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埼玉高速鉄道線の延伸に関する質問主意書

衆議院 第219回 第55号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4検討してまいりたい ×1個別の事案 ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2025年11月10日
内閣転送 2025年11月17日
答弁書受領日
2025年11月21日
提出から11日
答弁の項目数
6
質問 2,402字/答弁 1,829字

質問本文

埼玉高速鉄道線は、東京地下鉄南北線と一体で「地下鉄七号線」を構成し、直通先の各線を介して、東京都心部のみならず、東海道新幹線新横浜駅などの神奈川県内の主要駅まで直結する、利便性の高い路線である。その上、現在、直通先の東京地下鉄南北線の分岐線として、東京国際空港(羽田空港)にアクセスする京浜急行電鉄のターミナルで、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅までの路線の建設が進められており、同鉄道線の更なる利便性の向上が見込まれている。

これに加えて、埼玉高速鉄道線そのものについても、平成二十八年四月の国土交通省交通政策審議会答申第百九十八号(以下「平成二十八年答申」という。)において、浦和美園〜岩槻〜蓮田間の延伸が「地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクト」の一つに位置付けられている。現在、埼玉県及びさいたま市は、このうち浦和美園〜岩槻間を先行整備区間と位置付け、都市鉄道等利便増進法の速達性向上事業の活用による延伸の早期実現を目指している。

さいたま市によれば、先行整備区間の延伸については、令和六年度の検討状況を踏まえ試算した結果、中間駅周辺まちづくり事業の規模拡大や工期短縮などにより、費用便益比(B/C)が一を超える目途が立ってきているとのことであり、埼玉高速鉄道線の延伸に対する地域の期待がいよいよ高まっている。

一方、都市鉄道の整備について、令和六年六月に国土交通省「今後の都市鉄道整備の促進策のあり方に関する検討会」がまとめた報告書(以下「検討会報告書」という。)は、高速性、大量性、定時性に優れる都市鉄道が我が国の都市における社会経済の諸活動を支える重要なインフラであり、鉄道が他の交通機関と比較してエネルギー効率が高く、脱炭素社会の実現にも資する一方、コロナ禍の影響と中長期的な人口減少による今後の輸送需要見込みとが相まって、鉄道事業者が大規模な設備投資に積極的に取り組むことが困難な状況であることを指摘している。

検討会報告書では、今後の都市鉄道整備の費用負担の在り方に関する方向性として、運賃を原資とした鉄道事業者による負担を基本としつつ、引き続き国や地方公共団体が各種補助制度等を通じて支援を行うことや、開発利益を還元する観点からより広い受益者に費用負担を求めることが示されている。すなわち、埼玉高速鉄道線の早期延伸には、財政的な支援に加え、費用負担に関する制度設計など、都市鉄道整備に対する国の取組が極めて重要になっている。

これに関連し、次の事項について質問する。

一 埼玉高速鉄道線の延伸は、東京都心部への速達性の向上や埼玉県中央部の鉄道空白地域の解消を通じた東京圏の鉄道ネットワークの強化、災害等による平行路線の遅延時における代替路線機能の充実はもちろんのこと、沿線地域のまちづくりの促進を通じた成長発展、さらには環境負荷の低減等に資する社会的意義の大きい事業であり、国としても早期事業化に向けた取組を行う必要性が高いと考えられるが、政府の認識如何。

二 埼玉県及びさいたま市は、平成二十八年答申において埼玉高速鉄道線の延伸の課題として事業性が挙げられたことを踏まえ、住民、行政、大学等の参画・連携・協働により浦和美園駅、中間駅、岩槻駅の周辺地区ごとにまちづくりの方策を検討するなど、事業性の向上のための取組を進めており、その結果、令和六年度までにB/Cが一を超える目処が立つに至っている。また、直近では令和七年四月に、各種取組の進展を踏まえ、大野埼玉県知事及び清水さいたま市長が、中野国土交通大臣に対し、「埼玉高速鉄道(地下鉄七号線)延伸の早期実現に向けた支援に係る要望」を提出した。これらの取組及び要望に対する政府の見解如何。

三 平成二十八年答申では、おおむね二〇三〇(令和十二)年頃の東京圏の都市鉄道ネットワークを念頭に置くとする一方で、平成十二年一月の運輸省運輸政策審議会答申第十八号以前の答申と異なり、各路線のプロジェクト効果の発現時期が示されていない。この点については、鉄道事業における需給調整規制の撤廃等に伴い、そのような発現時期を国の審議会が決定することが制度にそぐわなくなったとの議論を踏まえたと説明されている。しかしながら、国として鉄道ネットワーク構想を提示し、かつ、これが各地のまちづくりを通じて都市政策や国土政策にも直結する以上、沿線自治体、鉄道事業者等の調整に全てを委ねるのではなく、国が調整の進展に応じて目標時期を設定するなど、整備に向けて、より積極的な関与を行うことが国として在るべき姿勢と考えるが、政府の見解如何。

