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厚生年金ホームの入居料の大幅値上げと私信の不当取扱い等に関する質問主意書

衆議院 第64回 第1号

提出者
衆議院
提出日
1970年12月7日
内閣転送 1970年12月9日
答弁書受領日
1970年12月15日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 1,217字/答弁 714字

質問本文

衆議院議長 ※(注)田 中 殿

厚生年金ホームの入居料の大幅値上げと私信の不当取扱い等に関する質問主意書

昭和四十五年十一月十一日物価問題等に関する特別委員会において、武部文委員の質問に関連し、その後、福島県における老人ホームにおいても不当行為が行なわれていることが発見されたので、次の事項につき質問したい。

一 入居料の値上げについて

本年度における政府の物価政策は、昨年比四・八パーセントに押えるとの政策を公表し、最近に至り、七パーセント以内に押える方針に改めた。しかるに厚生団所管の老人ホームの入居料は本年十月一日より月額二千七百五十円という二十パーセント以上の大幅値上げを断行している。

老人ホームの入居料は昭和三十九年頃より毎年値上げされ、今日に及んでいるが、一昨年までは月額一千円以内の値上げであり、昨年初めて一千円台を超過する値上げが行なわれた。

本年の値上げは全く非常識であるので、これを昭和三十九年度における値上げのごとく、再検討の上適当な額に引下げる考えはないかどうか。

二 所長の老人に対する態度について

今回の入居料値上げの際、ホームに収容されている老人を集め、所長が理由の説明を行ない、その了解を得ることに努めてきたと思うが、長野市における老人ホームの場合には、所長は「この値上げに不服の者は出て行つて頂くより致し方がない」などと発言した事実がある。

物質的にも、精神的にも、恵まれない孤独な老人に対し、このような発言をする所長は、平素から、そのような官僚的な態度であることが伺われるように思う。これに対しては「厳重注意」などの措置ではなく、もつと厳重な措置をとるべきだと思う。次項の件ともあわせて考慮の上御回答願いたい。

三 私信に対する所長の取扱いについて

冒頭の委員会において広島の老人ホームから、長野の老人ホームの友の会宛に発信された私信が著しく遅延して本人に手渡され、その間開封された点(朝日新聞記者に対して所長が語つている)に関して質問があり、再調査を厚生団の太宰理事長が口約された。

しかるに福島の老人ホームからの連絡によると同ホームにおいても次のことが発生している。

イ 長野の老人ホームの者から福島の老人ホームの者に発送した十月十日付の速達の手紙一通が十一月五日午前九時に所長を通じて渡されている。

ロ また同様の十月十七日付の親展の手紙と同封の新聞切抜きも十一月五日に所長から渡されている。

ハ その他函館の老人ホームから五通、広島の老人ホームから三通、熱海の老人ホームから四通の手紙が十月中に発送されているが、これら十二通の手紙は長野の老人ホームからの二通を含めて、全部が十一月五日午前九時に、収容老人との懇談会の席上において渡されている。

このような行為は憲法違反であり、所長のやるべき行為ではない。

以上の各項につき調査の上当局の考えを含め、すみやかに御回答願いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 厚生年金老人ホームは、老人福祉法による老人福祉施設(養護老人ホーム等)ではなく、いわゆる有料老人ホームであつて、その利用料金について本年十月一日に行なつた改定は、運営に要する費用および他の有料老人ホームの利用料金との均衡を勘案して行なつたものであるから、止むを得ないものと考えている。

なお、一部地区では、当初入居者からの反対もあつたが、話合いを重ねた結果、十一月には全入居者から改定料金が納入され、その後円滑な運営が行なわれており、料金を引下げさせる考えはない。

二 今回の利用料金改定に当たり、入居者の了解を求める際に、長野厚生年金老人ホームの所長に不穏当な言動があつたとのことについては、財団法人厚生団において本年十一月十二日職員を派遣し、所長に対し、言動および態度について厳重な注意を行なつたところ、所長も深く反省しその後入居者に対し積極的に対話を行なう等人間関係の回復に懸命の努力をしており、現在では従来と異なり運営も円滑に行なわれているとのことである。

なお、厚生団に対しては、今後このようなことが起こらないよう一層厳重な指導監督を行なつてまいりたい。

三 厚生年金老人ホームにおける私信の取扱いについて再調査を行なつた結果、私信の開封についてはその事実はないが、著しく遅延して手渡されたことについては事実であつた。長野厚生年金老人ホームおよび福島厚生年金老人ホームの各所長に対しては、厚生団理事長から、今後このようなことのないよう厳重注意を行なつたところであるが、なお厚生省からも、厚生団に対して厳重な注意を行なつた次第である。今後再びこのようなことが起こらないよう指導監督を強化してまいりたい。

右答弁する。

衆議院の原文

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