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所得税法第五十六条の見直しに関する質問主意書

衆議院 第211回 第113号お答えすることは困難 ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年6月15日
内閣転送 2023年6月21日
答弁書受領日
2023年6月27日
提出から12日
答弁の項目数
0
質問 872字/答弁 991字

質問本文

所得税法第五十六条(事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例)は、家族従業者の働き分を必要経費として認めないことを規定している。

白色申告の場合、事業主の所得から、配偶者である事業専従者は最大で年間八十六万円、その他の事業専従者は同五十万円を控除されるのみで、長時間の勤務を時給換算すれば最低賃金を下回る場合もあるため、自営業者の配偶者や家族は社会的にも経済的にも自立しにくく、事業の後継者育成の大きな妨げにもなっている。

年間八十六万円や五十万円の給与では社会的経済的自立は難しく、これでは、家業の後継者となることを諦め、他の働き方を選択することを促すことにつながるといえる。言い換えれば、従業員が他人であれば相当な給与が支払われるところ、従業員が配偶者等であるか他人であるかで、同じ労働内容であっても対価に著しく差が生じているのである。

また、青色申告の場合は労務の対価として相当と認められる範囲内において全額が必要経費として認められるが、働いている実態があり商売に応じた記帳を行っているにもかかわらず白色申告では一定の額までしか経費として認められないという取扱いは、不合理であるといえる。このような青色申告との取扱いの差異を申告方式の違いに起因するものにすぎないと捉えるのは、所得税法第五十六条が自営業者の配偶者等の経済的自立の妨げとなるという問題意識から目をそらすことになる。

そもそも、同法第五十六条は家父長制に由来する世帯課税を背景にしているとも言われ、女性の社会進出が進み、兼業や副業の促進がなされ、男女間の賃金格差の解消に取り組む現代日本においては、既に時代遅れとなってきている。また、全国の自治体による意見書の他、国連女性差別撤廃委員会による勧告など、見直しを促す動きが高まってきている。立法の根拠となった社会背景の変化に応じ、適切な法改正を検討すべきである。

そこで以下質問する。

所得税法第五十六条の見直しや廃止を検討すべき段階にきていると考えるが、政府の見解、検討状況、今後の取組みについて伺う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第五十六条においては、居住者と生計を一にする配偶者その他の親族(以下「配偶者等」という。)が、当該居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得(以下「所得」という。)を生ずべき事業(以下「事業」という。)に従事したこと等により給与の支払を受ける場合には、当該居住者の所得の金額の計算上、その支払をした給与に相当する金額は必要経費に算入しないものとされている。これは、親族間の恣意的な所得の分割による租税回避を防止する観点から設けられた制度であるところ、同法第二条第四十号に規定する青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者(以下「青色申告者」という。)については、帳簿等により、その給与の支払の実態等を確認できることから、同法第五十七条第一項の規定により、同法第五十六条の規定にかかわらず、その配偶者等で専ら当該青色申告者の営む事業に従事するものが当該事業から同法第五十七条第二項の書類に記載されている金額の範囲内において支払を受けた給与の金額でその労務に従事した期間、労務の性質及びその提供の程度、当該事業の種類及び規模等の状況に照らしその労務の対価として相当であると認められるものについて、当該青色申告者の所得の金額の計算上、実額で必要経費に算入することが認められているところである。他方、事業を営む居住者で青色申告者以外のもの(以下「白色申告者」という。)については、帳簿等において資産の状況まで記録することが義務付けられておらず、その給与の支払の実態等の十分な確認が困難であることを踏まえ、青色申告者と異なり、その配偶者等で専ら当該白色申告者の営む事業に従事するものに支払をした給与を当該白色申告者の所得の金額の計算上、実額で必要経費に算入することは認められていないが、同条第三項の規定により、実際の給与の支払の有無にかかわらず、定額の控除が認められているところである。

このように、現行の制度は、親族間の恣意的な所得の分割による租税回避を防止することを目的として、青色申告者と白色申告者の記帳の水準の違いを勘案した制度設計となっていることから、「所得税法第五十六条の見直しや廃止を検討すべき」とのお尋ねについては、白色申告者による記帳や帳簿等の保存の状況等も踏まえて、引き続き、丁寧に検討する必要があると考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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