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地域医療構想に基づく病院の再編統合案と臓器移植体制に関する質問主意書
衆議院 第200回 第79号趣旨が明らかではない ×3
質問本文
令和元年九月二十六日、厚生労働省は第二十四回地域医療構想に関するワーキンググループにおいて、再編統合の必要性について特に議論が必要な全国四百二十四の公立病院及び公的病院(以下「再検証対象医療機関」という。)の病院名を公表した。再検証対象医療機関とされた医療機関は、地域医療構想の実現に向けた医療機能と病床数を念頭に置き、横断的に相対的な基準を設定したうえで、診療実績が特に少なく、医療機関が近傍にあるといった項目により、抽出された。
しかしながら、公立病院を管理する自治体は住民や地方議会の理解を得て新公立病院改革プランを策定しているにもかかわらず、そのような手順を踏まず唐突な病院名公表によって、地域医療構想への国と地方の足並みに乱れを生じさせることとなった。
また、平成二十九年三月末現在全国八百九十六の脳死提供許可施設のうち、体制が整っている施設は四百三十五施設、提供実施施設は百九十四施設に留まる。臓器移植体制や実績のない病院が多数存在するだけでなく、再検証対象医療機関に臓器提供の体制が整っている病院が含まれているなど、地域医療構想が臓器移植体制に与える影響への検証が不十分である。
以上を踏まえ、次の事項について質問する。
一 令和元年十月四日、地域医療確保に関する国と地方の協議の場において、地方三団体より再編統合の推進手法が適切ではないなどと指摘されたが、出席者の指摘について政府の見解を問う。
二 公立病院のあり方については、既に総務省の新公立病院改革ガイドラインにより、各自治体で住民や地方議会の理解を得て新公立病院改革プランによる改革が進められているが、具体的にどのような連携をとり、改革と再検証の整合性を取るのか、政府の見解を問う。
三 本年二月二十四日付けの産経新聞及び同二月二十八日付けの毎日新聞によると、脳死臓器提供について、臓器移植体制が整っておらず提供を断念する事例が十三件あり、移植を待機して死亡した患者数は平成三十一年一月末で六千三百十七名(心臓、肺、肝臓及び腎臓)となる。臓器提供の意思表示確認は、臓器提供ができない施設に搬送された場合実施されないと聞くが、地域医療と臓器移植体制の現状について、課題を認識しているか。また、臓器提供事例は偏在し、二十年間の五百八十四人の提供事例のうち、二割が十二施設に集中していると聞く。地域医療構想において、意思表示が活かせない臓器移植体制の地域間格差について、どのように解消するのか、政府の見解を問う。
四 院内体制整備事業により、選択肢提示や意思表示確認や、脳死判定と臓器提供ができる環境が整備されている。事業実施施設は平成二十五年から延べ二百九十施設となっているが、事業施設数と比較して臓器提供件数が伸びていない現状を踏まえ、臓器提供件数が増えるように事業手法を見直すべきではないか、政府の見解を問う。また、移植施設では人員負担が課題とされているが、厚生労働省の進める移植施設の負担軽減対策には人員に関してどのようなものがあるか。その内容、成果を示されたい。
五 地域医療構想において、再検証対象医療機関に臓器移植体制を整えた病院が少なくとも兵庫県で二施設含まれている。臓器移植体制への影響はどのように考えているか、政府の見解を問う。
六 日本腎臓学会の慢性腎臓病の診療ガイドラインによると、臓器移植は人工透析と比較してQOL(クオリティ・オブ・ライフ)や医療経済的利点があり、各患者へ腎移植というオプションの提示を行う必要があるとしている。人工透析の時間的制約、様々な生活の制限、高額な公的助成も踏まえれば、地域医療構想において、脳死臓器提供への重点支援が必要と考えるが、政府の見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「出席者の指摘」の意味するところが必ずしも明らかではないが、令和元年十月四日に開催された地域医療確保に関する国と地方の協議の場においては、国として説明責任を果たしていただきたい等の意見があり、このような意見を踏まえて、厚生労働省において、地方自治体等との意見交換等を通じて御指摘の「再検証対象医療機関」の公表の趣旨等について丁寧な説明を行っている。
二について
「新公立病院改革ガイドライン」(平成二十七年三月三十一日付け総財準第五十九号総務省自治財政局長通知)第二の一において、「新改革プランは、地域医療構想と整合的であることが求められているものである」とされているとおり、新公立病院改革プランによる公立病院の改革と地域医療構想の実現に向けた取組は、地域医療構想調整会議における議論等を通じて、整合性を図りつつ行われる必要があると考えている。
三について
お尋ねの「地域医療構想において、意思表示が活かせない臓器移植体制の地域間格差について、どのように解消するのか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、脳死した者からの臓器提供については、当面、大学附属病院、救命救急センター等の救急医療等の関連分野において高度な医療を行うことのできる施設であって、臓器摘出の場を提供する等のために必要な体制や適正な脳死判定を行う体制等が確保されているものに限定して行うこととしており、できる限り患者や家族の臓器提供の意思が尊重されるためには、このような施設が地域間で偏在がないよう配置されることが必要であると考えている。このため、厚生労働省においては、院内体制整備支援事業を通じて、各施設における脳死判定時に必要となるマニュアルの整備等を図っているところである。
四について
院内体制整備支援事業においては、各施設の臓器提供に関する体制整備の状況に応じ、各施設における脳死判定時に必要となるマニュアルの整備、臓器提供時の各種検査、摘出手術等のシミュレーションの実施、研修会の開催等を支援しており、脳死下における臓器提供数は、平成二十五年度は五十三件であったところ、平成三十年度には七十件まで増加している。同事業の内容については、同事業を実施した施設からの意見も踏まえ、毎年度検討を行い、当該検討結果を同事業の内容に反映させているところである。
また、移植実施施設における医師等の負担軽減対策については、厚生労働科学研究費補助金により、臓器提供者の評価や管理に関するマニュアルの作成、移植実施施設間での手術器材の共有、手術器材の搬送の外部委託等について研究を実施しているところである。
五について
御指摘の「再検証対象医療機関」として公表された医療機関の今後の医療機能の在り方については、令和元年九月二十七日に厚生労働省医政局が公表した資料において示されているとおり、「今回の分析だけでは判断しえない診療領域や地域の実情に関する知見も補いながら、地域医療構想調整会議の議論を活性化し議論を尽くして頂」くこととしている。そのため、臓器提供体制への影響にも配慮した形で地域医療構想調整会議等において議論が進められていくものと考えている。
六について
御指摘の「地域医療構想において、脳死臓器提供への重点支援が必要」の意味するところが必ずしも明らかではないが、脳死下での臓器提供が実施される体制を確保するための支援については、三について及び四についてでお答えしたとおりである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。