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米に関する質問主意書
衆議院 第101回 第20号
質問本文
衆議院議長 ※(注)永健司 殿
米に関する質問主意書
米は日本古来からの主食である。食の安定と安全は、生命にかかわる国政の根幹である。日本の倫理・習慣・文化は米によつてはぐくまれてきた。米こそ日本人の民族の尊厳をかけた食糧である。
ところが、減反政策下、十七年ぶりに緊急輸入するという異常な事態を迎えたのである。食糧安全保障を国の最高政策と掲げてきただけに、農業関係者は言うに及ばず国民に与える影響ははかり知れないものがある。
従つて次の事項について質問する。
一 臭化メチル等のくん蒸剤により処理された五十三年産米に含まれる臭素による人体への影響を考慮し、その安全性の見地から、約二十万トン(昭和五十九年五月現在)在庫されている米について今後どのように処理する考えか。
また、既に売却された六十万トン(昭和五十八年十一月から五十九年五月)についてどう対応するのか。
二 現在約二百六十二万トンを低温貯蔵し、約千二百万トンを常温貯蔵の体制をとつているが、今後の常温貯蔵方式での安全性を国民に明確にする必要があると考えるがどうか。
三 米の安全性について、消費拡大という立場から消費者への十分な対応が必要と思うがどう理解を得る考えか。
四 六月一日、政府は韓国からの食用米の緊急輸入を発表したが、韓国の保管倉庫は、今回問題となつている常温倉庫がほとんどで化学物質によるくん蒸処理が考えられるが、安全性についてはどうか。
五 稲作は天候による影響をぬきにして語れない産業である。四年間の不作、そして今年も東北地方、北陸地方を中心に不作が予想されている。ここ二年連続十万トンの持ち越しでは、あまりにも心もとない。備蓄の重要性にかんがみ、適正な備蓄水準はどのくらいと考えるか。
また、今こそ単年度需給から長期的観点に立つた備蓄政策を確立すべきだと思うがどうか。
六 潜在生産量を千三百七十五万トンに考えて需給計画並びに水田再編対策を考えているが、減反政策等の影響で農民の耕作意欲が低下し、潜在生産量は大幅に低下していると考える。四年連続の不作は、単に気候条件だけでなく生産意欲の低下もあると考えられる。水田利用再編第三期対策の中途であるが、根本的な減反政策等を見直すべき時期にきていると思うがどうか。
七 衆参国会議員二百五十二名が加入し、「米」問題に真剣に取り組んできた「米消費拡大・純米酒推進議員連盟」は、昭和五十三年一月二十日の閣議了解事項でもある「清酒醸造に米を使用すること」を目標の一つに掲げてきた(そのためには醸造米の価格を他用途米に準じて行うことが必要であるが)。これは、耕作面積を確保して備蓄政策の一環とし、これがひいては潜在生産力を保持し食糧安全保障になるという考え方である。
これは実に重要だと思うが、政府の考えはどうか。
右質問する。
政府答弁書
一について
五十三年産米については、米についての臭素の暫定基準に適合するものであることを確認した上で売却すること等により対応することとしている。
二について
米を常温倉庫で保管するに当たつては、倉庫の通風換気を始めとする適切な管理を行い、病虫害の発生予防等に努めてきているところであるが、病虫害が発生し、又はそのおそれがある場合には必要なくん蒸を行うこととしている。今後、更に適切な管理等を行うことにより、一層の安全性の確保に配慮することとしたい。
三について
米の消費拡大を推進するに当たつては、米の安全性の確保に努めるとともに、今後ともあらゆる機会をとらえて米の安全性について消費者の理解が得られるよう努めてまいりたい。
四について
大韓民国から返還される米の安全性の確認については、万全を期することとしている。
五について
水田利用再編第三期対策(昭和五十九年度から昭和六十一年度まで)においては、現下の米の在庫状況等にかんがみ適正な在庫水準を確保するため、その期間中各年平均四十五万トンの計画的な在庫積増しを行うこととしている。
六について
米の生産力は、潜在的には依然として需要を大幅に上回つており、引き続き水田利用再編対策の推進を図る必要があると考えているが、水田利用再編第三期対策においては、五についてにおいて述べたような在庫積増しを行う等ゆとりある需給を確保することとしている。また、不良条件を克服し得る「たくましい稲づくり」を目指した新稲作運動等を展開しているところである。
今後とも、米の需給、作況等に応じた適切な需給計画の下に、弾力的に対策の推進に努めてまいる考えである。
七について
政府としては、昭和五十三年一月二十日付け閣議了解「農産物の総合的な自給力の強化と米需給均衡化対策について」に基づき、米の需給を均衡させつつ農産物の総合的な自給力の向上を図るため、水田利用再編対策を推進するとともに、米の消費拡大対策の一環として、清酒の製造における米の使用量の増加を図る等各般の施策を講じているところである。
右答弁する。
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