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所得税の白色申告に関する質問主意書
参議院 第59回 第3号
質問本文
現在多くの中小・零細企業家は、「白色申告」によつて納税し、しばしば税務署から実情にあわない重い更正決定をうけている。このさい、青色申告の場合(所得税法第一五五条第二項)とは異り、更正通知書に理由を附記しなければならない旨が法定されていない。したがつて納税者がこの更正決定の理由を質問しても、税務署は「法律で義務づけられていない」「秘密である」などの言葉で理由の説明を拒否している。税務署のこの態度は審査請求の場合でも同じである。これは問答無用のファッショ的徴税行政といわなければならず、近年の倒産の急増にみるように苦境にある中小・零細企業家の強い不満の的となり、多くの紛争の原因となつている。
またこのような徴税行政は、憲法第一一条「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。」、同第二九条「財産権は、これを侵してはならない。」、同第三〇条「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」、同第一四条「すべて国民は、法の下に平等であつて……」などの国民の基本的権利に照らしてみても、また国税通則法第一条「この法律は……税務行政の公正な運営を図り、もつて国民の納税義務の適正かつ円滑な履行に資することを目的とする。」に照らしても、さらには行政不服審査法第三三条「処分庁は、当該処分の理由となつた事実を証する書類その他の物件を審査庁に提出することができる。審査請求人又は参加人は、審査庁に対し、処分庁から提出された書類その他の物件の閲覧を求めることができる。」に照らしても、明らかに不当、不法なものである。
政府は、白色申告の更正決定のさい、その理由を明らかにすべきであると思うが、どうか。また、更正通知書に理由を附記しなければならない旨を法律で定めるべきであると思うがどうか。もしできないとすればそのそれぞれの理由はなにか。
右質問する。
政府答弁書
申告納税制度は、納税者が自ら所得および税額を計算し、これを申告してその税額を納付するものであつて、本来、納税者の正確な記帳を前提としている。
青色申告制度は、このような考え方のもとに、記帳慣行が必ずしも十分でないわが国において、納税者一般の正確な記帳を奨励することを目的として設けられているものであり、記帳が十分に行なわれていれば、所得計算のどの部分がどのように誤つているかを具体的に指摘しうることから、その更正に当たつては、理由を附記することが定められているものである。
それに対し、いわゆる白色申告の場合は、このような申告納税制度の前提となる記帳が整備されていないため、青色申告の場合と異なり更正の理由を附記することを要しないたてまえとなつている。
むしろ、この問題は、前述のような申告納税制度本来のあり方にかえりみ、納税者のすべてが青色申告者となる方向で解決すべきであり、このような見地から、昨年度の税制改正で小規模な事業所得者について、いわゆる現金主義による所得計算方式を導入するとともに、より簡易な帳簿で青色申告ができるよう措置されたところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。