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食品衛生監視行政に関する質問主意書

衆議院 第87回 第21号

提出者
衆議院
提出日
1979年4月11日
内閣転送 1979年4月14日
答弁書受領日
1979年4月20日
提出から9日
答弁の項目数
6
質問 795字/答弁 1,938字

質問本文

衆議院議長 ※(注)尾弘吉 殿

食品衛生監視行政に関する質問主意書

昭和五十三年四月二十日、第八十四回国会衆議院農林水産委員会において、農薬行政の基本問題について政府当局の見解をただしたが、残留農薬の監視行政等についていささか納得できない点があるので、改めて次の事項について質問する。

一 食品衛生監視体制の問題について

1 食品衛生監視員の都道府県別配置状況(専任、兼任別)を明らかにされたい。

2 食品衛生監視員の職務内容を明らかにされたい。

3 一施設に対し年間最高何回、最低何回監視するのか。

4 監視対象になる食品関係営業の施設数を都道府県別に明らかにされたい。

二 農作物の残留農薬の監視状況について

1 農作物の残留農薬の検査の実態(試料の収去場所及び検査場所)並びに検査回数(年平均)を明らかにされたい。

2 試料抜き取りから残留農薬の検査、報告書作成提出までの所要日数を明らかにされたい。

3 農作物残留農薬の検査報告は年間何回位行われているか。

4 検査の結果合格、不合格の実態及び不合格の場合の処置について明らかにされたい。

5 残留農薬の検査対象となる主な農作物名を明らかにされたい。

三 食品衛生法第七条に基づく農薬の残留基準について

1 残留基準についての具体的な説明を求める。

2 残留基準と複数の毒性の相乗作用及び慢性中毒との関係を明らかにされたい。

四 農薬取締法制定以後の農薬事故について、年次別死亡者数(散布中、誤用、自他殺)及び年次別中毒者数を明らかにされたい。

五 過去三十年間における奇形児の出生及び後期死産率(ガン、精薄児を含む。)を明らかにされたい。

六 べーチェット病について

1 厚生省べーチェット調査研究班の調査結果(五十二年度)を明らかにされたい。

2 べーチェット病患者数、患者の分布状況、失明者の比率を明示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

1 都道府県及び保健所を設置する市(特別区を含む。)が置いている食品衛生監視員の都道府県別の数は、昭和五十二年末現在において別表第一の第二欄のとおりである。

2 食品衛生監視員の職務は、食品衛生法第十九条第一項に定められているとおり、同法第十七条第一項に規定する営業施設等の臨検検査及び食品等の収去の職権の行使並びに食品衛生に関する指導に従事することである。

3 飲食店その他の営業等の施設については、食品衛生法施行令第三条において営業等の施設の種類ごとに監視又は指導の回数の基準が定められている。

4 食品関係営業等の都道府県別の施設数は、昭和五十二年末現在において別表第一の第三欄のとおりである。

二について

1 食品としての農作物が農薬の残留基準に適合しているかどうかを判定する試験を行うために当該農作物を収去する場所は、主に市場、販売業者の店舗であり、また、試験が行われる場所は、都道府県等の衛生研究所等である。

当該試験の実施状況については、厚生省が承知している資料によれば、昭和四十八年度から五十年度までの試験件数は次のとおりである。

昭和

四十八年度

一、〇一五件

同

四十九年度

九二一件

同

五十年度

九〇五件

2 試料抜き取りから試験終了までの所要日数は、試験の対象物及び試験の対象となる農薬の種類、試験件数等試験施設における業務の状況によつて異なり、厚生省が承知しているところでは、おおむね一〇日から四か月となつている。

3 農薬の残留基準を含め、食品が食品衛生法第七条第一項に基づく規格基準に適合するかどうかの試験の結果は、食品の種類ごとに、四半期ごとに国に報告を求めることとしているが、当該報告においては農薬の残留基準に関する試験結果について特に他と区別して報告を求める取扱いにはなつていない。

食品における農薬の残留に関する試験結果については、必要に応じ、当該試験を行つた都道府県等から国に対し報告が行われ、また国からも報告を求めており、その件数は1において述べたとおりである。

4 1において述べた昭和四十八年度から五十年度までの試験の結果については、その約九九パーセントが基準に適合している。

基準に適合していない農作物については、食品衛生法第二十二条の規定に基づき、必要に応じ、廃棄、回収等の措置を講じさせることとしているほか、原因を調査した結果、農薬の使用実態に問題がある場合には、その生産地及び生産農家に対し、農薬安全使用基準にのつとつて適正な使用が確保されるよう、指導の徹底を図ることとしている。

5 農薬の残留に関し食品衛生法の規定に基づく検査の対象となる農作物は、同法第七条第一項の規定に基づき農薬の残留基準が定められている米、きゆうり、キャベツ等五三品目である。

三について

1 食品における農薬の残留基準は、急性及び慢性毒性試験の結果、次世代に及ぼす影響に関する試験の結果等の毒性学的資料から算出された人体許容一日摂取量等を基に、食品衛生調査会の意見を聴いて設定している。

2 食品における農薬の残留基準は、他の農薬との相乗作用、慢性毒性等を配慮し、動物実験の結果に十分な安全率を見込んで設定している。

四について

農薬事故に係る年次別の死亡者数及び中毒者数については、別表第二のとおりである。

五について

奇形児の出生については各種の調査があるが、観察の時期、期間又は精度、奇形の定義等に違いがあることから調査によつて差があり、奇形児の出生頻度の正確なは握は学問的にも困難な状況にある。

後期死産の推移は、別表第三のとおりである。

六について

1 ベーチェット病の調査研究は、昭和四十七年度以降、特定疾患べーチェット病調査研究班において継続されており、昭和五十二年度の研究結果については、「昭和五十二年度研究業績」として公表されている。研究の重点は、本疾患の原因究明、治療法の改良に置かれており、原因究明については、細菌若しくはウイルス、免疫異常又は代謝異常との関連、発症に関連する宿主の素因の問題、あるいは、化学物質の関与の有無など、多角的な研究が進められているが未だ結論は得られていない。

2 「昭和五十一年度研究業績」によれば、全国のべーチェット病患者数は、約一万一、〇〇〇人と推定される。患者ほ全国的に分布しているが、やや北日本に多い傾向がうかがわれる。

眼症状を合併する患者は全体の約七〇パーセントであり、そのうち失明者(視力〇・〇一以下の患者)は約三〇パーセントとされている。

右答弁する。

別表第一

食品衛生監視員数及び食品関係営業等施設数

別表第二

農薬事故死亡・中毒者数

別表第三

後期死産の推移

衆議院の原文

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