Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第211回

医薬品の安定供給にかかる政府の施策に関する質問主意書

衆議院 第211回 第71号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×3

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年6月1日
内閣転送 2023年6月7日
答弁書受領日
2023年6月13日
提出から12日
答弁の項目数
6
質問 1,868字/答弁 2,735字

質問本文

厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」(以下、「検討会」という。)においては、医薬品の供給についての課題が幅広く議論されているものの、なんら具体的解決策が示されるに至っていず、国民や医薬品製造業で働く労働者の不安解消にはほど遠い。そこで以下質問する。

一 我が国の公的医療制度で用いられた薬剤の総薬剤費の推移はここ数年総額九兆円前後でほぼ変わっておらず、医療費全体の中での薬剤費の割合も二十二%前後で変わっていない。科学技術の進展が著しく世界がしのぎを削る医薬品開発分野にあって、イノベーションを促進し国内の創薬能力を高めていくために、上記の総額や割合を今後増やす必要があると考えているか。政府の見解をあきらかにされたい。

二 新規性を高く評価できる医薬品については応分の経済的利益を確保できるような薬価制度のあり方について、政府としてどのような案を検討しているのかあきらかにされたい。

三 検討会においては、後発医薬品企業の産業構造やビジネスモデルに問題があるとし、それらの解消のため企業の再編、統廃合が提言されている。具体的には「少量多品種の製造」と「供給品目数が少ない企業」をやり玉に挙げているが、供給不安の原因が「少量多品種の製造」と「供給品目数が少ない企業」にあると考える根拠は何か。また「少量多品種の製造」は見直されるべきで、「供給品目数が少ない企業」は淘汰されるべきだと考えているのか、政府としての見解をあきらかにされたい。

四 医薬品製造販売業の許可を受けた事業者には、厳しい基準で選任された総括製造販売責任者(以下、「総責」という。)が品質管理と安全管理を統括することが求められ、医薬品製造販売事業者は、この総責の意見を聴くことが求められている。少量多品種という条件下でも、総責はその条件で最適な製造計画を立案できるはずであって、企業規模の大小の問題ではなく、単純に統廃合すればよいという検討会の問題意識は見当外れではないか。政府としての見解をあきらかにされたい。

五 今般の供給不安のきっかけとなった製造ラインにおけるコンタミネーションや製造不良などの事例(以下、「一連の不祥事」という。)において、総責など現場の声が経営判断に影響を与えた形跡はみあたらない。この事実について政府はどのように考えているのか。総責の能力に問題があったと考えているのか、それとも経営者が総責の意見を取り入れず利益追求を優先したことに問題があったと考えているのか。そもそもそのような観点から原因分析をしていないとすればなぜか。政府としての見解をあきらかにされたい。

六 能力もないのに利益追求のために過剰に生産するといった「売上至上主義」に走らないよう、「総責」の責任を重くした「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下、「薬機法」という。)の改正の審議において、立憲民主党は、今般の一連の不祥事のような事態を未然に防ぐためにも、経営責任を追及する必要があるとし、役員変更命令等の具体的な罰則規定の創設を主張したが、政府は経済自由の原則を盾にこれを拒んだ。しかし今般の一連の不祥事を踏まえると、医薬品が国民の生命にかかわるものであるという観点からも、こうした品質問題を引き起こした医薬品製造販売事業者の経営者には、将来にわたり医薬品製造販売にかかわることを不可とするなど、相当な罰則を検討するべきではないか。あらためてこのことについて、次回の薬機法改正において議論するべきと考えるが、政府の見解をあきらかにされたい。

七 昨今の原材料費の高騰や原油高による輸送コストの増大、あるいは円安などの問題を抱えながらも、医薬品製造販売事業者は安定供給義務を果たすための努力をしているが、その努力を現行の薬価制度では十分に評価されていないのではないか。医薬品製造のサプライチェーンのグローバル化により、外資系内資系に関係なく、いったん上市してしまうと薬価が上がることはない現行制度では、経営の安定を図るためにコスト削減に舵を切らざるをえず、医薬品製造販売業においては賃上げの実現はおろか、雇用の安定すらも難しいものとなる。岸田政権が「構造的な賃上げの実現」を掲げるのであれば、物価高・原油高・円安など外部的な経済状況を踏まえて時限的な薬価引上げ措置など、医薬品製造販売にかかわる被用者の賃上げにつながる政策を検討するべきではないか。政府の見解をあきらかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「イノベーションを促進し国内の創薬能力を高めていくために、上記の総額や割合を今後増やす必要がある」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立する観点から、薬価制度等において必要な取組を実施してきたところ、薬剤費の総額や医療費全体における薬剤費の割合については、こうした薬価制度等のほか、医療の高度化、高齢化等の人口構造の変化等の様々な要因に左右されるものと認識している。

