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沖縄の米軍基地に提供されている土地にかかる小作人の救済に関する質問
参議院 第104回 第8号
質問本文
沖縄の米軍基地に提供されている土地にかかる小作人の救済に関する質問主意書
米軍嘉手納基地内の嘉手納町字久得に所在する旧沖縄製糖株式会社所有(現在、沖縄土地住宅株式会社所有と思われる。)の土地は、明治初期尚王家所有の下に小作人が耕作を始め、明治の末期、尚王家より旧沖縄製糖株式会社に売却されたが、小作人の耕作は引き続き行われていたものである。
戦後、当該土地は、米軍に強制接収され、現在も引き続き、駐留軍用地として提供されている。このため、小作人は、永年にわたりこの土地を全く耕作することができず、加えて、戦後わが国で行われた農地解放の恩恵に浴することなく、さらに、土地所有者には賃借料が支払われているにもかかわらず、小作人には何らの補償もなされていないなど大きな不利益を蒙つている現実にある。
このような状況から、地元嘉手納町議会では、小作人の救済を要請する決議が採択され、小作人も那覇防衛施設局に陳情を繰り返すなどしているが、事態は全く進展していない。
よつて、政府の適正な措置を求めて、以下の質問を行うものであり、政府は、具体的かつ明確に答弁されたい。
一 本土においては、政府が、昭和二十五年七月に閣議決定した「駐留軍ノ用ニ供スル土地等ノ損失補償要綱」により、補償がなされていると思われるが、本要綱により、土地に関し、小作人、耕作権者等、所有権者以外の者に補償を行つた例はあるか。あるとすれば、要綱の適用条文、地主との配分割合等補償の実態を明らかにされたい。
また、ないとすれば、なぜ本要綱の適用が小作人等にできなかつたか、その理由を明らかにされたい。
二 右要綱は、当然沖縄にも適用されるものと考えるが、どうか。
適用されるとすれば、これまでの適用の実例を明らかにされたい。
また、適用できないとすれば、なぜか。
三 伝えられるところによれば、那覇防衛施設局は、小作人、耕作権者等の再三にわたる陳情にもかかわらず、前向きに対処していないとのことであるが、事実か。これまでの話合いの経緯、問題点等を明らかにされたい。
四 政府は、沖縄の米軍基地に提供されている土地にかかる小作権、耕作権等所有権以外の第三者の権利の存否につき、調査を行つたことがあるか。あるとすれば、その結果をも明らかにされたい。
また、ないとすれば、これだけ問題になつているにもかかわらず、なぜ行わないのか、理由を明らかにされたい。
五 政府は、当該土地に小作権、耕作権等第三者の権利が存することは、認識しているか。
仮に、当該土地に、小作権、耕作権等は存在しないと認識しているとするならば、その根拠は何か。
六 将来、当該土地が、米軍から返還された場合、農地法適用の前提として、当該土地の農地への復元が問題になると考えられるが、当該土地の提供は国によるものである以上、復元は国の責任において行い、しかる後、農地法の適用をはかるのが筋道だと考えるが、どうか。
それとも、政府は、当該土地は農地としての性質を消失しており、したがつて、米軍より返還がなされたときにおいて、農地法の適用はなく、農地解放の措置はとらないとするのか、所見を伺いたい。
七 仮に、政府が、当該土地に小作権、耕作権は現在存在せず、したがつて、小作人への賃借料の配分、離作料等の支給は行わず、また、当該土地が米軍より返還された場合に、農地解放の措置がとられないとするとしても、小作人の窮状及び地主とのバランス等から、何らかの補償措置がなされることが、政治の責任であると考えるが、政府にその考えはあるか、見解を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
土地を駐留軍の用に供するため、国がその土地の賃借人を転貸人とする転貸借契約を締結し、転貸人に対し、駐留軍ノ用ニ供スル土地等ノ損失補償等要綱(昭和二十七年七月四日閣議了解。以下「要綱」という。)第二章第一節の規定に基づき算定した土地の賃借料を支払つている例はあるが、国が当該転貸人と土地所有者との間の配分割合を定めた例はない。
二について
要綱は沖縄県の区域内の事案にも適用があり、その例としては、土地の賃借料の算定等がある。
三について
旧沖縄製糖株式会社小作人組合の代表者等から那覇防衛施設局に陳情があつたが、第三者の使用又は収益を目的とする権利(以下「用益権」という。)の存否については、土地所有者との間で話し合われることが先決であること、沖縄県の区域内において、国が駐留軍の用に供するため賃貸借契約を締結している土地(以下「契約土地」という。)については、用益権は存在しないと承知していることから、要望には沿えない旨回答してきたところである。
四及び五について
沖縄県の区域内に在る契約土地については、契約締結の際用益権の存否を調査しており、用益権の存在するものはないと承知している。
六について
御指摘の土地が返還された場合、賃貸借契約に定めるところにより、現状のまま賃貸人に引き渡し、賃貸人から原状回復の請求があつたときは、返還時の当該土地の状況及びその周辺の開発状況等を勘案し、必要に応じ補償を行うこととなる。
七について
御指摘のような補償は困難と考える。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。