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北陸機械倒産による労使紛争と、北陸機械と丸紅との関係に関する質問主意書

衆議院 第77回 第2号

提出者
衆議院
提出日
1976年3月1日
内閣転送 1976年3月3日
答弁書受領日
1976年3月23日
提出から22日
答弁の項目数
5
質問 808字/答弁 1,060字

質問本文

衆議院議長 前尾繁三郎 殿

北陸機械倒産による労使紛争と、北陸機械と丸紅との関係に関する質問主意書

石川県金沢市観音堂町イ四五番地にある北陸機械工業株式会社(以下北陸機械という)の倒産による労使紛争と、北陸機械と丸紅株式会社(大阪市東区本町三ノ三、以下丸紅という)との関係について質問する。

一 昭和五〇年五月二〇日提出質問第二〇号で、北陸機械の倒産について質問し、答弁書の送付を受けたが、それから一年近くたつているが、従業員の未払労務債権一五億がいまだ支払われていないと聞いているが、その後の経過と現状について明らかにせよ。

二 この倒産について、政府は解決について努力すると答弁しているが、いかなる措置なり努力をしたか、具体的に明らかにせよ。

三 北陸機械の取締役に矢野茂男が倒産当時就任していたが、矢野は、丸紅の専務取締役をも兼ねている。特に大手商社の社会的責任が問題になつている時だけに、北陸機械と丸紅の関係を明らかにせよ。

四 未払労務債権があることは、労働基準法第二三条、第二四条の違反であるが、矢野は北陸機械の従業員に対し、当然その違反を追及されるべき役職にあると思うが、それについての見解を求める。併せて、矢野は丸紅の債権のみを確保していると聞いているが、それらの事実について明らかにせよ。

五 北陸機械で労働基準法違反を行い、丸紅の専務として、未払労務債権について責任を負わないことは、社会的にも問題があり、更に昭和四八年九月一八日の衆議院社会労働委員会での当時の加藤労働大臣の答弁からみれば、政府は労働基準法違反を行つた役員のいる企業について一切の援助などをしないという趣旨を述べているところからみて、当然丸紅はこれに該当すると思うが見解を示せ。

六 未払労務債権が一五億にのぼつている北陸機械の紛争解決について、今後いかなる方法で解決に努力されるか、労働省・通産省の具体案を示せ。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

北陸機械工業株式会社(以下「北陸機械」という。)に係る賃金不払の状況については、既に昭和五十年五月現在で同年四月分賃金の一部及び退職金の全部が未払である旨答弁したところであるが、その後四月分賃金は支払われたものの、同年五月から七月までの三箇月分の賃金及び退職金の全部が未払のまま、北陸機械は同年七月、金沢地方裁判所(以下「金沢地裁」という。)から破産を宣告されている。

このため、賃金不払の早期解決に努力してきた労働基準監督機関は、昭和五十年七月以降は北陸機械等の刑事責任を追及することとし、同年八月、労働基準法違反被疑事件として金沢地方検察庁に北陸機械等を送致するとともに、同年九月、金沢地裁及び破産管財人に対し賃金債権の早期弁済について文書をもつて要請したところである。

なお、破産管財人等関係者の努力により、昭和五十年十二月に賃金債権の一割相当額の配当がなされたと聞いている。

三について

丸紅株式会社(以下「丸紅」という。)は、昭和三十年八月に北陸機械の株式を取得し、その後北陸機械の増資に応じて持株数を増加し、現在二十九万九千四百株を保有しており、また、昭和三十二年頃より北陸機械が製作する織機を販売の目的で購入していたと聞いている。

なお、昭和三十年に、当時丸紅の社長であつた市川忍氏が北陸機械の非常勤取締役に就任したが、昭和四十七年に同職を退任し、同年五月から丸紅の専務取締役である矢野茂男氏(以下「矢野氏」という。)が北陸機械の非常勤取締役になつていると聞いている。

四について

矢野氏は北陸機械の代表権を有する取締役ではなく、かつ、同社の賃金の支払業務を担当する役職にあつた者ではないので、労働基準法上の使用者としての責任を追及し得ない立場にあつたと考えている。

また、矢野氏が丸紅の債権のみを確保しているということは聞いていない。

五について

労働基準監督機関においては、労働基準法等に違反する一定の事案について関係行政機関との間で相互通報を行うこととし、それぞれ監督指導上の参考とすることとしているが、丸紅は北陸機械に係る賃金不払について労働基準法上の使用者としての責任がないので、右の通報の対象とはならない。

六について

北陸機械に係る未払賃金の額は、現在約十三億三百万円であると承知しているが、破産管財人によつて現在破産手続がとられている段階であり、また、既に賃金債権の早期弁済について関係者に対し要請したところであるので、政府としてはこれを見守つてまいりたい。

右答弁する。

衆議院の原文

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