Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第210回

動物の多頭飼育崩壊に関する質問主意書

衆議院 第210回 第51号

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2022年12月6日
内閣転送 2022年12月9日
答弁書受領日
2022年12月16日
提出から10日
答弁の項目数
4
質問 1,424字/答弁 1,032字

質問本文

ペットを飼育することは、健康的な生活やストレスの解消に繋がるだけでなく、子どもたちの思いやりや責任感が育つなど、家族全体の幸福度にも寄与すると言われている。

しかし令和元年の環境省の「令和元年度社会福祉施策と連携した多頭飼育対策推進事業アンケート」では、平成三十年度にペットの多頭飼育に対する苦情のあった世帯数は全国で二千百四十九件となっており、そのうちおよそ三分の一が十頭以上の飼育によるものであった。また、令和元年の内閣府による「環境問題に関する世論調査」では、人間とペットが共生する社会の実現に向けた施策について、飼い主の迷惑行為に対する規制や指導を強めるべきという意見が最多で五十四・四%となった。

こうした状況を受けて環境省は、令和三年三月に「人、動物、地域に向き合う多頭飼育対策ガイドライン〜社会福祉と動物愛護管理の多機関連携に向けて〜」を発表し、都道府県・指定都市・中核市に対し多頭飼育対策を呼び掛けている。多頭飼育によって、飼い主の生活状況の悪化、動物の状態の悪化、周辺の生活環境の悪化が発生するため、予防、発見、発見後対応、再発防止が必要であるということが述べられている。

環境省によると、ガイドライン策定後に賛同や評価の声があると同時に、一方では不満やクレームも寄せられているという。現場で実際に多頭飼育の改善に取り組む職員や動物愛護ボランティアが、問題解決へと進められるよう、以下質問する。

一 多頭飼育が発生した場合、一朝一夕では解決できない。自治体職員は現場に何度も足を運び、飼い主と信頼関係を構築して話を聞く必要がある。福祉部門との連携が必要な場合も多く、公衆衛生や動物を担当する保健所だけでの解決は難しいため、実際には基礎自治体の職員が担当することになることが多い。権限、財源、ノウハウ等を直接、一般市をはじめとした基礎自治体にも与えて、都道府県はそれをフォローする体制の方が良いと考えるが、政府の見解はいかがか。

二 飼い主に対する指導について、内閣府のアンケートにもあるとおり規制や指導を強めて欲しいという意見が多い。特に多頭飼育崩壊の状態になっている飼い主は、行政や動物愛護団体の介入を拒むケースが多いので、行政の調査や立ち入りに関する権限を強化すべきと考えるが、政府の見解はいかがか。

三 動物の飼育状況の改善についてガイドラインでは、動物の飼育に必要な費用は飼い主が担うものであるため公費等の負担は最小限にすべきとある。また、去勢・避妊手術費、皮膚病等の治療費などについて、支援してくれる自治体や民間団体も存在するとある。多頭飼育崩壊に行政が介入して保護したペットの多くは、動物愛護団体やボランティアが引き取ることになる。こうした場合、引き取ってくれた団体・個人に全て負担させるのではなく、去勢・避妊手術等の費用を国や自治体が一定程度支援すべきと考えるが、政府の見解はいかがか。

四 周辺の生活環境の改善について、近隣の住民にとっては喫緊の課題である。害虫、悪臭、騒音など、不衛生な環境による健康被害や、精神的苦痛、地価の下落などの影響がある。これに対して、多頭飼育崩壊を起こしている飼い主は、損害賠償などを行う経済力が無いことが多い。行政は、多頭飼育を見逃していたという責任に鑑み、被害にあった近隣住民に対して、支援制度の紹介はもとより、一定の補償なども必要と考えるが、政府の見解はいかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

動物愛護管理行政については、獣医師等動物の適正な飼養及び保管に関する専門的な知識を有する者が対応することが必要であるため、動物の愛護及び管理に関する法律(昭和四十八年法律第百五号。以下「法」という。)第三十七条の三に基づき都道府県等に当該知識を有する動物愛護管理担当職員を置くこととし、また、法第三十七条の二に基づき都道府県等に動物愛護管理センターを設置することとしており、その事務の中心的な役割を担わせることとしている。また、政府としては、市区町村を含む地方公共団体を対象とした動物収容・譲渡対策施設の整備に要する費用に対する補助を行っており、加えて、「人、動物、地域に向き合う多頭飼育対策ガイドライン〜社会福祉と動物愛護管理の多機関連携に向けて〜」(令和三年三月環境省策定。以下「ガイドライン」という。)により好事例を紹介するなど、動物愛護管理に係る情報の提供にも努めているところである。このため、現行制度において多頭飼育に起因する問題への対応を含めて、動物愛護管理行政のための必要な体制が構築されており、関係地方公共団体の連携により適切に対応しているものと考えている。

二について

法第二十五条において、都道府県知事は、動物の飼養等に起因した騒音、悪臭の発生等により周辺の生活環境が損なわれている事態が生じていると認める場合に、当該事態を生じさせている者に対する勧告及び命令に必要な限度において、報告徴収及び立入検査を行うことができるとされており、これらの権限が行使される際に当該者が虚偽の報告、検査の忌避等をした場合には、法第四十七条の三の規定により二十万円以下の罰金に処するとされていることから、多頭飼育に起因する問題への対応を含め、当該報告徴収等の実効性が担保されていると考えており、御指摘のように「行政の調査や立ち入りに関する権限を強化」する必要があるとは考えていない。

三について

「去勢・避妊手術等」については、法第七条第五項において、動物の所有者の責務として、繁殖に関する適切な措置を講ずるよう努めなければならないとされていることから、これに係る費用は当該所有者が負担すべきものであるため、ガイドラインにもあるとおり、「公費による負担は最小限」であるべきと考えている。

四について

多頭飼育に起因する損害を受けた近隣住民に対しては、一義的には、当該損害の原因となる「多頭飼育崩壊を起こしている飼い主」が補償すべきであると考えている。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2010年3月15日 神取 忍 答弁 2010年3月23日
参議院 第174回 第45号趣旨が明らかではない ×3

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる