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都市計画決定手続への住民参加と都市計画法第十六条第一項の公聴会開催に関する質問主意書

衆議院 第210回 第31号

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2022年11月22日
内閣転送 2022年11月28日
答弁書受領日
2022年12月2日
提出から10日
答弁の項目数
3
質問 1,978字/答弁 934字

質問本文

都市計画に対して住民自らが主体的に参画するためには、都市計画決定手続への住民参加の機会が確保されることが重要である。国土交通省「都市計画運用指針 第十二版」(令和四年四月一日一部改正)(以下、「運用指針」という。)は、「今後の都市計画決定手続においては、(中略)これまで以上に都市計画決定手続における住民参加の機会の拡大、都市計画に係る情報公開及び理由の開示等に意を用いていくべきである」(運用指針三百三十九頁)とする。

都市計画決定手続への住民参加では、都市計画の案を作成する段階から住民が主体的に参画することが極めて大切である。その重要な住民参加の機会として都市計画法(以下、「法」という。)第十六条第一項の定める「公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置」(以下、「公聴会の開催等の措置」という。)がある。

運用指針では、法第十六条第一項の公聴会の開催等の措置については、「これは、都市計画の案が作成された後の手続としての法第十七条の縦覧及び意見書の提出とは別に、都市計画の案の作成の段階でも住民の意見をできるだけ反映させようという趣旨である。特に、法第十六条第一項において公聴会の開催を例示しているのは、住民の意見を反映させるための措置として、住民の公開の場での意見陳述の機会を確保するべきという趣旨であることに留意する必要がある」と、その趣旨を説明している。そして、「都市計画への住民参加の要請がますます強まる中で、都市計画決定手続における住民参加の機会を更に拡大していく観点から、今後は、都市計画の名称の変更その他特に必要がないと認められる場合を除き、公聴会を開催するべきである」(運用指針三百三十九頁)とする。

ところで、法第十六条第二項は、住民に最も身近な都市計画である地区計画等(運用指針三百四十頁)について、「意見の提出方法その他の政令で定める事項について条例で定めるところにより、その案に係る区域内の土地の所有者その他政令で定める利害関係を有する者の意見を求めて作成するものとする」と定める。法第十六条第一項が「次項の規定による場合を除くほか」と定めていることから、地区計画等の都市計画決定手続において、同条第一項の公聴会の開催等の措置が講じられず、それによって住民の公開の場での意見陳述の機会が失われ、住民参加の機会が確保されないことが懸念される。

そこで、住民に最も身近な地区計画等の都市計画決定手続に関して、住民が主体的に参加することの重要性に鑑み、同条第一項の公聴会の開催等の措置と同条第二項の関係について、以下、質問する。

一 住民に最も身近な都市計画である地区計画等について、都道府県又は市町村(以下、「当該自治体」という。)が、必要があると認めるときは公聴会の開催等住民の意見を反映させるために法第十六条第一項の公聴会の開催等の措置を講じることは禁じられていないと考えるが、政府の見解は如何か。

二 法第十六条第一項が「次項の規定による場合を除くほか」と規定していることから、法第十六条第二項の条例の定める手続によって「その案に係る区域内の土地の所有者その他政令で定める利害関係を有する者」(同項)のみならず、その地区計画等に影響を受ける住民が内容を十分に把握した上で公開の場での住民の意見陳述の機会が確保された場合には、公聴会の開催等の措置に代わるものが行われたとして、同条第一項の公聴会の開催等の措置を講じる必要はないと当該自治体が判断できるものと考えるが、政府の見解は如何か。

三 法第十六条第一項において公聴会の開催を例示しているのは、住民の意見を反映させるための措置として、「住民の公開の場での意見陳述の機会を確保するべきという趣旨」と考えられる(運用指針三百三十九頁)。住民参加の機会を拡大する観点から、住民に最も身近な都市計画である地区計画等についても、住民の公開の場での意見陳述の機会が確保される必要があると考えるが、政府の見解は如何か。

また、法第十六条第二項の「その案に係る区域内の土地の所有者その他政令で定める利害関係を有する者」だけではなく、その地区計画等に影響を受ける住民の意見陳述の機会を確保すべきであると考えるが、政府の見解は如何か。

四 運用指針は「都市計画への住民参加の要請がますます強まる中で、都市計画決定手続における住民参加の機会を更に拡大していく観点から、今後は、都市計画の名称の変更その他特に必要がないと認められる場合を除き、公聴会を開催するべきである。」(運用指針三百三十九頁)とする。住民に最も身近な都市計画である地区計画等についても、名称の変更その他特に必要がないと認められる場合を除き、公聴会を開催するべきであると考えるが、政府の見解は如何か。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

市町村(都市計画法(昭和四十三年法律第百号。以下「法」という。)第八十七条の三第一項の規定により、特別区の存する区域において都が定めることとされている都市計画については、都。以下同じ。)が法第四条第九項に規定する地区計画等(以下単に「地区計画等」という。)の案を作成するに当たり、法第十六条第二項の規定に基づき地区計画等の案に係る区域内の土地の所有者その他利害関係者の意見を求めた場合において、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置(以下「公聴会の開催等の措置」という。)を講ずることは、法上妨げられていない。

二について

法第十六条第一項の規定は、同条第二項の規定に基づき市町村が地区計画等の案に係る区域内の土地の所有者その他利害関係者の意見を求めた場合においてもなお、公聴会の開催等の措置を講ずることを求めるものではない。

その上で、このような場合に、市町村が公聴会の開催等の措置を講ずるか否かについては、地区計画等の案の作成に関する事務が地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第八項に規定する自治事務(以下単に「自治事務」という。)であることから、当該市町村において判断されるべきものであるが、国土交通省としては、当該市町村において、地区計画等の案の作成に当たり、利害関係者、住民等の意向を十分に把握し、当該意向が反映されるよう努めることが望ましいと考えている。

三及び四について

市町村が地区計画等の案を作成する場合には、法第十六条第二項の規定に基づき、当該案に係る区域内の土地の所有者その他利害関係者の意見を求めることとしているところ、「住民の公開の場での意見陳述の機会が確保される必要がある」、「影響を受ける住民の意見陳述の機会を確保すべきである」及び「公聴会を開催するべきである」との御指摘については、地区計画等の案の作成に関する事務が自治事務であることから、公聴会の開催等の措置を講ずるか否かについては、当該市町村において判断されるべきものであるが、国土交通省としては、当該市町村において、地区計画等の案の作成に当たり、利害関係者、住民等の意向を十分に把握し、当該意向が反映されるよう努めることが望ましいと考えている。

衆議院の原文

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