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オンラインゲームをめぐる法規制等に関する質問主意書

衆議院 第206回 第10号

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2021年11月10日
内閣転送 2021年11月12日
答弁書受領日
2021年11月19日
提出から9日
答弁の項目数
4
質問 2,323字/答弁 1,033字

質問本文

オンラインゲームの業界団体である一般社団法人日本オンラインゲーム協会が行った調査によると、オンラインゲームの令和二年の国内市場規模は一兆二千五百六十六億円まで拡大しており、また、スマートフォンゲームユーザーの課金率については、前年に比べて若年層の伸びが目立っているとの報道がある。しかし、オンラインゲームをめぐっては、ガチャの高額課金、リアルマネートレードを利用した詐欺、マネーロンダリングなどの問題が指摘されている。一方、ガチャに課金する際の上限額、出現率の明記を義務付ける法律や、リアルマネートレード自体を規制する法律はなく、業界の自主規制に委ねられているのが現状である。

右を踏まえ、次の事項について質問する。

一 消費者庁が公表した「オンラインゲームの『コンプガチャ』と景品表示法の景品規制について」(平成二十四年五月十八日、平成二十八年四月一日一部改定)によれば、ガチャとは、「オンラインゲームの中で、オンラインゲームのプレーヤーに対してゲーム中で用いるキャラクターやアイテムを供給する仕組みのこと」とされている。

1 ガチャについては、オンラインゲーム上の希少なアイテムを入手するために高額な課金をすることが問題になっており、消費者庁においてもオンラインゲームにおける課金について注意喚起を行っている。しかし、現時点ではガチャの課金上限額について法規制は設けられていない。そこで、オンラインゲームのガチャについて高額課金をしてしまうという消費者トラブルの防止対策を講ずる必要があると考えるが、政府はこれまでどのような対策を行い、また、今後どのような対策を講ずるべく検討を行っているのか。

2 ガチャは、スマートフォンなどを通じて容易に課金できるため、未成年者によるガチャの課金が繰り返され、後に高額の請求を受けるといったケースが見られる。学校教育において一人一台の情報端末配備が進められる中、子どもがインターネットに接する機会が増え、今後ますます未成年者によるガチャの高額課金が増えることも考えられる。そこで、未成年者によるガチャの高額課金に対し政府として対策を講ずる必要があると考えるが、政府はこれまでどのような対策を行い、また、今後どのような対策を講ずるべく検討を行っているのか。

3 ガチャの出現率について、現在の法規制では、出現率を表示していた場合においてその表示された出現率と実際の出現率が異なるときは、景品表示法上問題があるとされるが、ガチャの出現率を明記すること自体は法律上の義務ではないとされる。過去には、ガチャの出現率がアップするとのゲーム会社からの告知を受け、高額の課金を行ったが、欲しいアイテムを入手できなかったとして、消費者庁に検査を求める署名運動が行われたとの報道もある。このような状況を踏まえ、ガチャの出現率の明記を義務付けるなど規制を設けることも考えられるが、政府はこれまでどのような対策を行い、また、今後どのような対策を講ずるべく検討を行っているのか。

二 オンラインゲームに関連する問題の一つとして、リアルマネートレードが挙げられる。日本オンラインゲーム協会スマートフォンガイドラインワーキンググループが二〇一三年に定めた「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」によると、リアルマネートレードとは、「ゲームで提供されるID、アイテム、ポイント等を現金と取引する行為」と定義されている。

1 リアルマネートレードに関して、ゲーム内で提供されるアイテム等との取引をうたって金銭を騙し取るなどの詐欺行為に利用者が巻き込まれる懸念や、暴力団等によるマネーロンダリングに利用される懸念について指摘がなされている。政府はこのような問題を認識しているか。認識しているのであれば、これらの問題について、どの省庁がどのような役割を担当し、これまでどのような対策を行い、また、今後どのような対策を講ずるべく検討を行っているのか。

2 平成二十八年九月に内閣府消費者委員会が公表した「スマホゲームに関する消費者問題についての意見」においては、スマートフォンゲームで見られる電子くじ(ガチャ)について、「電子くじで得られたアイテム等を換金するシステムを事業者が提供しているような場合や利用者が換金を目的としてゲームを利用する場合は、『財産上の利益』に該当する可能性があり、ひいては賭博罪に該当する可能性が高くなる」とされている。また、韓国においては、オンラインギャンブルの仮想通貨が、犯罪組織の資金源になるなどの社会問題が生じたことを背景に、リアルマネートレードを包括的に禁止する法律が制定されている。海外における規制状況等を踏まえ、我が国においても、リアルマネートレードを規制すべきと考えるが、政府はこれまでどのような対策を行い、また、今後どのような対策を講ずるべく検討を行っているのか。

三 近年、ゲームに過度にのめりこむことにより、日常生活や社会生活に著しい悪影響を及ぼすゲーム障害が問題となっている。二〇一九年には、世界保健機構が国際疾病分類においてゲーム障害を精神疾患として位置付けている。ゲーム障害については、特に若年層に多いとされ、そのため、学校現場などにおける予防教育が有効だと考えるが、現在、ゲーム障害の予防教育について政府においてどのような取組を行っているのか。また、ゲーム障害については、治療できる医療機関が少ないとの指摘もあるが、この点に対し政府としてどのような検討を行っているのか。さらに、ゲーム障害については、どの省庁がどのような役割を担当することになっているのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1及び3について

御指摘のオンラインゲームの「ガチャ」に係る「消費者トラブルの防止対策」については、政府として、オンラインゲームに係る高額課金等に関する注意喚起を行っているところであり、引き続き、消費生活相談情報の内容や件数を踏まえつつ、必要な取組を適切に行ってまいりたい。

また、オンラインゲームに係る御指摘の「出現率」に関し、不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第五条の規定に違反する不当な表示に該当する表示がなされた場合には、厳正に対処しているところである。さらに、オンラインゲームの供給を行っている企業においても、御指摘の「出現率」に関し、自主的な規制が行われているものと承知しており、政府としては、引き続き、こうした企業による取組の効果を注視していきたいと考えている。

一の2について

御指摘の「未成年者によるガチャの高額課金」については、政府として、オンラインゲームの高額課金の問題に関する青少年に対する啓発活動や、相談窓口の周知に取り組んでいるところであり、引き続き、必要な取組を適切に行ってまいりたい。

二について

御指摘の「リアルマネートレード」に関しては、犯罪に悪用されることが懸念されていることは承知しているところ、捜査当局において、刑罰法令に触れる行為があると認める場合には、法と証拠に基づき適切に対処するものと承知している。また、オンラインゲームの供給を行っている企業の業界団体においても、利用者間のトラブルの防止等の観点から、自主的な規制、広報啓発活動等が行われているものと認識しており、政府としては、引き続き、「リアルマネートレード」に係る動向を注視しつつ、必要に応じて、警察庁、金融庁、内閣府等の関係省庁が連携して、それぞれの所掌事務に基づき必要な取組を行ってまいりたい。

三について

お尋ねについては、例えば、文部科学省において、御指摘の「ゲーム障害」を含めた行動嗜癖に関する教育を行うに当たっての教員向けの資料を作成するなどの取組を行ったり、経済産業省において、ゲーム産業の健全な発展のため、業界団体における自主的な取組とも連携し、消費者向けの普及啓発を図ったりしているほか、厚生労働省において、御指摘の「ゲーム障害」の診療を行っている医療機関の実態調査や標準的な治療・回復プログラムの開発等を行っているなど、関係省庁が緊密な連携の下、それぞれの所掌事務に基づき必要な対策に取り組んでいるところである。

衆議院の原文

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