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輸入食品の安全検査に関する質問主意書

衆議院 第116回 第18号

提出者
衆議院
提出日
1989年12月13日
内閣転送 1989年12月16日
答弁書受領日
1989年12月22日
提出から9日
答弁の項目数
6
質問 1,200字/答弁 786字

質問本文

衆議院議長 田村 元 殿

輸入食品の安全検査に関する質問主意書

国民の生命と健康にとって、毎日摂取する食品の安全確保の重要性はいうまでもない。とりわけ、この十年で輸入食品の件数が倍増して六十五万五千件になり、我が国の食糧需要量の約半分にもなっているもとで、その安全確保はすべての国民の強い願いである。アメリカの対日圧力によって、農産物の輸入自由化が進められ、そのうえ輸入された食品の監視が極めて不十分な状態にあるため、国民の不安はつのらざるをえない。

私は、過日、東京検疫所を訪れ、輸入食品の安全検査について調査を行った。その調査の結果、輸入食品の安全検査の抜本的な強化が急務であることが、改めて明らかになった。

輸入食品の安全検査を行う食品衛生監視員は、全国で八九名しかいない。東京検疫所が扱う件数は、一九八四年から八八年の五年間に約九万二千件から十四万件へと五〇%以上も増えている。ところが、監視員の数はこの十年で十名から十二名になったに過ぎない。この人数で一日で七百件の書類審査を行うわけであるから、臨検や試験検査が十分に行えるはずがない。

よって、次の事項について質問する。

一 衛生監視員の抜本的な増員について

1 輸入食品の安全検査体制をさらに強化することを政府の消費者行政の重点的急務とすべきと考えるが、政府の見解を伺いたい。

2 東京検疫所では少なくとも四十名の人員をとの要望が出されている。国民の生命と健康を守るのは国の責任である。来年度予算で全国の食品衛生監視員の数を大幅に増やすべきだと考えるが、どうか。

3 輸入食品が増大するもとで、監視体制の強化のための中・長期計画を作成すべきではないか。

4 いまのように、書類審査を基本にしていては国民の不安は解消しない。安全検査をより確かなものとするためには、監視員を増やし行政による臨検検査、試験検査の比重を高めることが必要であると考えるが、どうか。

5 東京検疫所では事前相談の窓口をつくっているが、相談に当たるのは監視員である。監視業務以外には政府の責任で別途人員を配置し、監視員が自らの業務に専念できるようにすべきではないか。

二 残留農薬の安全検査について

1 政府はここ数年、残留農薬の基準作成のための実態調査の予算を計上してきた。この調査の内容、現在までの調査結果について明らかにされたい。

2 ポスト・ハーベストの残留基準の設定に当たって、現在の農薬残留基準が緩和されることは許されない。収穫後農薬の残留基準作成は、日本の農業生産や食生活の実績と伝統を踏まえ、自主的に行うべきではないか。

3 検疫所の検査機器の性能を高めるべきである。国民の不安にこたえる意味からも、すべての検疫所に、いま基準がない農薬についても検査できる機器をそろえ、研究を進めるとともに、その結果を公表するべきだと考えるが、どうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1、2及び3について

輸入食品の安全対策の推進は、極めて重要な課題と考えており、従来から、検疫所における食品衛生監視員の増員等輸入食品監視体制の強化を図ってきたところであるが、平成元年十二月八日の第二十二回消費者保護会議の決定をも踏まえ、今後とも監視体制の一層の充実に努めてまいりたい。

なお、御指摘の中・長期計画の作成までは当面考えていない。

一の4について

検疫所においては過去の違反事例等を勘案し、必要に応じ各種の検査を実施しているところであるが、今後とも、食品衛生監視員の増員、高度検査機器等の整備等、検査体制の充実に努力してまいりたい。

一の5について

食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)違反の食品等の輸入を未然に防止し、円滑な輸入を確保するための事前相談については、専門的知識を要することから、経験豊かな食品衛生監視員が中心となって行う必要があると考えているが、相談業務を含めた輸入食品監視体制について、今後とも充実に努力してまいりたい。

二の1について

昭和六十年度から、残留農薬基準の設定のための国内農産物の残留実態調査、分析法の検討等を実施してきており、今後、逐次残留農薬基準を設定していくこととしている。

二の2について

輸入農産物に使用される収穫後使用(ポストハーベスト)農薬の残留については、平成元年度から、輸入時の農産物及び市場流通段階における加工食品について残留実態調査を行うとともに、安全性に関する情報等を収集しており、関係国と協議の上、安全性確保の観点から、その基準を設定していくこととしている。

二の3について

検疫所における検査を充実するため、従来から、ガスクロマトグラフ質量分析計等の高度検査機器の整備を図っており、今後ともその整備に努力してまいりたい。また、必要に応じて、違反事例等の検査結果を公表することとしている。

衆議院の原文

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