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リンの過剰摂取を防ぐための食品表示法等改正に関する質問主意書

衆議院 第210回 第39号趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2022年12月1日
内閣転送 2022年12月7日
答弁書受領日
2022年12月13日
提出から12日
答弁の項目数
2
質問 1,592字/答弁 664字

質問本文

リンは、人体の骨の形成や維持に欠かせない栄養素である一方、その過剰摂取は腎臓に負担をかけ、老化の原因になるという研究結果が出されている。この点、厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(二〇二〇年版)」策定検討会報告書(以下、検討会報告書)では、「リンは多くの食品に含まれており、通常の食事では不足や欠乏することはない。一方、食品添加物として多くのリンが用いられており、国民健康・栄養調査などの報告値よりも多くのリンを摂取していることも考えられる。慢性腎臓病(CKD)ではリン摂取の制限も考慮されている。したがって、不足や欠乏の予防よりも、過剰摂取の回避が重要といえる」と指摘されている。食品添加物に含まれる無機リンの体内吸収率は九十%以上と高いことから、リンの中でも特に、無機リンの過剰摂取はまさに危険であるとされる。

我が国では、食品表示法第四条第一項の規定に基づき制定された内閣府令である「食品表示基準」において、食品関連事業者に対し、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの表示を義務付けるとともに、飽和脂肪酸、食物繊維の表示を推奨しているが、リンを含むビタミン・ミネラル類等の表示は任意とされている。

また、食品表示法では、「一般に広く使用されている名称を有する添加物にあっては、その名称をもって、別表第七の上欄に掲げるものとして使用される添加物を含む食品にあっては同表の下欄に掲げる表示をもって、これに代えることができる」といういわゆる一括名表示が容認されており、イーストフードやpH調整剤、香料、乳化剤等は当該添加物の物質名を記載する必要がない。しかし、例えば、pH調整剤は「ポリリン酸ナトリウム」「クエン酸ナトリウム」「酢酸ナトリウム」「フマル酸ナトリウム」といった複数の添加物の集合体であり、このうち「ポリリン酸ナトリウム」はリン添加物の一つであるが、物質名の記載が義務付けられていないことから、購入する側はリンが含まれているかの判断をするのが困難な状態となっている。

今や慢性腎臓病は、日本人の成人のうち八人に一人が患う国民病になっているが、リンの過剰摂取を防ぐことは国民の腎臓機能ひいては健康を維持するために重要であると考えるところ、次の事項について質問する。

一 検討会報告書では、「生活習慣病の発症予防のためのリンの目標量を算定するための科学的根拠は十分ではなく、今回は設定しなかった」と記載しているが、二〇一五年、欧州食品安全機関(European Food Safety Authority)は、成人の一日摂取目安量(adequate intake)を五百五十ミリグラムに設定する旨の報告書を公表する等、諸外国ではリンの摂取基準を明確に示している例がある。検討会報告書では、今後の課題として「リン必要量の算定のために、生体指標を用いた日本人のリン摂取量に関するデータが必要である」と結んでいるが、今後、日本人のリン摂取量に関するデータ採取をどのように行い、国民のリンの過剰摂取をどのように回避する計画なのか、政府の見解を問う。

二 食品表示基準を見直し、リンについて、表示の義務付けもしくは表示の推奨を行うべきではないか。現行、ナトリウムに関しては、塩分の過剰摂取が人体に影響を及ぼすという認識の広まりの甲斐もあり、他のミネラル類とは異なり、表示が義務付けられていることを考慮すれば、リンについても表示の義務付けを行うべきだと考えるところ、政府の見解を問う。

三 添加物の一括名表示では当該添加物の有害性を判断することは困難である。添加物の全ての物質名表示義務付けは記載欄に限りがある関係で現実的ではないと考えられるものの、リン等の過剰摂取が人体に影響を及ぼすと考えられる物質については表示を義務付ける等の措置を取るべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「回避する計画」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省においては、食事による栄養摂取量の基準(平成二十七年厚生労働省告示第百九十九号。以下「食事摂取基準」という。)において、国民がその健康の保持増進を図る上で、食事により摂取することが望ましい熱量及び栄養素の量に関する事項について定め、五年に一度、その見直しを行っているところであり、御指摘の「リンの摂取基準」については、引き続き、食事摂取基準の見直しを行う中で、国内外の学術論文等の最新の科学的知見を収集し、その結果を踏まえて検討してまいりたい。

二及び三について

食品表示法(平成二十五年法律第七十号)第四条第一項の規定により定められた食品表示基準(平成二十七年内閣府令第十号)においては、生活習慣病との関連を始めとする消費者への表示の必要性等を勘案して、食品関連事業者が容器包装に入れられた加工食品(業務用加工食品を除く。)を販売する際(設備を設けて飲食させる場合を除く。)に、容器包装に表示しなければならない栄養成分の量及び熱量に関する事項(以下「義務表示事項」という。)並びに容器包装への表示を積極的に推進するよう努めなければならない栄養成分の量に関する事項(以下「推奨表示事項」という。)を、それぞれ定めている。

リンについては、リンの摂取量と生活習慣病との関連が必ずしも明確ではなく、消費者への表示の必要性があるとまでは考えられないことから、現時点においては、食品表示基準において、義務表示事項又は推奨表示事項とする考えはない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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