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身体障害者の新幹線など国鉄の利用に伴う施設等の改善に関する質問主意書
衆議院 第77回 第22号
質問本文
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
身体障害者の新幹線など国鉄の利用に伴う施設等の改善に関する質問主意書
身体障害者にとつて、国鉄の輸送機関を利用する際、多大の困難や不便を余儀なくされており、これらの施設等を安全で利用しやすいように改善せよという要求は切実なものとなつている。運輸省の「身体障害者等交通対策調査報告書」(昭和五十年三月)でも、鉄道のトラベル・バリアーとして、駅の階段の乗降、座席の確保、駅施設の案内、トイレ、荷物の置場所など一九項目の改善点が指摘されている。
ところが、現実には、障害者が一般の人と同様に自分の意志や自力で国鉄を利用するための施設の整備がほとんどなされていない。そのため「サービスの典型」と国鉄や政府がいう新幹線でさえ、こだま号の車両・停車駅の改善は全く放置され、国鉄が自慢しているひかり号ですら停車駅のエレベーターは業務用であつて、障害者は気軽に利用できないのが実態である。
しかも今日、障害者が、労働災害や交通事故、公害、薬害等によつて一層増加してきている状況を考えるならば、障害者の人権を守りその社会的活動を保障するために、国の施策の抜本的強化を図ることは急務と言わねばならない。
かかる立場から、国鉄の輸送機関、とりわけ新幹線の利用に関し、政府の基本姿勢並びに具体的改善策について質問する。
一 政府は、国会で「身障者の社会的活動は広がつており、国鉄の輸送上のサービスの改善ということに主力を置く」「身障者の利用度が高いところから重点的に整備していく計画を指導する」と繰り返し答弁しているが、今後身体障害者の対策をどう進めるのか、その方向、内容、計画を明らかにされたい。
二 新幹線の施設等の基本的対策について
(1) 身障者の新幹線利用に関し、どのような調査を行つてきたか、またどのような意見や要望が出されているか、具体的に明らかにされたい。
(2) こだま号に使用の車両及びこだま停車駅の設備改善については何ら対策がとられていないが、この現状でよいと考えるのか。
(3) 改善が必要なら、どのような方向で指導するのか。
(4) 必要がないとすればいかなる理由によるのか。
三 身体障害者の対策が遅れている要因の一つは、政府が障害者の意見や要望を積極的に取り入れる姿勢がなかつたことにある。今後どのように反映させていくのか、その保障について具体的に示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び三について
身体障害者が国鉄を利用しやすいようにするための施設の整備及びサービスの改善については、昭和四十八年以来運輸省鉄道監督局におかて「身体障害者鉄道輸送対策懇談会」を開催し身体障害者の代表、学識経験者等の意見を聞いて、
(1) 目の不自由な身体障害者のためには誘導ブロックの整備、点字運賃表の整備、自動券売機への点字テープのはり付け等の対策
(2) 車椅子を利用する身体障害者のためには改札口の拡大、業務用エレベーターの活用、駅構内便所の改良、車両の改良等の対策を、身体障害者の利用状況を勘案し、また、駅所在の地方公共団体における身体障害者のための施設の整備と相まつて進めるよう指導している。
なお、国鉄は、現在極度に窮迫した財政状態にあり、これが対策を進める上での制約となる面もあるが、政府としては、今後とも、前記懇談会等を通じて身体障害者の意見や要望を十分は握し、可能な限りこれを反映させるよう国鉄を指導していきたいと考えている。
二について
(1) 身体障害者の国鉄等の交通施設の利用状況、利用上の要望等については、昭和四十九年度から調査を進めているが、身体障害者の新幹線の利用について特にとり出して調査を実施したことはない。なお、身体障害者の新幹線の利用状況、身体障害者のための施設の整備状況等については国鉄を通じては握しているところである。
新幹線の利用に関しては、身体障害者から、車両については室内の入口の改良、便所の改良等の意見、要望が、駅設備については便所、エレベーター等の設置、誘導ブロックの整備等の意見、要望が出されている。
(2)から(4)まで 新幹線に関する身体障害者のための駅設備については、誘導ブロックの整備十五駅、便所の改良等十三駅、業務用エレベーターの活用八駅、改札口の拡大五駅等その整備・改善を進めており、また、車両についても昭和五十年三月からひかり号の七号車を改良し、身体障害者のための優先席を設けて改善を図つてきたところであるが、その整備状況も決して十分とはいえない段階にあるので、今後とも利用状況を勘案しつつ、身体障害者の要望に沿つて改善に努めていきたい。
なお、当面は、ひかり号停車駅の駅設備について充実を図ることとし、その利用状況をみながらこだま号停車駅について逐次改善を進めるよう指導する考えである。
右答弁する。
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