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生涯現役を推進するための後期高齢者への傷病手当金支給に関する質問主意書

衆議院 第212回 第72号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年11月24日
内閣転送 2023年11月29日
答弁書受領日
2023年12月5日
提出から11日
答弁の項目数
3
質問 1,581字/答弁 1,267字

質問本文

七十五歳を超えてなお活き活きと現業で働く高齢者が増えている。内閣府発行の令和五年版高齢社会白書によれば、令和四年の労働力人口比率(人口に占める労働力人口の割合)を見ると、六十五〜六十九歳では五十二・〇%、七十〜七十四歳では三十三・九%となっており、いずれも平成十七年以降上昇傾向であって、七十五歳以上では十一・〇%と平成二十七年以降上昇傾向となっている。また内閣府の「高齢者の経済生活に関する調査」(令和二年一月実施)によれば、七十五歳を超えても働き続けたいと願っている人が、六十歳以上の約二十五%に達している。

他方、医療保険制度上、七十五歳になると、どのような就業や生活スタイルの方であろうと全員、都道府県毎に全市区町村が加入する広域連合が保険者である後期高齢者医療保険制度に強制加入することとなっているところ、この後期高齢者医療保険制度において、傷病手当金の支給は任意となっている。

被保険者が病気やケガのために仕事を休まざるを得なくなり、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給される傷病手当金制度は、誰にとっても働き続けるために必要な制度であり、とりわけ加齢とともに病気やケガのリスクが高まる意味では、働く高齢者にはきわめて重要な制度であると考える。

なお、国民健康保険制度においても、傷病手当金が支給されていないところ、私は令和三年六月十日にフリーランスなど個人事業主に対する傷病手当金の支給に関する質問主意書を提出し、「国保に加入している個人事業主、非正規雇用の被用者に対しても傷病手当金を支給することを法定化」することを訴えるとともに、「全国でどれくらいの自治体が単独予算で個人事業主に傷病手当金や傷病見舞金を出しているか」の実態把握を求めたところ、「傷病手当金等の支給を行うこととしている市町村について調査を実施し」「今後、当該市町村における当該傷病手当金等の支給額の算出方法等について公表する」との答弁を受けとっている。

後期高齢者医療保険制度においても国民健康保険制度においても、傷病手当金を支給しない理由として収入の把握が困難であると言われてきたが、コロナ禍においては、どちらも被用者のみを対象に、公衆衛生上の感染拡大防止を目的として、特例的に新型コロナウイルス感染症に限っての傷病手当金を、国からの一定の補助を受け、全ての自治体で制度を用意したこともある。

以上に示した事実と私の観点を踏まえて以下、質問するので政府としての見解をあきらかにされたい。

一 全国の後期高齢者医療保険制度においても、傷病手当金制度の有無について調査を実施し、実態把握を国として行うべきではないか。

二 七十五歳以降も働き続ける被保険者が希望すれば、後期高齢者医療保険制度へ強制的に移行させられることなく、協会けんぽ、健康保険組合、共済組合など従前の医療保険制度に残ることができるよう、選択制を導入すべきではないか。

三 後期高齢者医療保険制度においても、傷病手当金の支給を保険者に義務付けるべきではないか。

四 定年退職後、いったん国民健康保険制度に加入してから後期高齢者医療保険制度に移行する方が多いことも踏まえれば、給与等の支払いを受けていない自営業者・事業主・フリーランス等の方も対象とし、国民健康保険制度においても傷病手当金の支給を保険者に義務付けるべきではないか。

五 以上に述べた取組について、そのような要望が国に届いていないから、まだニーズに厚みがないからなどという理由で検討にさえ着手しないのは、先見の明なし、行政府の不作為とのそしりを免れないのではないか。少子高齢化、労働力不足の時代にあって、生涯現役、高齢者の就業継続を積極的に政策誘導すべきなのではないか。そのために今から二〜四のような制度改正を行うべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「実態把握」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第八十六条第二項に規定する傷病手当金の支給状況については、厚生労働省において、各都道府県の後期高齢者医療広域連合に対して支給件数及び給付額について調査を行い、「後期高齢者医療事業年報」により公表しているところである。

二について

後期高齢者医療制度は、「医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針について」(平成十五年三月二十八日閣議決定)において「一人当たり医療費が高く、国保、被用者保険の制度間で偏在の大きいことから、・・・七十五歳以上の後期高齢者・・・の特性に応じた新たな制度とする。」、「世代間・保険者間の保険料負担の公平化及び制度運営に責任を有する主体の明確化を図る。」及び「新たな制度の保険者については、後期高齢者の地域を基盤とした生活実態や安定的な保険運営の確保・・・を考慮する。」とされ、また、「医療制度改革大綱」(平成十七年十二月一日政府・与党医療改革協議会決定)において「七十五歳以上の後期高齢者については、その心身の特性や生活実態等を踏まえ、平成二十年度に独立した医療制度を創設する。」とされたことを踏まえ、国民健康保険及び被用者保険の保険者間並びに現役世代及び高齢者世代の世代間における保険料負担の公平化を図るとともに、都道府県単位の後期高齢者医療広域連合を運営主体として責任の明確化を図ることとし、全ての七十五歳以上の後期高齢者が加入する独立した制度として平成二十年度に創設されたものであり、こうした制度の趣旨を踏まえると、御指摘の「選択制を導入すべき」とは考えていない。

三から五までについて

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第五十八条第二項に規定する傷病手当金及び高齢者の医療の確保に関する法律第八十六条第二項に規定する傷病手当金は、いずれも被保険者が疾病又は負傷のため労務不能となり一時的に収入の喪失等を来した場合に、これをある程度補塡し、生活保障を行うことを目的とするものであり、「後期高齢者医療保険制度においても、傷病手当金の支給を保険者に義務付けるべきではないか」及び「国民健康保険制度においても傷病手当金の支給を保険者に義務付けるべきではないか」とのお尋ねについては、国民健康保険制度には自営業者等が加入しており、また、後期高齢者医療制度においてもこうした者が一定数加入しているところ、療養を行う際の収入の喪失等の状況が多様であるため、所得補塡としての妥当な支給額の算出が難しいこと、被用者を含む多様な被保険者間の公平性や財源の確保を図る必要があること等の様々な課題があることから、困難であると考えている。

一方で、御指摘の「高齢者の就業継続」を促進していくことは重要であると考えており、企業における就業機会の確保の促進やシルバー人材センターの運営に対する支援等に取り組んでいるところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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