては特例として家族介護に現金給付を行うことを政府として検討するか。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
お尋ねの「島しょ部における5G等の最新の情報通信技術の先行投資」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、離島地域等の条件不利地域において携帯電話事業者が5Gの基地局を整備する場合には、その整備費用等の一部を補助している。また、5Gの設備に係る投資を促進するための税制措置を講じている。
加えて、離島地域等の条件不利地域において地方公共団体や電気通信事業者等が光ファイバ等を整備する場合には、その整備費用の一部を補助するとともに、一定の要件を満たす地域では過疎対策事業債等に係る地方財政措置を講じているほか、本年度は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の対象とする措置を講じている。
一の2について
離島を抱える地方公共団体が直面する課題の解決を図るため、国土交通省においては、ICT等の先進技術の導入に向けた「スマートアイランド推進実証調査」を全国十地域で実施しており、そのうち、御指摘の長崎県五島市のほか、三重県鳥羽市等においても、遠隔医療等についての実証調査を実施しているところである。
今後もこのような「スマートアイランド推進実証調査」等を通じて、離島を抱える地方公共団体が直面する課題の解決に資する取組を推進してまいりたい。
二の1について
周産期医療体制については、都道府県において、離島を含む地域の実情に応じ、周産期医療圏の設定、医療機関相互の連携の検討等を行い、保健医療関係機関等の合意に基づきその基本的方向を定めた上で、周産期に係る保健医療の総合的なサービスを提供するものとして整備を図ることとしている。政府としては、周産期医療体制の整備を図るため、周産期母子医療センターの運営や産科医師の確保のための事業等に対する財政支援を行っているところであり、引き続き、必要な支援を行ってまいりたい。
二の2について
介護保険制度においては、介護を必要とする者に必要なサービスが提供されるよう、市町村が地域の実情を調査した上で作成する介護保険事業計画に基づいて介護サービス基盤の整備を行っているところである。政府においては、この介護サービス基盤の整備を図るため、地域医療介護総合確保基金による地域密着型サービス施設等の整備費用等に対する補助を行っており、離島については、当該補助の加算を行っているところである。引き続き、介護サービス基盤の整備に向け、必要な支援を行ってまいりたい。
二の3について
家族介護への現金給付については、令和元年十二月二十七日に取りまとめられた社会保障審議会介護保険部会の「介護保険制度の見直しに関する意見」において、「介護者の介護負担そのものが軽減されるわけではなく、介護離職が増加する可能性もあり、慎重に検討していくことが必要との意見があり、現時点で導入することは適当ではなく、「介護離職ゼロ」の実現に向けた取組や介護者(家族)支援を進めることが重要である」とされたところであり、政府としては、慎重な検討が必要であると認識している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。