二について

御指摘の「新規性を高く評価できる医薬品については応分の経済的利益を確保できるような薬価制度のあり方」の意味するところが必ずしも明らかではないが、現行の薬価制度においては、イノベーションの推進の観点から、特許期間中の新薬のうち革新的なものについて、新薬創出・適応外薬解消等促進加算により、薬価の引下げを緩和する仕組みを設けているところ、「令和五年度薬価改定の骨子」(令和四年十二月二十一日中央社会保険医療協議会了解)において、「イノベーションに配慮する観点から、新薬創出・適応外薬解消等促進加算(新薬創出等加算)の加算額を臨時・特例的に増額し、従前の薬価と遜色ない水準とする対応を行う」とされたことを踏まえ、令和五年度薬価改定において、所要の措置を講じたところである。

今後の薬価制度の見直しについては、こうした取組の影響や、令和五年六月九日に取りまとめられた「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」の報告書(以下「報告書」という。)における「創薬力の強化、ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消」の観点からの指摘も踏まえつつ、中央社会保険医療協議会における議論を踏まえて適切に対応してまいりたい。

三及び四について

報告書においては、御指摘の「供給不安の原因が」「「供給品目数が少ない企業」にある」及び「単純に統廃合すればよい」との指摘はなされておらず、また、政府として、「「供給品目数が少ない企業」は淘汰されるべきだと考えている」ものではない。

その上で、政府としては、御指摘の「少量多品種の製造」については、共用の製造ラインを使用することにより、洗浄等の工程が増加し製造が非効率になること、製造工程の管理上の不備や汚染等による品質不良のリスクが増大すること等の課題があると認識しており、こうした課題への対策が十分でない後発医薬品の製造販売業者における法令違反等をきっかけとした医薬品の供給停止が、現在の後発医薬品を中心とした医薬品の安定供給が滞っている問題の原因の一つであると考えているところ、このように、必ずしも十分な製造能力や体制を確保できておらず、十分な製造管理も行われない中で「少量多品種の製造」等が行われることは、後発医薬品産業特有の構造的な課題であると認識しており、こうした産業構造上の課題は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号。以下「医薬品医療機器等法」という。)第十七条第一項の規定により置かれる医薬品等総括製造販売責任者(以下「総括製造販売責任者」という。)が、各製造販売業者において、御指摘のような「最適な製造計画を立案」したからといって解決できるものではなく、後発医薬品の安定供給を確保していくためには、業界の再編も視野に入れつつ、製造販売する後発医薬品の品目数の適正化の推進等、産業構造の在り方そのものの見直しに向けた検討を進めていくことが必要であると考えている。

五について

御指摘の「今般の供給不安のきっかけとなった製造ラインにおけるコンタミネーションや製造不良などの事例」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、近年の製造販売業者等における製造管理及び品質管理上の不正事案の背景については、事案に応じて状況が様々であることから、一概にお答えすることは困難であるが、三及び四についてで述べた課題のほか、例えば、医薬品医療機器等法第十四条第一項の規定に基づき承認された医薬品について、当該承認に係る申請書に記載された製造方法と異なる方法によって医薬品の製造が行われていることを経営陣が認識していたにもかかわらず、これを放置していた事案や、総括製造販売責任者又は医薬品医療機器等法第十七条第五項の規定により置かれる医薬品製造管理者(以下「責任者」と総称する。)が、同条第三項又は第七項の規定に基づき述べた意見を経営陣が尊重しなかった事案、責任者による品質管理又は製造の管理が不十分であった事案等があったことを踏まえれば、医薬品医療機器等法第十八条の二に規定する法令遵守体制が適切に整備されていない又は機能していないといった実態等も背景の一つとなっているものと認識している。

六について

お尋ねについては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」(令和元年十一月十三日衆議院厚生労働委員会)の十四において「「薬機法等制度改正に関するとりまとめ」で提言された法違反時の役員変更命令の法定化について、本法の施行状況を踏まえ検討を行うこと」とされていること及び「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議」(令和元年十一月二十六日参議院厚生労働委員会)の十において「「薬機法等制度改正に関するとりまとめ」で提言された、責任役員による許可等業者の法令遵守を担保するため、必要な場合に、当該責任役員の変更を命じることができるものとする措置について、本法の施行状況を踏まえ引き続き検討すること」とされていることを踏まえ、適切に対応してまいりたい。

七について

製造販売業者による医薬品の安定供給を確保するため、現行の薬価制度において、保険医療上の必要性が高く供給の継続が必要であるものの、薬価が著しく低額であるために製造販売業者が製造販売を継続することが困難である医薬品については、不採算品再算定の対象として、改めて薬価を原価計算方式により算定しているところであり、「令和五年度薬価改定の骨子」において、「急激な原材料費の高騰、安定供給問題に対応するため、不採算品再算定について臨時・特例的に・・・適用する」とされたことを踏まえ、千百品目について、薬価の引上げを行ったところである。

製造販売業者に関し、賃上げや経営の安定を図るためには、こうした薬価制度上の措置のほか、製造販売業者による生産性の向上や海外市場の開拓等を通じた収益性の向上が重要であると考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2025年12月8日 福田 玄(国民民主党・無所属クラブ) 答弁 2025年12月19日
衆議院 第219回 第122号趣旨が明らかではない ×1
提出 2019年3月13日 早稲田 夕季(立憲民主党・無所属フォーラム) 答弁 2019年3月22日
提出 2024年6月19日 田島 麻衣子 答弁 2024年6月28日
参議院 第213回 第193号趣旨が明らかではない ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる