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木材の高騰(ウッドショック)に対する政府の対策に関する質問主意書

衆議院 第208回 第84号

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2022年6月2日
内閣転送 2022年6月8日
答弁書受領日
2022年6月14日
提出から12日
答弁の項目数
5
質問 1,051字/答弁 978字

質問本文

新型コロナウイルス感染症をきっかけに、輸入木材の値上がりが顕著となっている。米国では、郊外への住み替え需要が増しており、その建材である木材の供給が追い付いていない。隣国であるカナダが米国への木材の供給を行っているが、虫害などによる生産量の制限と相まって、価格の高騰を招いている。カナダから供給される木材の価格は、二○二一年には二○一九年の平均価格の約三・六倍にまで上昇した。

経済産業省の発表によると、我が国における木材・木製品・林産物の輸入価格は、二○二一年十二月には前年同月と比べて七十三%上昇している。また、合板は六十七%、丸太は二十七%といずれも上昇している。二○二二年以降はピークアウトすると言われていたが、依然として高水準で推移しており、合板や丸太は更に上昇継続が懸念されている。このままでは、建設費用への転嫁によって、住宅建設の着工が控えられ、建設不況をもたらすのではないかと心配されている。

こうした状況下で、当面は輸入木材への依存度を下げ国産材の利用を増やすことになるのだが、林野庁のデータでは国産材についても二○二一年六月以降、値上がりが続き、高止まりとなっている。

政府においては、木材の価格の安定、国産材の安定供給、環境への配慮を進めていく必要があると考え、以下質問する。

一 海外からの木材の調達先確保について、政府はどのように取り組んでいるか。

二 輸入木材の価格高騰に対し、税や手続きなどについて優遇措置を行うなど、対策を取るべきと考えるが、政府の見解はいかがか。

三 我が国では森林の約四割が木材生産のために育成された人工林である。そしてその多くは、植栽後三十〜五十年を経過し収穫期を迎えている。ウッドショックの影響を少なくすべく、国産材を活用し木材自給率を高める必要があると考えるが、政府の見解はいかがか。

四 国産材の出荷にあたっては、林業者を支援し、建設業や消費者に価格転嫁の影響が少なくなるよう取り組むべきと考えるが、政府の見解はいかがか。

五 国産材の出荷は間伐にもなり、木と森の育成につながる。材木として使用できないものについては、合板や合成材への活用などを進め、計画的な人工林の間伐と出荷を進めるべきと考えるが、政府の見解はいかがか。

六 化石燃料や枯渇性資源に代わって、バイオマス燃料等の活用が重要になっている。端材、枝葉、樹皮などは燃料化して「カーボンニュートラル」を目指し、森林資源を最大限活用することを求めるが、政府の見解はいかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの輸入木材の「調達先確保」については、民間企業が木材の用途に応じて行っているものであり、政府としては、民間企業による安定的な輸入木材の「調達先確保」に資するよう、木材の輸入動向を取りまとめて毎月林野庁のウェブサイトに掲載するとともに、各国による木材の輸出規制等に関する情報を収集し、必要に応じて同ウェブサイトに掲載しているところである。

二について

輸入木材のうち、丸太等一部の木材は関税が無税とされており、また、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定(平成六年条約第十五号)及びこれまで我が国が締結した経済連携協定により、これらの協定が対象とする木材の関税の引下げ及び撤廃、物品の貿易手続の迅速化等を行ってきたところであり、政府としては、現時点において、御指摘の「輸入木材の価格高騰に対し、税や手続きなどについて優遇措置を行う」といった「対策」を講ずることは考えていない。

三及び四について

令和三年からの木材不足・木材価格の高騰を踏まえ、政府としては、国産材の安定供給を実現し、木材自給率を向上させることで、木材の国際的な需給のひっ迫の影響を受けにくい木材需給構造を構築し、「建設業や消費者」への木材不足・木材価格の高騰の影響を緩和することが重要であると考えており、このため、木材加工業者等による木材の乾燥施設等の整備、林業者による高性能林業機械の導入及び路網の整備等を支援しているところである。

五について

政府としては、健全な森林を育成し、森林の有する公益的機能を発揮させつつ、国産材の安定供給を実現するためには、間伐の実施と併せて、間伐材の利用の促進を図ることが重要であると考えており、このため、川上から川下までの関係者による間伐材を含む木材等の需給情報の共有を図るための会議を開催するとともに、間伐の実施と当該間伐により生産された間伐材を利用する合板工場等の木材加工流通施設の整備を支援すること等によって、計画的な間伐材生産を促進しているところである。

六について

政府としては、木質バイオマスをエネルギー源として利用することは、「カーボンニュートラル」の実現に資するものと考えており、木質バイオマスのエネルギー源としての利用の推進に当たっては、御指摘の「端材、枝葉、樹皮」も含めて、「森林資源を最大限活用する」こととしている。

衆議院の原文

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