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中国への軍事転用可能技術の供与に関する質問主意書

衆議院 第204回 第175号お答えすることは困難 ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2021年6月9日
内閣転送 2021年6月14日
答弁書受領日
2021年6月18日
提出から9日
答弁の項目数
7
質問 1,616字/答弁 1,764字

質問本文

本年一月一日付の読売新聞は、海外から優秀な研究者を集める中華人民共和国(中国)の人材招致プロジェクト「千人計画」に、少なくとも四十四人の日本人研究者が関与しており、日本政府から多額の研究費助成を受け取った後、中国軍に近い大学で教えていた事例もあると報じた。中国は民間の最先端技術を軍の強化につなげる「軍民融合」を国家戦略として推進し、最新鋭兵器を開発・導入するとともに、日本周辺でも覇権主義的な行動を強めていると読売新聞は警鐘を鳴らしている。中国軍に近い「国防七校」のうち北京理工大学のロボット研究センターに所属していた研究者は、読売新聞の取材に、「私の研究も、大学で進むロボットの研究も、軍事転用は可能だ」と語った。

本職が平成二十八年五月十二日に開かれた衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会において、我が国の技術が北朝鮮の核開発やミサイル開発に使われた可能性が極めて濃厚であることについて感想を尋ねると、岸田文雄外務大臣(当時)は「我が国の科学技術が流出することによって我が国の国民の命や暮らしや安全保障が脅かされるとしたならば、これはゆゆしきことであり、これは許してはならないことであると思います」と答弁し、加藤勝信拉致問題担当国務大臣(当時)は「日本の、特に国公立の研究所等で研究をされている方々が、そこの情報を、特に我が国の安全保障に大変脅威のある国に対して持って出るということは、断固として許してはならない、こういうふうに私は思います」と答弁した。続いて本職が、特定技術の外国への提供について質問すると、高木陽介経済産業副大臣(当時)は「大量破壊兵器の開発などに転用され得る特定技術を外国において提供することを目的とする取引は、それを行おうとする者の国籍にかかわらず、これは外為法第二十五条第一項において、経済産業大臣の許可を要することになっておりますので、この許可をとらずに技術を提供した場合は外為法違反となります」と答弁した。

これらを踏まえて、お尋ねする。

一 中国は、技術開発などの様々な分野において軍隊資源と民間資源の双方向での結合を目指す軍民融合政策を推進していると政府は認識しているか。

二 中国は、軍事利用が可能な先端技術の開発・獲得に積極的に取り組んでいるか、また、その先端技術には、将来の戦闘の様相を一変させる技術、いわゆるゲーム・チェンジャー技術が含まれるか、政府が把握しているところを答えられたい。

三 中国政府、企業、大学等の関係者が、先端科学技術を有する我が国の企業等を積極的に訪問するとともに、あらゆる機会を通じて中国への進出や共同研究、技術提供を働き掛けるなどの動きが見られることについて政府の認識を問う。

四 米国で、中国の「千人計画」などの人材招致計画への参加について虚偽申請を行ったなどとして、大学・研究機関関係者が逮捕された事案について、政府は承知しているか。承知しているならば、何件くらいあったか。

五 米国のクリストファー・レイ連邦捜査局(FBI)長官は昨年七月七日、「FBIは、十時間に一件の割合で、中国に関連した新たな諜報事案の捜査に着手している」と述べたが、我が国の同盟国である米国は、中国によるスパイ活動をどの程度深刻に捉えていると政府は考えるか。

六 いわゆる外為法第二十五条第一項において、大量破壊兵器の開発などに転用され得る特定技術を提供することを目的とする取引を特定の外国と行おうとするときは経済産業大臣の許可を受けなければならないと定められている。「特定の外国」に、中国は含まれるか。

七 外為法第二十五条第一項の規定に違反した者に対する罰則規定を示されたい。

八 外為法第二十五条第一項の「特定の外国」に中国が含まれるならば、本職は元国家公安委員会委員長として、違法行為について徹底した取締りを推進すべきと考えるが、政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

お尋ねは、中国の政策に関するものであり、政府としてお答えすることは差し控えたい。なお、令和三年三月に第十三期全国人民代表大会第四回会議において採択された「第十四次五箇年計画」においては、「軍民の科学技術の協調イノベーションを深化させ、海洋、航空・宇宙、サイバー空間、バイオ、新エネルギー、AI、量子科学技術等の分野の軍民一体での発展を強化」とされていると承知している。

三について

お尋ねの「先端科学技術を有する我が国の企業等」、「積極的に訪問」及び「中国への進出や共同研究、技術提供を働き掛けるなどの動き」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、お答えすることは困難であるが、一般論としては、科学技術の発展と技術の流出防止の両立を図ることは重要であると認識している。

四について

御指摘の事案及びその件数について、政府としてお答えする立場にないが、米国司法省が、ハーバード大学のチャールズ・リーバー教授が、米国の国防総省及び国立衛生研究所から資金支援を受けており、外国の政府や団体からの資金支援を含む外国利益相反について報告することが求められていたにもかかわらず、中国の「千人計画」に参加し資金支援等を受けていたことを隠し続けたため、虚偽申告で逮捕されたことを公表したことは承知している。

五について

米国政府の見解については、政府としてお答えする立場にない。

六について

中国は、御指摘の「特定の外国」に含まれる。

七について

外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六十九条の六第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定において、同法第二十五条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める取引をした者は、七年以下の懲役若しくは二千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされている。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が二千万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とすることとされている。

また、同法第六十九条の六第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定において、特定技術であって、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機のうち外国為替令(昭和五十五年政令第二百六十号)第二十七条第一項で定めるもの(以下「核兵器等」という。)の設計、製造若しくは使用に係る技術又は核兵器等の開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられるおそれが特に大きいと認められる貨物の設計、製造若しくは使用に係る技術として同条第二項で定める技術について、同法第二十五条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める取引をした者は、十年以下の懲役若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとされている。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が三千万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とすることとされている。

さらに、同法第七十二条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定において、法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、同法第六十九条の六第二項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して十億円以下(当該違反行為の目的物の価格の五倍が十億円を超えるときは、当該価格の五倍以下)の罰金刑を、その人に対して同項の罰金刑を科することとされている。

加えて、同法第七十二条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定において、法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、同法第六十九条の六第一項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して七億円以下(当該違反行為の目的物の価格の五倍が七億円を超えるときは、当該価格の五倍以下)の罰金刑を、その人に対して同項の罰金刑を科することとされている。

八について

「特定の外国」がいずれの国であるかにかかわらず、外国為替及び外国貿易法に触れる行為があった場合には、捜査当局が関係機関と連携し、取締りを行っており、今後とも、これを徹底してまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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