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電波利用料制度の見直しの基本的考え方に関する質問主意書
参議院 第161回 第26号
質問本文
総務省は、二〇〇二年一月より、総務省総合通信基盤局長の私的研究会である電波有効利用政策研究会(以下「本研究会」とする。)を開催し、電波政策の見直しに関する検討を行ってきた。二〇〇四年一〇月一日には、本研究会は最終報告書(以下「本報告書」という。)を公表し、その中で電波利用料制度の改正を提案している。そして、総務省は二〇〇四年一一月八日の報道発表で、本報告書の内容に沿って作成されたと思われる「電波利用料の料額算定に関する具体化方針(案)」を公表している。しかし、本研究会、本報告書及びそれに付随する総務省の対応について疑問点があることから、各種団体や個人が、各種の意見を述べているところである。
そこで、以下のとおり質問する。
一、本研究会は、あくまでも総務省の一局長の私的研究会である。以下、この私的研究会について質問する。
1 本報告書が記述する意見等は、本研究会の意見等であるのは当然であるが、この意見等は、現在、総務省としての公式見解となっているのか示されたい。
2 次期通常国会において、政府は、電波利用料制度の改正に関して、電波法関連法を改正するための法律案を提出する計画であるかどうかについて示されたい。
3 各省庁の私的研究会の報告書等に基づいて、政府が改正法律案等を提出する場合は、私的研究会の報告書等が各省庁又は政府の公式見解であることを公表するか、若しくは私的研究会の報告書等のうち各省庁又は政府の公式見解である部分がどこであるかを公表した上で、改正法律案等を提出すべきものと考えるが、この点について政府の見解を示されたい。
4 二〇〇一年一月の省庁再編に伴って行われた審議会の統廃合以降、各省庁は、従前の審議会ではない私的研究会を多く設置して各種政策検討を行っている。しかし、審議会の統廃合は審議会の効率化及び透明性向上のために行われてきたものであり、これらの私的研究会設置の事実は審議会統廃合の目的から逸脱していると思われるが、この点について政府の見解を示されたい。
二、本報告書は、新たな電波利用料制度の在り方について提案している。以下、この新たな電波利用料制度について質問する。
1 現在の電波利用料制度では、「無線局全体に利益のある国費支出」を電波利用共益費用として電波利用料収入で負担してきた。また、「無線局全体に利益のある国費支出」以外で「電波利用者に利益のある国費支出」を電波行政費用として一般財源で負担してきた。この「無線局全体に利益のある国費支出」の区分及び「電波利用者に利益のある国費支出」の区分の定義について明確に示されたい。
2 新たな電波利用料制度は、現在の電波利用料制度では電波利用共益費用として支出してきた区分の一部の区分及び新たな支出区分について、新たな「使用料」概念での電波利用料収入で対応することとしている。現在の電波利用料制度では、電波利用共益費用として支出してきた区分の一部の区分であり、新たな「使用料」概念での電波利用料収入で対応することとしている技術試験事務等は、「無線局全体に利益のある国費支出」の区分であるか「電波利用者に利益のある国費支出」の区分であるかについて示されたい。
3 現在の電波利用料制度での解釈では「電波利用者に利益のある国費支出」として一般財源で負担している国費支出の区分について、新たな電波利用料制度では、一般財源ではなく電波利用料収入で対応することとしているのかについて、その理由を示されたい。
4 以上のことより、電波利用共益費用の性格を持つ現在の電波利用料制度とは別の制度として、歳入としての「使用料」概念での新制度を検討するのではなく、新たな電波利用料制度を共益費用の性格と使用料の性格の両方を含めた電波利用料制度としているのはなぜか、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
電波有効利用政策研究会については、総務省において電波の有効利用のために取るべき方策等の検討に資することを目的として、法律、技術、経済等の多様な分野の有識者や産業界の代表者等から広く意見を聴取するため、総務省総合通信基盤局長の研究会として平成十四年一月から平成十六年十月まで開催してきたものである。
現在、総務省においては、当該研究会の意見等を踏まえ、電波利用料制度の在り方について検討を行っているところであるが、当該意見等が、そのまま総務省としての見解となるものではない。
なお、御指摘の「電波利用料の料額算定に関する具体化方針(案)」についても、これに対して広く国民から頂いた意見等を踏まえ、現在、総務省において検討を行っているところであり、現時点で総務省としての見解となっているものではない。
一の2について
電波利用料制度に関しては、一の1についてで述べたとおり、現在、電波の有効利用を促進する観点から、総務省としてその在り方について検討中であり、その結果、現行の法律の改正が必要であると判断した場合には、政府として国会に所要の法律案を提出したいと考えている。
一の3について
電波利用料制度の見直しに関して、仮に政府が法律案を国会に提出する場合、当該法律案の作成に当たって、御指摘の「私的研究会の報告書等」が参考にされることがあったとしても、その全部又は一部そのものが政府としての見解となるものではない。
一の4について
各府省が当面する問題について、各府省において、懇談会等行政運営上の会合(以下「懇談会等」という。)を開き、関係各界から有識者の参集を求めてその意見等を聴取することは、政府の政策決定等にとって有益な方策であると考えるところ、懇談会等は、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条又は内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第三十七条若しくは第五十四条の規定に基づき設置されている合議制の機関(以下「審議会等」という。)とは異なり、行政運営上の意見交換、懇談等の場として性格付けられるものであり、当該懇談会等における意見等については、政府が政策決定等を行う際に参考にするものの一つとして取り扱われるが、行政機関がこれを尊重する義務を負うものではない。
政府としては、従来から懇談会等と審議会等との区分について十分に注意してきているところであり、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成十一年四月二十七日閣議決定)等に基づき、適切に対処しているところである。
二の1について
お尋ねの「無線局全体に利益のある国費支出」及び「電波利用者に利益のある国費支出」は、御指摘の電波有効利用政策研究会の報告書において、現行の電波利用料制度に関する説明の中で、前者について電波の適正な利用の確保に関し総務大臣が無線局全体の受益を直接の目的として行う行政事務の処理に充てられる費用を、後者について電波行政に要する費用一般を、それぞれ意味するものとして用いられているものと承知している。
二の2から4までについて
お尋ねの「新たな電波利用料制度」については、一の1について及び一の2についてで述べたとおり、現在、電波の有効利用を促進する観点から、その在り方について検討中であり、その具体的な内容については、お答えする段階にはない。
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