四 埼玉高速鉄道線の延伸を確実かつ早期に実現するためには、検討会報告書にあるとおり、鉄道事業者による大規模な設備投資が困難となっている現状を踏まえ、事業費の安定的な確保等、都市鉄道整備に対する国の積極的な取組が重要となっている。今後、政府は、検討会報告書を受けて検討を行った「都市鉄道整備の開発利益の還元策等に関する検討会」の取りまとめ(令和七年六月)の実践も含め、埼玉高速鉄道線の延伸等の都市鉄道の整備の促進策として、いつまでに、どのような措置を講じようとしているか、方針を示されたい。

五 B/Cを算出する上での社会的割引率が実態との乖離が大きく、改善の余地があると考えるが如何。また、そのような乖離を含め、これまで都市鉄道等利便増進法が自治体の事業実施要請に基づく事業が一例もなかった要因と利活用されるために改善が必要と考えられるが如何。

六 埼玉高速鉄道から認可申請がなされた後の事業手続の流れ、認可までの想定される期間はどの様に考えているか。認可申請を受けた場合、法令に則り、予算が確保されていくものと理解しているが、令和八年度に予算確保に向けた鉄道局としての取組状況は如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねについては、令和七年三月二十一日の参議院予算委員会において、中野国土交通大臣(当時)が「埼玉高速鉄道線の延伸について、平成二十八年の交通政策審議会の答申においては、埼玉県東部と都心部とのアクセス利便性の向上が期待できる一方で事業性に課題があるため、事業性の確保に必要な需要の創出につながる沿線開発等を着実に進めた上で事業計画について検討を進めることが指摘をされております。このため、現在、浦和美園−岩槻間の延伸について、さいたま市を中心とした関係者間において検討がなされるというふうに承知をしております。」と答弁したとおりである。

二について

国土交通省としては、御指摘の「取組」が関係地方公共団体等において行われていることは承知しており、御指摘の「都市鉄道等利便増進法の速達性向上事業の活用」による「埼玉高速鉄道線」の「延伸の早期実現」に当たっては、関係地方公共団体等において、昨今の物価の高騰等の影響も考慮しつつ、需要の見通し、収支採算性等の事業計画の詳細について慎重に検討することが重要であると考えている。

三について

御指摘の「全てを委ねる」の意味するところが必ずしも明らかではないが、個別の鉄道路線等の整備をできるだけ早期に実現するには、関係地方公共団体等において、当該整備に係る課題の解決を進めることが重要であると考えており、国土交通省としては、当該整備について、関係地方公共団体等における検討状況を踏まえつつ、制度面及び技術面の観点から必要な助言や協力を行っているところである。

四について

御指摘の「都市鉄道等利便増進法の速達性向上事業の活用」による「埼玉高速鉄道線の延伸」に係るお尋ねの「方針」については、一義的には関係地方公共団体等において適切に検討されるべきものであると考えているが、国土交通省としては、当該延伸を含む個別の鉄道路線等の整備について、関係地方公共団体等における検討状況を踏まえつつ、制度面及び技術面の観点から必要な助言や協力を行っているところである。

五について

御指摘の「実態との乖離が大きく」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、鉄道事業の費用便益分析において用いられる社会的割引率については、「鉄道プロジェクトの評価手法マニュアル(二千十二年改訂版)」(平成二十四年七月国土交通省鉄道局作成。以下「マニュアル」という。)において四パーセントに設定することとしているところ、令和五年九月の「公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針(共通編)」(平成十六年二月国土交通省策定)の改定において、社会的割引率について、近年の国債の実質利回りを踏まえて、一パーセント及び二パーセントに設定した場合についても参考として記載することができるとしたことを受け、令和七年三月にマニュアルについても同様の見直しを行った。また、都市鉄道等利便増進法(平成十七年法律第四十一号。以下「法」という。)第十一条第一項の規定による地方公共団体から鉄道事業者等(同項に規定する鉄道事業者等をいう。以下同じ。)に対する速達性向上事業(法第二条第七号に規定する速達性向上事業をいう。以下同じ。)の実施の要請(以下「事業実施要請」という。)は、速達性向上事業が鉄道事業者等の発意に期待していては十分な進展が望めない状況において、地方公共団体も速達性向上事業を発意することができるようにするためのものであり、これまで事業実施要請を活用した実績がないのは、そのような状況に至らなかったからであると承知しており、事業実施要請の制度や運用の改善が必要とは考えていない。

六について

御指摘の「認可申請」及び「事業手続」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「流れ」については、速達性向上事業の実施に当たっては、法第四条第四項及び第五条第四項の規定に基づく認定を受けることが必要であり、これらの認定に要する期間は個別具体的な状況によって異なるものであることから、お尋ねの「期間」について一概にお答えすることは困難である。また、御指摘の「令和八年度に予算確保に向けた鉄道局としての取組状況」の意味するところが必ずしも明らかではないが、仮に令和八年度における国土交通省鉄道局としての取組についてのお尋ねであれば、関係地方公共団体等における検討状況を踏まえつつ、必要に応じて対応を検討してまいりたいと考えている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×4検討してまいりたい ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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