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持続可能な病院経営に関する質問主意書

衆議院 第217回 第319号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2025年6月17日
内閣転送 2025年6月20日
答弁書受領日
2025年6月27日
提出から10日
答弁の項目数
4
質問 1,410字/答弁 1,601字

質問本文

地域医療を懸命に支える全国各地の病院において、物価や人件費の高騰などで経営環境が悪化し、赤字に陥る病院が増えている。そうした状況に追い打ちを掛けているのが、建物の「老朽化」である。具体的には、法定耐用年数を超える「築四十年」以上の病棟を持つ病院が、全国で千六百院以上存在することが報道されている。

総務省では、公立病院が不採算医療や特殊医療などの地域医療にとって重要な役割を担っていることを踏まえ、地方財政措置を講じてきたとの見解が示されている。具体的には、病院事業債について、公立病院の新設および建て替え等に対する地方交付税措置の対象となる建築単価の上限を、令和七年度においては、一平方メートル当たり五十二万円から五十九万円に改定したと認識している。また厚生労働省による建設費に対する補助金は、一平方メートル当たり二十六万四千四百円だと認識している。

他方、実際の建設費に目を向けると、令和五年の千葉市の病院の場合は一平方メートル当たり八十万円である。また、昨年の船橋市や今年に入っての柏市の病院を例に挙げると、一平方メートル当たり百二十六万円の建築単価となっている。以上の実数値と政府による上限額を比べた場合、現実と大きく乖離している状況だと言わざるを得ない。これでは病院経営が立ち行かないという声が全国各地の病院から寄せられている。

これらのことについて次の質問をする。

一 病院建設に対する国の補助金の算定基準を、現在の物価の水準に合わせて機動的に見直すべきだと考える。本件における政府の見解を示されたい。

二 赤字経営に直面する病院に向けた国の支援について

1 診療報酬や介護報酬は公定価格であるが、物価や賃金の上昇に対応しきれておらず、各県の物価高騰支援金などを受給しても、支出額に見合わず赤字となっている病院が数多く存在している。物価や賃金など、費用の増加に対して国の支援が足りていない状況の中、政府からは「令和六年度報酬改定で一定の措置を講じた上で、昨年末の補正予算において、医療分野では経営状況の急変に対応する緊急的な支援として約千三百億円、介護分野は処遇改善及び生産性向上等のために全体で約千百億円、さらに重点支援地方交付金の積み増し等を行っているところ」「物価等の動向、経営状況など情勢を見極めた上で、次期報酬改定を始めとした必要な対応を検討してまいりたい」という見解が示されている。しかし、インフレ環境における病院経営難への対策は政府回答の措置のみでは足りず、追加支援が急務であると認識している。次期報酬改定を待たない、直近に講ずべきと考える支援措置について、政府の対応方針を示されたい。

2 厚生労働省は、「令和七年度の予算における入院時の食費基準の引上げ等を実施した」と答弁している。今後、質の高い食事を安定して患者へ提供し続けるためには、制度設計や運営体制の抜本的な見直しが不可欠であり、患者の栄養管理と満足度を維持しつつ、病院経営の負担を軽減できるような、持続可能な仕組みの構築が急務だと考える。病院給食の在り方に関する政府の認識を示されたい。

3 資金繰りへの対応について、厚生労働省は「緊急の処置として、福祉医療機構の融資を大幅に拡充した」と答弁している。国会における本回答を踏まえた独立行政法人福祉医療機構の最新融資実績を、これまでの対応と比較できる体裁で示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「病院建設に対する国の補助金」の具体的に指し示す範囲が必ずしも明らかではないが、例えば、「医療施設等施設整備費補助金交付要綱」(昭和五十四年七月二十七日付け厚生省発医第一三七号厚生事務次官通知別紙(最終改正 令和六年八月七日))の医療施設等施設整備費補助金に関しては、令和六年度において、御指摘の「物価」の「高騰」も勘案して、同要綱別表「一平方メートル当たり単価表」に定める「基準単価」を引き上げたところであり、さらに、令和七年度において、「医療施設等経営強化緊急支援事業実施要綱」(令和七年四月一日付け医政発〇四〇一第五号厚生労働省医政局長通知別紙)に定める「施設整備促進支援事業」を実施し、同補助金を受けている医療機関等を対象として、「建築資材高騰」を踏まえた給付金を支給することとしているところであり、引き続き、御指摘の「物価」の「高騰」も踏まえた必要な対応について検討することとしている。

二の1について

御指摘の「次期報酬改定を待たない、直近に講ずべきと考える支援措置」に関しては、令和七年四月二十五日の衆議院厚生労働委員会において、福岡厚生労働大臣が「政府においては、令和六年度診療報酬改定で一定の措置を講じましたが、依然として物価高騰の影響がございますため、令和六年度補正予算によります一千三百億円の緊急的な支援であったり、重点支援地方交付金の積み増し、また、令和七年度予算によります入院時の食費基準の引上げを行うほか、これらの取組の効果が出るまでの資金繰り支援といたしまして、福祉医療機構の融資を大幅に拡充させていただいたところでございます。補正予算によるこの支援を全国に速やかに行き届かせられるように、都道府県と連携して対応いたしますとともに、その効果や物価等の動向、経営状況など、足下の情勢変化もよく把握した上で必要な対応を検討していきたいと考えております」と答弁しているとおりである。

二の2について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、「入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る生活療養の実施上の留意事項について」(令和六年三月五日付け保医発〇三〇五第十四号厚生労働省保険局医療課長通知)において、「食事は医療の一環として提供されるべきものであり、それぞれ患者の病状に応じて必要とする栄養量が与えられ、食事の質の向上と患者サービスの改善をめざして行われるべきもの」としているところ、令和七年一月二十九日の中央社会保険医療協議会の答申においては、「入院時の食費について、令和六年度診療報酬改定において、一食当たり三十円引き上げを行ったが、食材費等の高騰は更に続いている。医療の一環として提供されるべき食事の質を確保する観点から、入院時の食費基準額を引き上げる」とされたことを踏まえ、令和七年度予算において、「入院時の食費基準」の引上げを行ったところであり、引き続き、令和六年二月十四日の同協議会の答申の附帯意見において「入院時の食費の基準の見直しについて、今回改定による影響、食費等の動向等を把握し、検証を行うこと」とされたこと等を踏まえ、必要な見直しについて検討してまいりたい。

二の3について

御指摘の「これまでの対応」の具体的に指し示す範囲が明らかではないため、御指摘のように「これまでの対応と比較できる体裁」で網羅的にお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、令和七年四月二十二日の参議院厚生労働委員会において、福岡厚生労働大臣が「資金繰り支援といたしまして福祉医療機構の融資を大幅に拡充をした」旨答弁しているところ、例えば、当該答弁を行った同月から同年五月末までの二箇月の間における御指摘の「実績」は十八件であり、答弁で述べた「拡充」の前の同年二月から同年三月末までの二箇月間における御指摘の「実績」は一件である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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