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自民党派閥の政治資金パーティーにおける裏金疑惑に関する質問主意書
衆議院 第212回 第140号仮定の質問 ×1
質問本文
自民党安倍派(清和政策研究会)及び自民党二階派(志帥会)の政治資金パーティーにおいて、各議員に割り当てられたパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分の収入を派閥所属議員側にキックバックしており、その際、政治資金収支報告書に記載をせず裏金としていたとの報道があり、東京地検特捜部が政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで捜査を開始している。
またしても、「政治とカネ」の問題で国民の信頼を大きく損なうこととなっており、看過できない状況である。
これを踏まえて、以下質問する。
一 こうした問題を国民がどのように捉えているか、岸田内閣の見解を示されたい。
二 自民党派閥から各議員への政治資金の還流に関して、岸田内閣はどのような対策をすべきと考えているのか、見解を示されたい。
三 今後、岸田内閣はどのような対策を講じて、「政治とカネ」の問題を根絶するお考えであるのか、具体策について、見解を示されたい。
四 令和五年十二月六日、岸田総理大臣は自民党派閥のパーティーについて、信頼回復の取組を明らかにするまでは開催を自粛、さらに年末年始の派閥の行事も自粛するとの説明をしている。これは、派閥パーティーにおいて裏金が作られていたことを認識したための対応であるという意見もあるが、そのような認識でよいか、岸田内閣の認識を伺う。また、それ以外の意図があるのであれば、その意図についても詳細について、見解を示されたい。
五 四に関連して、派閥のパーティーについては、年末年始の行事が悪いと指摘されているのではなく、常態的に裏金を作る仕組みが構築されていることが問題であると考えるが、如何か。同様の認識であるか、詳細について見解を示されたい。
六 こうした一連の騒動を踏まえて、今後、政治資金パーティーに関して規正を講じて、信頼回復を行うことを考えているのか、岸田内閣の認識を問う。
七 岸田政権の現職の政務官である自民党の松本尚衆議院議員、小鑓隆史参議院議員の両議員においても、それぞれが代表を務める政党支部において、党本部や所属派閥から受けた寄付金や交付金を政治資金収支報告書に記載しておらず、政治資金規正法に抵触する可能性があることが明らかになった。国民の信頼を損なう事案だと考えているが、岸田内閣の対応について伺う。また任命責任をどのように認識しているのか、見解を示されたい。
八 上川陽子外務大臣は、令和五年十二月六日の衆議院外務委員会において、派閥からパーティー券収入のキックバックを受けたことがあるかについての質問に対して、質問に回答することなく「政府の立場でお答えすることについては差し控えたい」といった趣旨の答弁を十回も繰り返している。「政治とカネ」の問題で国民からの信頼が大きく損なわれている中、はっきりと説明することが信頼回復のために求められているにもかかわらず、このような答弁を繰り返すのは不誠実であると考えている。岸田政権の現職閣僚がこのような不誠実な対応をとることを岸田総理大臣は容認しているのか、見解を伺う。
九 令和五年十二月七日、岸田総理大臣が岸田派(宏池会)の会長を退任すると表明した。派閥パーティーによる裏金問題が発生しており、各派閥の会長が責任を持って説明することが求められている中、派閥会長を退任するというのは説明責任を放棄することである。やましい所があるから、責任逃れのために退任したという意見も出ているが、岸田内閣はどのように受け止めているのか、見解を問う。
十 安倍派会計担当職員が、パーティー券収入の一部を所属議員に還流させていることを、歴代の事務総長に対して報告していたという報道が出ている。これが事実であるならば、政治資金規正法違反の「共謀」に当たる可能性があると考えており、対象者が現職閣僚を務めている状況があるが、政府としてはこうした状況をどのように受け止めているのか、また問題が発覚した時にはどのように対応するのか、見解を問う。
十一 松野博一官房長官も、一千万円を超える金額を、派閥パーティー券収入のキックバックとして、政治資金収支報告書に記載せず裏金として受け取っていたとの報道があった。政権の中枢を担う官房長官という立場であり、まさに法令遵守を進める最高責任者である松野官房長官が裏金を受け取っていたということであれば、その責任や国民への影響は甚大であり、岸田総理大臣の責任も問われる。そこで五点伺う。
1 本件について政府の把握しているところを明らかにされたい。
2 令和五年十二月八日の衆議院予算委員会において、松野博一官房長官は精査中と繰り返していたが、いつ精査を終えて、国民への説明責任を果たすのか、見解を伺いたい。
3 松野官房長官がしっかりと対応しない場合、国会に出頭して頂き、証人喚問で証言をすべきという意見があるが、どのように受け止めているのか、見解を伺いたい。
4 仮に本件が事実で問題が発覚した場合、松野官房長官は辞任すべきとの意見があるが、どのように受け止めているのか、岸田内閣の見解を伺いたい。
5 本件に対しての任命責任をどのように考え、対応を行う考えであるのか見解を伺いたい。
十二 令和五年十二月八日の衆議院予算委員会において、政治資金収支報告書未記載について、岸田総理大臣は「深刻に受け止め、強い危機感を持って対応していく」と答弁しているが、各委員からの関連質疑において捜査へ与える影響を理由に質疑に応じない姿勢は、より国民の政治不信を増長し、信頼を損なうものである。早期に徹底審議の機会を設け、関係者への証人喚問、参考人招致に応じ、一刻も早く原因究明を図り、国民への説明責任を果たすべきと考えるが、如何か。岸田内閣の見解を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一、二及び五について
お尋ねについては、特定の政治団体の活動に関するものであり、政府としてお答えする立場にないが、いずれにせよ、政府としては、政治資金については、政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)の規定にのっとり、適切に処理されるべきものと考えている。
三及び六について
政治資金パーティーを含め、政治資金制度の在り方については、政党その他の政治団体の政治活動の自由と密接に関連する事柄であるため、各党各会派において御議論いただくべき問題と考えている。
四について
お尋ねについては、自由民主党総裁としての発言に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。
七について
お尋ねは、こやり国土交通大臣政務官及び松本防衛大臣政務官個人の政治活動に関するものであり、政府としてお答えする立場にないが、いずれにせよ、政府としては、政治資金については、政治資金規正法の規定にのっとり、適切に処理されるべきものと考えている。また、両大臣政務官は、政治資金収支報告書について誤りがあったとして既に訂正を行ったものと承知しており、政府の一員として、その職責を全うしていくものと考えている。
八について
お尋ねについては、令和五年十二月六日の衆議院外務委員会において、上川外務大臣が「個々の政治団体、派閥云々の話がございましたので、その活動についての関連する御質問という意味で、政府の立場としてお答えすることは差し控えるという立場でこの場に臨ませていただいている、そういう趣旨でございます。」、「この場につきましては、外務大臣としての立場で答弁をさせていただくというのが原則であると私は思っておりまして、その意味で、今申し上げたようなことを繰り返し申し上げているところでございます。そうした使命感を持って私も臨ませていただいております」等と答弁しているとおりである。その上で、各国務大臣個人の政治活動に関するお尋ねについて、政府としてお答えする立場にないが、いずれにせよ、政府としては、政治資金については、政治資金規正法の規定にのっとり、適切に処理されるべきものと考えている。
九について
お尋ねについては、岸田内閣総理大臣個人の政治活動に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。
十について
御指摘の報道については承知しているが、お尋ねについては、各国務大臣個人の政治活動に関することであり、また、捜査機関の活動内容に関わる事柄であることから、お答えすることは差し控えたい。いずれにせよ、政府としては、政治資金については、政治資金規正法の規定にのっとり、適切に処理されるべきものと考えている。
十一の1及び2について
お尋ねについては、令和五年十二月十四日の記者会見において、松野内閣官房長官(当時)が「これまでも申し上げてきましたとおり、派閥において事実確認がなされている最中であり、また、報道によれば、派閥の政治資金の取扱いについて、刑事告発がなされ、それに関連して捜査が行われているものと承知しており、私の政治団体についても精査をした上で、適切に判断をしていきたいと考えております。」と述べたものと承知している。
十一の3について
お尋ねについては、国会の運営に関することであり、政府としてお答えする立場にない。
十一の4及び5について
お尋ねの「仮に本件が事実で問題が発覚した場合」については、仮定の質問であり、お答えすることは差し控えたい。また、各国務大臣個人の政治活動に関するお尋ねについて、政府としてお答えする立場にないが、いずれにせよ、政府としては、政治資金については、政治資金規正法の規定にのっとり、適切に処理されるべきものと考えている。なお、松野前内閣官房長官については、令和五年十二月十四日付けで同人から辞任の申出があり、同日付けで辞任している。
十二について
お尋ねについては、国会の運営に関することであり、政府としてお答えする立場にない。